独占:リバプール「CAVERN CLUB」での単独公演を実現した「筑後のビートルズ」THE STRiPESインタビュー


今年の春に「筑後のビートルズ、聖地キャバーンクラブ出演へ」というニュースを新聞等でご覧になった方も多いと思います。主に福岡県で活動中のビートルズトリビュートバンド「THE STRiPES」( http://www.thestripes.net/ )が2012/5/4にイギリスはリバプールのライブハウス「CAVERN CLUB」で単独公演を開催しました。その様子を報じる毎日新聞のニュースは現在も閲覧可能です。

コンサート:夢のリバプールで公演 ザ・ストライプス、ビートルズ聖地で16曲 9日、筑後で報告コンサート /福岡
http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20120605ddlk40040389000c.html

ビートルズがデビュー前に根城にしていた同所。International Beatle Weekなどのビートルズ関連イベント開催中に日本のバンドが出演するのはもはや恒例となっていますが、そういったイベントとは無関係に同所で演奏した日本のアマチュアバンドというのはあまり聞いたことがありません。
彼らはいかにしてこの偉業を成し遂げたのか。今回リーダーの中野さんへのメールによる単独インタビューが実現しました。

Q:The STRiPESについて教えてください。メンバー構成が変わっていると聞きましたが。
A: ジョン。ポール。ジョージ。リンゴは大体固定です。あとパーカッション、ハーモニカ、キーボードの担当が居ます。久留米市のライブハウスで月二回隔週で演奏してます。こだわりは三声コーラスですね、BecauseをLIVEでやるバンドは他に見た事がありません。

Q:別のバンドとの酒席でCAVERN CLUBでの演奏を宣言したそうですが、そうなった経緯を教えてください。
A: 2年前にバンド自慢コンテストというイベントの打ち上げで鹿児島代表のバンドが2006年にキャバンのステージに立ったと聞いて私たちもと思ったわけです。バンドメンバーは酒の席のことだからということで本気にはしていなかったようです。取りあえず現地で担当者と逢って交渉しようと考えました。

Q:出演交渉の経緯について教えてください。
A:前年に女房と二人で現地に赴きました。CAVERN CLUBに訪れたのはそのときが初めてです。英国に帰化されている日本人ガイドにリバプールのビートルズ縁の場所を案内していただいて、バンド出演の意向を伝えました。キャバンとの交渉はガイドさんがコーディネーターとして仲介してくれました。事前にメンバーと決めた連休中のこの日(2012年5月4日)にしか出来ないということで交渉していただきました。
キャバンが承諾したのは演奏のDVDを見てもらったからだと思います。今は亡き六本木キャバンで演奏した録画を送ったんです。

Q:出演決定後、現地に行くまでの事を教えてください。
A: 飛行機恐怖症のメンバーがいましたので、どうしても彼が行かないのなら代役を旅費を出してでもと考えてました(編注:結局無事渡英したそうです)。楽器は自前で持ってこいということでした。キーボードも一台は借りましたが、もう一台は持っていきました。ツアーを企画してそれで同行した人が13人とメンバーの家族や別経路で勝手に行った人も合わせて総勢30人でした。

Q:CAVERN CLUBの設備はいかがでしたか。
A: アンプはさすがにVOXでしたし、ドラムもラディックでしたが、シンバルが非道かったそうです。リハをする予定でしたが、キーボードの音が出なかったりしたので早々に演奏にはいりました。PA設備は余り対した事無かったです、ハウったり音が出なかったりでした。行ってみると分かりますが、バンド演奏はほとんどなく、1人での弾き語りがほとんどなので逆にバンド演奏になれていない感じがしました。今回は8人舞台にのりましたからねPAのエンジニアがこんなに多い人数は初めてだったと言ってました。

Q:当日のセットリストを教えてください。
A:
Love Me Do
To know her is to love her
Devil In Her Heart
Help!
Because
You're Gonna Lose That Girl
Day Tripper
Till There Was You
In My Life
Penny Lane
Lady Madonna
Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)
Some Other Guy
If I Needed Someone
Boys
(ENCORE)
Thank You Girl
Little Child

Q:本番での演奏はいかがでしたか。
A: 集客は特に行っていませんが、100人ぐらいいたんじゃないかなあ、ほとんど総立ち状態でした、年令は3?40代から70代まで幅広かったです。全員ビートルズファンですね、ほとんど観光客だと思います、色んな国の人が集まって一緒に歌うんですよ。ほとんど演奏しっ放しでした、他の弾き語り兄ちゃん達もMC少なめ連続演奏でしたのでそれを真似ました。後で聴くと上がってたのかなあと思いますが、楽しんで演奏できました。観客は褒めてくれましたよ(多分(笑))握手や話しかけられたりしました。

Q:またCAVERN CLUBで演奏したいですか。
A:機会があればいつでもやりたいですが、今度はファブフォー(4人編成)でやれたら良いです

Q: 今後の目標を教えてください。
A: ポールマッカートニーに逢う事

Q: 同じ事を実現しようとしているコピーバンドに対してアドバイスをお願いします。
A: キャバンには全世界からビートルズ好きが集まってきます。一緒に歌いましょう的な感覚で演奏すると良いと思います。


中野さんインタビューにお答えいただきありがとうございました。

CAVERN CLUBでの本番、そして帰国後の凱旋ライブ(500人動員!)の様子は地元のニュース番組でも紹介されました。



この映像やインタビューを通じて「一念岩をも通す」という言葉を実感した気がしました。他のビートルズコピーバンドも夢を夢のまま終わらせず挑戦し続けて欲しいと思います。

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