2012年9月30日日曜日

レビュー:書籍「ザ・ビートルズ 全パフォーマンス徹底解剖」

2012年9月29日に発売された書籍「THE DIG Special Edition ザ・ビートルズ 全パフォーマンス徹底解剖 (シンコー・ミュージックMOOK)」を購入しました。


ビートルズ解散までのメンバーのパフォーマンスを網羅することを目的としています。ここでいう「パフォーマンス」はライブのみならずテレビ/ラジオ/映画まで及びます。
まずは各時代のビートルズの活動をパフォーマンスという観点で論じた後、時系列に沿ってパフォーマンスを行った日時・場所・内容(演奏なら曲目や使用楽器)を一覧で提示し、メンバーの発言を織り交ぜながら当時の様子を説明しています。ビートルズの活動のうち多くを散発的に占めるレコーディングについて基本的に排し、大衆とのコミュニケーションに注目することになるのでメンバー自身や周囲の変化の流れがつかみやすくなると思いました。
ビートルズ結成前の1956年から対象にしており、日付や場所などどこで調べたのか不思議になるくらいの情報量です。1969年のゲット・バックセッションもパフォーマンスとみなされており、膨大な量の演奏曲が列挙されています。各パフォーマンスを実際に見聞きできる公式発売商品(そのうちの多くは今は手に入らない)が紹介されているのが興味深かったです。
何故か最後に2011年~2012年のビートルズ関連のニュースが20ページにわたりまとめられていましたがこれはこれで面白いです。
1,575円と少々高価な書籍ですが、情報の網羅性や一覧性に資料的意義を見出せるなら持っておく価値はあると思います。一度読んだら終わりという類の本では無いです。


個人的にはビートルズのパフォーマンス関連の様々な謎について当時の時代背景を踏まえつつ解説してほしかったです。例えばこんなことです。誰が考えたことなのでしょうか。

メンバーの立ち位置

ポールが左なのは左利きだから?現代ではベーシストが左に位置することが多いがこれはビートルズの影響?

何故ボーカルマイクは2本なのか

技術面や資金面で3本にできなかったわけではないはず。1本のマイクで複数人が歌うのは当時一般的だったのだろうか?

何故ライブは30分、アンコール無し、MCに雑談無しなのか?

ハンブルグ時代は延々と演奏していたと聞く。ブレイク後のMCは曲紹介程度しかない。ツアーに飽きてしまったのはこういったルールのせいもあるのでは?

何故ライブでカバー曲を演奏するのか?

ライブ活動の頂点となったシェイ(シェア)・スタジアムのライブでも数曲カバーを取り上げている。オリジナル曲が充分あったはずの1966年のツアーでも1曲目はカバー曲。

何故演奏映像は顔のアップが多いのか

手元の方が見たい。

何故マイミングはいい加減なのか

テレビ出演時には流れる曲に合わせて弾くという場合も多いがやっていることがあまりにも適当すぎる。やらない方が良いのではと思うくらい。




2012年9月28日金曜日

2009年リマスター版ビートルズのアルバムがアナログLPで2012年11月12日発売(日本向けは11月14日)

2009年リマスター音源を使用したビートルズのアナログLPレコードが2012年11月12日に発売されます。北米は2012年11月13日発売で、日本では輸入版に日本語資料を添付したものが2012年11月14日に発売されるそうです。バラ売りの他に252ページのブックレットが付属するボックスセットも全世界50,000セット限定で発売されます。

<プレスリリース> スタジオ・アルバム・リマスターを180gアナログ盤で全世界リリース決定!日本発売(輸入国内盤)は11月14日! 
http://www.emimusic.jp/beatles/special/2012_analog.htm

2012年10月18日に公開されたトレーラーです。

各国のAmazonで予約可能です。例によって日本は他国の倍ぐらいの価格です。
http://www.amazon.co.jp/dp/B009IG1CI6
http://amzn.com/B0041KVW2K
http://www.amazon.co.uk/dp/B0041KVW2K

今回発売されるのはステレオ盤です(モノラル音源しか存在しない曲はモノラルで収録)。2013年にはモノラル盤が発売されるそうです。今回のラインナップは2009年リマスターCDに準じます。つまり「Help」と「Rubber Soul」は1986年にリミックスされた音源を使用し、イギリスでビートルズ現役時代に発売されたオリジナルアルバムに加えて、「Magical Mystery Tour」と「Past Masters」も一員です。

いくつかのアルバムには特記事項があります。

Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band
サイケデリックなインナー・スリーヴと厚紙のカットアウト・シートのレプリカ、および追加のインサートを同梱

Magical Mystery Tour
24ページのカラー・ブックレットを同梱

The Beatles (double album)
ダブル・サイズのフォト・モンタージュ/歌詞カードと4人のメンバーひとりひとりのポートレートを同梱

Yellow Submarine
追加のインサートには、アメリカ・オリジナル盤のライナー・ノーツを掲載

Past Masters (double album)
パッケージ、ライナー・ノーツ、掲載写真は2009年版のCDに準拠

音源の選択もそうですがあえて上記を表明しているところを見ると、60年代当時のアナログ盤の完全再現にはこだわっていないのかもしれません。例えば「The Beatles」のエンボス加工やシリアルナンバー刻印は再現されるのでしょうか。

プレスリリースを見ると仕様上はUSBメモリ版(24bit/44.1kHz)と同等の音質のようです。アナログなので単純比較はできないでしょうが、2009年リマスター版のリミッター適用前の音源を改めてアナログ用にリマスターしているようなので少なくともCDとは別物の音になっていそうです。是非聴いてみたいものです。
2009年リマスター版はアナログのマスターテープをデジタル変換→波形編集(不具合箇所を修正)→イコライジング→リミッター適用という順番で作成されていることが知られていますが、おそらく波形編集直後の状態から作業したのだと思います。


2012年10月12日追記

ブックレットは2009年リマスターCDに付属した内容に加筆修正したもののようです。
Vinyl remasters - the book
http://wogew.blogspot.jp/2012/10/vinyl-remasters-book.html

これらのアルバムが発売されるのと同じ日に「Love Me Do」のシングル復刻版が発売されるようです。
<プレスリリース> シングル「ラヴ・ミー・ドゥ」の発売50周年を記念して、17cmアナログシングル盤を11月14日(海外:10月22日)にリリース



2012年9月27日木曜日

ビートルズデビュー50周年記念イベントまとめ

2012年10月5日はビートルズデビュー50周年です。今年開催される50周年記念関連イベントをまとめます。今年開催されるビートルズ関連のイベントはなんでもデビュー50周年記念ということなのでしょうが。

ザ・ビートルズ展

日本橋三越新館7階催物会場で2012年10月31日~11月5日まで開催されます。マネジャーのブライアン・エプスタインと交わした契約書や1966年の来日でジョンが着た日本航空のハッピ、ポール直筆のコンサートのセットリストなどが展示されるそうです。

「Magical Mystery Tour」映画館上映

※10月5日「マジカル・ミステリー・ツアー」の映画館上映に参加しました。レポートはこちら。
http://blog.kouchu.info/2012/10/50magical-mystery-tour.html

10月5日ビートルズデビュー50周年のまさにその日に全国10か所のTOHOシネマズで「マジカル・ミステリー・ツアー ~世界で最も有名な4人がビッグスクリーンに帰ってくる!~MAGICAL MYSTERY TOUR」と題して一律19:30より1回のみの上映されます。各上映館の座席数は以下の通りです(+以降は車いす席の数)。

六本木 644+2  渋谷 297+2  府中 234+2  川崎 240+2  宇都宮 445+3  浜松 173+3  名古屋ベイシティ 334+2  梅田 267+2  なんば 270+2  天神 222+2

最大で3,148名の人が日本各地で同時に体験するわけです。チケットは2012年9月26日24時からTOHOシネマズのPC/携帯サイトで、翌27日から劇場窓口にて購入可能です。価格は2,000円です。2012年9月27日午前の時点ですでに1割程度は席が埋まってきているようです。僕も渋谷のチケットを入手しました。当日の様子はこちらのブログでレポートします。

本日ビートルズの公式YouTubeチャンネルに「I am the Walrus」のメイキング映像が公開されました。


2012年10月12日追記

2012年10月18日の追加上映が決定しました。詳しくはこちらをご覧ください。

「Magical Mystery Tour」日本各地8映画館で追加上映
http://blog.kouchu.info/2012/10/MMTisBack.html

「レイン」~ビートルズに捧ぐ~

当ブログで追跡している同イベントが今実現したのも今年がビートルズのデビュー50周年だからだと思います。チケットは既に販売されており、東京公演の初日はほぼ売り切れ状態のようです。
当ブログでの同イベントについての記事は以下からご覧いただけます。


青春のビートルズ

2012年11月21日~24日東京・日比谷で開催される展示、トーク、ライブのイベントです。

祝!デビュー50周年!ビートルズを徹底的に聴く♪~featuring 3 スピーカー

http://www.audio-square.com/modules/eguide/event.php?eid=805
2012年11月24日3ブランドのスピーカーとDAコンバーターをメインに使用してリマスターCDとハイレゾ音源を聴くイベントです。

GET BACK30大阪店期間限定オープン

「ビートルズ・デビュー50周年!世界で最も長い歴史を誇るビートルズ専門店GET BACK30周年記念。そのオープン日の12月8日(土)ジョンレノンの追悼日にGET BACK30大阪店期間限定オープン」

レコードデビュー50周年記念 私だけが知る素顔のビートルズ

星加ルミ子さんを講師に迎えたセミナーです。
2012年11月16日(金) :18:30~20:00 パイオニア プラザ銀座 B1F 視聴室

 ビートルズ レコードデビュー50周年記念 京都大会

http://beatles-research.com/
2012年10月5日~6日に京都ノートルダム女子大学で開催されるイベントです。湯川れい子さんによる基調講演、シンポジウム、コンサート、展示で構成されます。コンサートのみ有料です。コンサートには「ご存知ウルフルズのドラマーサンコンJr.+リッキー廣田+後藤公多郎+スムウキイ+柿野重雄のコラボレーションバンド!」の他複数のバンドが出演するようです。

Tokyo Beatle CONVENTION 2012

http://www.abbeyroad.ne.jp/info/tbc2012.htm
2012年10月7日に東京・六本木のビートルズライブハウス「Abbey Road」にて開催されるライブイベントです。約9時間にわたり、同ライブハウス専属のThe ParrotsやThe Tetradsの他多くのバンドが出演します。イベント自体は毎年恒例となっているもので、甲虫楽団もいつか出演したいと思っています。1ドリンク権付きの前売り券が4,000円で店頭にて前日まで購入できます。当日券も販売されます。

ザ・ビートルズ・レコード・デビュー50周年記念映画祭

http://www.kirin.co.jp/active/event/RL_club/206-210/klc207.html
http://cinemacity.co.jp/wp/ccnews/thebeatles1/

2012年10月5日~12日 立川CINEMA TWO シネマ・ツーにてビートルズ関連の映画が上映されます。対象作品は下記の通りです。
  • ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド
  • ポール・マッカートニー/THE LOVE WE MAKE
  • ザ・ビートルズ/マジカル・ミステリー・ツアー
  • ノーウェアボーイ
  • アクロス・ザ・ユニバース

50th Anniversary Love Me Do~Let It Be BEATLES BOOK FAIR

http://www.shinko-music.co.jp/feature/beatles/special1.html
http://www.barks.jp/news/?id=1000083609
2012年10月1日~30日 TSUTAYA TOKYO ROPPONGIで開催される書籍販売フェアです。シンコーミュージックのビートルズ関連書籍が一堂に会します。写真パネルの展示や星加ルミ子さんのトーク&サイン会も開催されます。

ビートルズ・デビュー50周年記念フェア

http://tsite.jp/daikanyama/event/001102.html
2012年10月1日~31日 代官山 蔦屋書店で開催されます。「ビートルズ関連の珍しいグッズを"ビートルズ情熱家"である岡本備(そなう)氏のコレクションお借りしてズラリと展示します。」とのことです。

2012年10月22日 20時~同所で以下のイベントが開催されるそうです。
ビートルズ・デビュー50周年記念、ピーター・バラカン×立川直樹 トークショー
http://tsite.jp/daikanyama/event/001147.html

エルムンドスペシャル「ビートルズを1000倍楽しもう!」

http://www.nhk.or.jp/elmundo/index.html 
2012年10月5日23時~0時49分(10分間のニュースによる中断を含む)にNHK BS1で放送される特別番組の観覧者を募集していました(現在は募集終了)。ゲストはタケカワユキヒデさんと星加ルミ子さんです。番組中にはリバプールのライブハウス「CAVERN CLUB」と中継を結んでデビュー50周年記念のライブの様子を放送するコーナーがあるようです。

その他イギリスでのイベント

地元リバプールではデビュー記念日にLove Me Doを大勢で歌ってギネス認定に挑戦するイベントがあるそうです。

BBCラジオの地方局では、各局でビートルズの好きな曲ランキングとビートルズとの思い出話を集めて一斉に放送するそうです。

2012年9月25日火曜日

「How Do You Do It」ビートルズが聴いたデモバージョンがラジオ放送される

以前の投稿で話題にしたビートルズのデビュー曲候補「How Do You Do It」をバリー・メイソンが歌ったデモバージョンがイギリスBBCラジオ番組「On the Beat」2012年9月22日の回で放送されました。
BBC Radio Merseyside - On the Beat
http://www.bbc.co.uk/programmes/p001d7sj

同回のゲストはジェリー&ザ・ペースメイカーズのボーカル、ジェリー・マースデンでした。同バンドはビートルズがお蔵入りさせた「How Do You Do It?」(同バンドバージョンはクエスチョンマークがつく)をデビューシングルとして1963年に発売し、全英シングルチャート1位を獲得しています。
今回放送されたのはいわゆる仮歌というもので本来のアーティストがレコーディングの参考にするために用意された音源と思われます。これをビートルズが聴いてアレンジした結果が「Anthology 1」に収録されているわけです。

聴いてみるとビートルズバージョンと歌い回し、アレンジ、歌詞が異なります。番組内でジェリー・マースデンも認めていたようにジェリー&ザ・ペースメイカーズはビートルズバージョンを参考にしたそうで、今回放送されたデモバージョンは聴いたことが無かったとのことです。
確かにジェリー&ザ・ペースメイカーズバージョンは明らかにビートルズバージョンに近いです。

デモバージョンを聴くや否やジェリー・マースデンは「ジョンが好きになれなかったのも無理は無い」と酷評しました。
でもそれをビートルズのセンスで全英1位取れるだけのクオリティに昇華させたわけですから、ビートルズの才能の一端を語るエピソードと言えそうです。


なお、以前の投稿ではビートルズバージョンのドラムがリンゴっぽく無いので仮歌をまるごとコピーしたのでなければリンゴ以外の人が叩いているのではないか?という説を唱えましたが、今回の音源はそれを支持する事実だと思っています。それともリンゴはセッションドラマーとしても一流で曲が要求するフレーズを的確に用意できるということなのでしょうか。その場合、ビートルズの曲ではないからビートルズっぽくならないという説明ができることになります。

2012年9月24日月曜日

「Dear Prudence」コーラス譜

「Dear Prudence」風のコーラス譜を共有します。音の目安とする目的なので実際の長さとは異なります。

http://www.kouchu.info/Chorus03.pdf

ポイントは以下のようなところだと思います。
  • 同じように見えてアーのところとウーのところがある
  • 同じように見えて2声のところと3声のところがある
  • 3声のように見えて4声のところがある


2012年9月21日金曜日

「<劇場版>プロデューサー ジョージ・マーティン~ビートルズを完成させた男~」2012年10月13日から一週間限定上映

当ブログで再三話題にしているジョージ・マーティンのドキュメンタリー作品「Produced by George Martin」(レビューは別投稿を参照ください)ですが今度は邦題「<劇場版>プロデューサー ジョージ・マーティン~ビートルズを完成させた男~」として映画館で上映されることが決まりました。TOHOシネマズ六本木(東京)にて2012年10月13日から一週間の期間限定です。


「<劇場版>プロデューサー ジョージ・マーティン~ビートルズを完成させた男~」期間限定上映の開催決定!!



元ネタはイギリスBBCが制作した番組です。日本ではこれを元に編集された作品が2012年6月にNHK-BSプレミアムで放送されました。当初は「ビートルズ・サウンドを創った男」という題名で告知されていましたが、放送までにいつのまにか「ビートルズ・サウンドを支えた男」に変わってトーンダウンしてしまいました。今回は「ビートルズを完成させた男」と再びジョージ・マーティンの功績に重点を置いたニュアンスに立ち返っています。確かに、この題名が最も的確な表現かもしれません。
今回の上映時間は85分ということなので、BBCでの放送当時そのままの可能性があります。2012年9月11日に発売されたDVD/Blu-rayは未公開映像を追加して138分の作品になっているそうなので、映像作品としてのコストパフォーマンスはDVD/Blu-rayに劣るかもしれません。
ただし、映画はおそらく日本語字幕付で上映されるので、日本版のDVD/Blu-rayの発売予定が無い現時点においては充分魅力的です。

Blu-ray版を注文済みなのですが、この上映より前に届くでしょうか・・・。

2012年9月20日木曜日

「Magical Mystery Tour」新装版&ドキュメンタリー作品 テレビ放送&映画館上映決定

※10月5日「マジカル・ミステリー・ツアー」の映画館上映に参加しました。レポートはこちら。
http://blog.kouchu.info/2012/10/50magical-mystery-tour.html

※10月15日「マジカル・ミステリー・ツアー」のテレビ放送を視聴しました。レビューはこちら。
http://blog.kouchu.info/2012/10/MMT-THEROCKMOVIES.html

10月10日に日本でもDVD/Blu-rayで発売される(以前の投稿参照)「Magical Mystery Tour」新装版(映像リストア&音楽リミックス)が10月5日に全国のTOHOシネマズ10か所で上映され、10月14日深夜にフジテレビでイギリスBBC制作のドキュメンタリー作品「Magical Mystery Tour Revisited」と共に放送されることが決まりました。

ビートルズ幻のTV映画、45年ぶり復活(サンケイスポーツ)
http://www.sanspo.com/geino/news/20120920/oth12092005060010-n1.html

ビートルズ伝説のテレビ映画解禁!(日刊スポーツ)
http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20120920-1019981.html

10月5日はビートルズデビュー50周年の日でもあります。上映館は全国のTOHOシネマズのうち六本木 、 渋谷 、 府中 、 川崎 、 宇都宮 、 浜松 、 名古屋ベイシティ 、 梅田 、 なんば 、 天神の10箇所で、一律19:30より1回のみの上映されます。チケットは2012年9月26日24時からTOHOシネマズのPC/携帯サイトで、翌27日から劇場窓口にて購入可能です。価格は2,000円です。

フジテレビによると「THE ROCK MOVIES」というロック映画を取り上げる3夜連続の特別枠の初日10月14日25時35分~が「マジカル・ミステリー・ツアー」ならびに「アリーナ:マジカル・ミステリー・ツアー リビジテッド」とのことです。解説は音楽ユニット「LOVE PSYCHEDELICO」が担当します。
http://www.fujitv.co.jp/otogumi/THEROCKMOVIES/

「アリーナ:マジカル・ミステリー・ツアー リビジテッド」の「アリーナ」はイギリスBBCのドキュメンタリー作品のシリーズ名で「Produced by George Martin」(以前の投稿参照)も同シリーズの作品です。
「Magical Mystery Tour Revisited」は今年になって制作された1時間の作品のようです。今回の新装版制作の舞台裏などが明かされるのかもしれません。同名の作品はDVD/Blu-rayには含まれていないようなのでこの放送は貴重そうです。


2012年9月18日火曜日

「『レイン』~ビートルズに捧ぐ~」フジテレビ「プレミアの巣窟」で取り上げられる


「『レイン』~ビートルズに捧ぐ~」が2012年9月16日深夜フジテレビ「プレミアの巣窟」で取り上げられました。

この番組はフジテレビが関与するイベントのチケット販売情報を案内するもので、同番組で取り上げられるのは2012年8月20日に続いて2度目です。前回は出演者がビデオで登場したようですが(見逃しました)今回はそのときの様子らしき映像が一瞬無音で挿入された程度でした。紹介映像は以前共有したトレーラーとは別のものでした。

一瞬登場したメンバーを見るとこれまで公演の公式Webサイト等で登場していた顔ぶれとは違っていました。少なくともポール役は違いそうです。
この「レイン」は固定的なバンドというよりはショー全体を意味しており、1つのパートを複数のキャストが担当しているようなので誰が来日するか気がかりです。これまで前面に出てきていたポール役のジョーイ・キュラトロはかなり良いので彼が来て欲しいところです。

逆に世界一との呼び声が高いビートルズトリビュートバンド「The Fab Four」のポール役アーディ・サーラフも「レイン」の一員として出演することがあるようで、そちらが来るとしたらそれはそれで楽しみですが。以下がその時の映像です。

2012年9月16日日曜日

ジョージ・マーティン ロングインタビュー「Strawberry Fields Foreverは人生史上最高の曲だと思った」

以前の投稿で紹介したジョージ・マーティンへのインタビュー記事の完全版がインタビュアーによってブログに掲載されました。今月発売されたドキュメンタリー映像作品「Produced by George Martin」のプロモーションの一環なのかもしれませんがこの記事を見れば充分なのではないかと思わせるほど質・量とも充実しています。

Interview: Sir George Martin
http://www.jazzwax.com/2012/09/interview-sir-george-martin-pt-1.html
http://www.jazzwax.com/2012/09/interview-sir-george-martin-pt-2.html
http://www.jazzwax.com/2012/09/interview-sir-george-martin-pt-3.html
http://www.jazzwax.com/2012/09/interview-sir-george-martin-pt-4.html

話は生い立ちから始まります。正式な音楽教育を受けたことが無いというのは驚きです。

ビートルズ関連の話題は定番のものばかりです。すなわち、「Can't Buy Me Love」(サビから始めるよう指示)、「Yesterday」(弦楽四重奏を提案)、「In My Life」(ピアノを半分の速度で録音)、「Eleanor Rigby」(映画「サイコ」のサウンドトラックを参考にした)、「A Day in the Life」(ポールのアイデアを具体化した)、「Strawberry Fields Forever」「Penny Lane」(両A面にしたせいで売り上げ計上が分散してしまった)、ホワイト・アルバム(1枚組で発売すべきだった)、「Let It Be」(ジョン・レノンの仕打ちに傷ついた)といった内容です。目新しくは無いのですが、各曲について個別に感想を述べているところは興味深いので詳細はインタビュー記事でご確認ください。

インタビュアーがアメリカ人なのでアメリカとイギリスでのビートルズのリリース形態の違いについてまとまった量を語っていました。
  • ビートルズはアメリカのキャピトル・レコードには中々受け入れられなかった
  • 1枚のアルバム収録曲数の慣例がイギリス=14曲VSアメリカ=11曲、ライセンス料の計算方法がイギリス=アルバム売上を収録曲で分配VSアメリカ=1曲ごと、であったためアメリカでは独自にアルバムが水増し発売された
  • マジカル・ミステリーツアーはイギリスではEP版で発売されたためアメリカ人がフルアルバムとして重視していることを知らなかった
  • ビーチ・ボーイズもキャピトル所属だがビーチ・ボーイズのアルバム「スマイル」を事前に聴く機会は無かった

その他の話題はEMI独立を決意したきっかけとなった報酬額の生々しい交渉、自身の聴力が失われた過程の説明が珍しかったです。本人は長時間大きい音を聴き続けたため聴力が失われたと考えているようです。

最後にプロデューサーという仕事についてジョージ・マーティンが語った言葉を引用します。
my job was to make sure recordings were artistically exceptional and commercially appealing, maximizing the qualities of artists and songs.
商業的成功を重視していたことがこの言葉のみならずインタビュー全体からも伝わってきました。

2012年9月15日土曜日

2012年9月15日~16日ラジオ番組「The Beatles at the Beeb」インターネット放送

イギリスのBBCが制作したラジオ番組「The Beatles at the Beeb」が2012年9月15日と16日、日本時間の正午から1時間にわたって放送されます。インターネット放送で日本からも聴けます。放送後1週間はBBCのサイトで任意に再生できます。


内容はビートルズがBBCラジオ放送用に録音した音源とその解説、関係者へのインタビューによって構成されます。
実のところ1982年に制作された番組の再放送であるようです。オリジナル番組は後に海外向けに曲を追加して3時間ものとして再構成されましたが、今回は2時間なのでオリジナル番組のままかもしれません。アルバム「ライブ・アット・ザ・BBC」が入手できる今となっては音源としての価値はあまりありません。「Do you Want To Know A Secret」など同アルバムに含まれていない曲や音源も含まれますが今回初公開では無いわけで、音質の改善はあるかもしれませんがあえて聴くものでは無いかもしれません。

3時間版がYouTubeで共有されていました。




2012年9月14日金曜日

“メディアリッチ劇場型コンサート”「LET IT BE」ロンドンで初日を迎える

「LET IT BE」2014年3月来日公演が決定しました。今後以下で追跡していきます。
http://blog.kouchu.info/search/label/LIB-Show
以前の投稿で紹介したミュージカル「LET IT BE」が9月14日ロンドンで初日を迎えました。2013年1月までの期間限定で上演されます。

http://www.letitbelondon.com/

AFP通信が報じています。


会場はジョン・レノンが1963年11月4日のロイヤル・ヴァラエティー・パフォーマンスで「宝石ジャラジャラ」発言をしたまさにその場所プリンス・オブ・ウェールズ・シアターです。
「レイン ~ビートルズに捧ぐ~」と同じ組織が運営しているこのショー、自ら“media rich theatrical concert”と称しているので大型のスクリーンを使用したコンサートなのだと思います。

今回はリバプールとロンドンで出演者のオーディションを行いました。以下は2012年5月のロンドンでのオーディションの様子です。





このオーディションに向けたアピール映像をYouTubeに載せている人もいました。


「LET IT BE」の初演を記念して2012年8月にはトラファルガーホテルの屋上(ルーフトップ)で出演者による演奏が行われました。



2012年9月13日木曜日

リンゴ・スター、ロリー・ストーム&ザ・ハリケーンズの発掘音源への関与を否定

リンゴ・スターがザ・ビートルズ加入前に在籍していたバンド、ロリー・ストーム&ザ・ハリケーンズの1960年の音源が最近になって発見されCD「Live at the Jive Hive」として2012年9月に発売されるというニュースは日本でも報じられました。
これはロリーの妹アイリス・コールドウェル(先日紹介した「Beatles Stories」にも登場)が所有していた音源でクラブ「ジャイブ・ハイブ」と自宅で録音した曲が含まれています。
今月に入ってリンゴはこの音源のドラマーは自分では無いとの声明を発表しました。
以下がその声明です。
It’s not me, that was done after I’d left to join the Beatles. I don’t know who the drummer was but I hope that Rory fans enjoy it anyway.
The only two tracks I was on were recorded while we were in Germany in 1960, when we made a two track acetate, and for those of you in the digi world that is a-ce-tate, of ‘Mailman, Bring Me No More Blues,’ a Buddy Holly song sang by Lou Walters and ‘Fever’, and I’d love to hear those tracks ‘cause I don’t have a copy.
Peace & Love, Ringo.
まとめるとこんな感じでしょうか。
  • この音源は自分がビートルズに加入した後に録音されたためドラマーは自分では無い。誰がドラマーか知らない
  • 自分が参加した唯一のレコーディングは1960年にドイツで行われたもので「Mailman bring me no more blues」と「Fever」を録音した。この音源は持っていないので聴きたい
声明に「ロリーのファンは楽しめば良いさ」と添えているのはいかにもリンゴらしいですね。

リンゴの発言が正しいとなれば今回発売される音源が1960年のものだという触れ込みは誤りで1962年8月以降に録音されたということになります。ただし、リンゴにレコーディングという認識がないまま、ライブや練習を勝手に録音したものだとしたらやはりリンゴがドラマーである可能性があります。リンゴは音源を聴いてそのドラムが自分では無いと判断したのでしょうか。そんな面倒なことはしなさそうですが。1960年と喧伝されていることすら知らずに発言しているのかもしれません。

書籍「The Beatles from Cavern to Star-Club: The Illustrated Chronicle, Discography and Price Guide 1957-62」の著者であるHans Olof Gottfridsson氏(http://www.facebook.com/hansolof.gottfridsson)はリンゴの発言には一理あるとしています。ハリケーンズのギタリストの日記によると1960年3月2日のライブをリンゴは風邪をひいて欠席したそうで、問題のレコーディングは3月5日に行われたようです。その日にリンゴが風邪から回復していなかった可能性もあります。若いころのリンゴが病弱だったことは知られていますので納得感があります。どうやら今回発売するCDのブックレットではこの日記について言及しているもののリンゴが風邪をひいたことについては触れていないようです。作為の跡がみられます。

いずれにせよ、リンゴが参加していないというお墨付きが本人から得られたので、問題無く発売されそうです。イギリスでは2012年9月17日、他の国では2012年9月25日に発売開始されます。発売後はこれがリンゴなのかどうかという論争が巻き起こると思うので注目します。

いくつかリークされたとおぼしき音源がYouTubeに掲載されいています。聴いてみるとドラムがたどたどしくてリンゴっぽく無いような気もします。それ以前に演奏全般が未熟に聴こえるという意見も多く、それが1960年3月の録音説を支持する根拠にもなっています。ハリケーンズが成長したのはビートルズと同様1960年夏のハンブルグ巡業以降だというのが通説のようです。

2012年9月12日水曜日

ドキュメンタリーDVD「Beatles Stories」2012年10月2日発売(邦題:「ビートルズと私」)

※本作品は「ビートルズと私」という邦題で2013年に映画館上映されます。詳しくはこちら 
※購入後のレビューはこちら

シンガーソングライターのセス・スワースキーが監督を務める2011年制作のドキュメンタリー映画「Beatles Stories」が2012年10月2日に海外でDVD発売されます。

2013年12月14日追記
2014年3月19日に日本語版のBlu-rayとDVDが発売されることになりました。


本作はセス自らカメラ片手にビートルズ関係者を訪問してビートルズとの思い出についてインタビューするという内容です。2004年ごろから録りためたものを1本の映画にまとめました。今回の発売に伴い未公開映像が追加されているそうです。

出演者はそうそうたる顔ぶれです。音楽関係で目につく人だけでも
トニー・ブラムウェル(ビートルズのロードマネージャー、アップル・レコード元CEO)
アイリス・コールドウェル(リンゴ・スターの昔のバンドのリーダー、ローリーの妹)
ロッド・デイビス(ビートルズの前身バンド、クオリーメンのメンバー)
ジャッキー・デシャノン(ミュージシャン)
ジャック・ダグラス(音楽プロデューサー)
アート・ガーファンクル(サイモン&ガーファンクル)
マーク・ハドソン(音楽プロデューサー)
スティーブ・キプナー(作曲家・プロデューサー)
ジョン・クーランダー(ビートルズのレコーディングエンジニア)
デニー・レイン(ウィングス)
ジョージ・マーティン(ビートルズのプロデューサー)
ジョーイ・モーランド(バッドフィンガー)
グラハム・ナッシュ(ホリーズ、CS&N)
リック・ニールセン(チープ・トリック)
ピーター・ヌーン(ハーマンズ・ハーミッツ)
ジャック・オリバー(アップルレコード元社長)
スモーキー・ロビンソン(ミュージシャン)
ノーマン・スミス(ビートルズのレコーディングエンジニア)
クラウス・フォアマン(ミュージシャン、画家)
ブライアン・ウィルソン(ビーチボーイズ)
音楽関係以外にも多くの人がインタビューに応えています。セスはメジャーリーグベースボールに造詣が深く本も出版しており、その繋がりかスポーツ関係者も多いです。バーニー・ウィリアムス(ニューヨークヤンキースの元選手でミュージシャンとしても有名)も登場しています。また、俳優の出演も多くその中には今年亡くなったビクター・スピネッティ(ビートルズの映画に複数出演)も含まれます。さらに対象はビートルズの女性関係にまで及び、メイ・パン(ジョン・レノンの愛人と言われている)へのインタビューは目玉の一つでしょう。

以下がプロモーション映像です。ミュージシャンの監督だけあってBGMの使い方が素敵です。


Beatles Stories UK Promo from Seth Swirsky on Vimeo.

今月に入って、本作のグラハム・ナッシュへのインタビュー部分が一部公開されました。1967年6月25日にビートルズが「All You Need Is Love」を世界に向けて衛星生放送したテレビ番組「Our World」出演時について語っています。その場にはミック・ジャガー、エリック・クラプトン、キース・リチャーズ、キース・ムーンが居たそうです。 

2012年9月11日火曜日

ドキュメンタリーDVD/Blu-ray「Produced By George Martin」2012年9月11日発売

2011年にイギリスのBBCで放送されたジョージ・マーティンのドキュメンタリー作品「Produced By George Martin」がテレビ未放送の50分の映像を加えて2012年9月11日(イギリスは9月10日)にDVD / Blu-rayで発売されました。日本語版の発売予定はありませんが、北米版のBlu-rayディスクは日本のプレイヤーでも再生可能です。注文したので視聴次第感想を当ブログに投稿します。

Blu-ray版のジャケット
以下はトレーラーです。



なお、2012年6月に日本で放送された「ザ・プロデューサー ~ビートルズ・サウンドを支えた男 ジョージ・マーティン~」(以前の投稿参照)はこの作品から一部抜粋し日本独自編集を加えたものです。その際もポール・マッカートニーやリンゴ・スターとジョージ・マーティンが語らうシーンが放送されましたが、今回はより長く収録されていることを期待します。



このドキュメンタリーの発売に合わせたのか、ウォール・ストリート・ジャーナルのウェブサイトにジョージ・マーティンのインタビュー記事が掲載されていました。

He Had You Hooked on the Beatles
http://online.wsj.com/article/SB10000872396390444327204577617182988336066.html

ジョージ・マーティンの聴力が落ちていることはかねてから報道されていましたが(アルバム「LOVE」を息子のジャイルズと共同で手掛けたのもそのせいとか)、この記事によると今年86歳のジョージ・マーティンは既に音楽を聴くことはできず、両耳の補聴器と読唇術を駆使して会話している状態だそうです。
語っている内容はほぼおなじみのものでしたが、興味深かった発言もありました。

  • 「Yesterday」にストリングスを入れることをポール・マッカートニーに提案したところ難色を示された
  • 「A Day in the Life」のオーケストラ上昇フレーズは各演奏者が独自に上昇し隣の演奏者と同じ音を演奏しないよう指示した

相変わらずアルバム「Let It Be」(ジョージ・マーティンではなくフィル・スペクターがプロデュース)を酷評しているのも印象的です。


2012年9月10日月曜日

イギリスの数学者が「A Hard Day's Night」のイントロのコードを解明したと主張

「A Hard Day's Night」のイントロのコード一発は強烈で不思議な音だっただけに、これまで数多くの人が解明しようと挑んできました。1990年代まではG7sus4という説が有力だったように思います。
それがここ数年新たな切り口でこのコードを解明したと主張する人が増えて来ました。
A Hard Day's Nightのイントロの弦を押さえているジョン・レノン
A Hard Day's Nightのイントロの弦を押えている?ジョージ・ハリスン
きっかけはカナダのダルハウジー大学で数学教授を務めるジェイソン・ブラウン氏の論文でしょう。2004年に発表されていましたが一般的に知られるようになったのは2008年になってからでした。日本でもネットで報道されていました。

Mathematics, Physics and A Hard Day’s Night
http://www.mscs.dal.ca/~brown/n-oct04-harddayjib.pdf

ここでは数学者らしくフーリエ変換を行って構成音を特定し、そこから各楽器の演奏内容を推定しています。とはいえ楽器演奏やビートルズの録音方法についての調査が足りないようで違和感のある内容であったことは否めません。
2013年2月16日追記
2013年2月15日放送 22:00 - 22:45 NHK総合「頭がしびれるテレビ 名曲は数学でできている!?」にジェイソン・ブラウン氏が登場し本件について語りました。こちらの投稿をご参照ください。http://blog.kouchu.info/2013/02/JasonBrown.html
今回この説に異論を唱えたのはイギリスのリーズ大学数学講師ケヴィン・ヒューストン氏です。2012年9月5日に自身のブログに解説ビデオを掲載しました。



ジェイソン・ブラウン氏の分析の問題点を指摘しながら持論を展開しています。フーリエ変換を使用している点は両者とも同じでケヴィン・ヒューストン氏は専用ソフト「melodyne」を使用して解析しているとのことでした。上記のビデオでは視覚的にわかりやすいよう同種の目的の他のソフト「Transcribe!」を使用しています。

少しさかのぼって2011年12月にはギタリストのランディ・バックマンが自身のCBCラジオ番組「Guitarology 101」でこのコードを解説し、その再現性と信憑性の高さが話題になりました。こちらも日本でネット報道されていました。



現代のビートルズ音源を一手に引き受けてるジャイルズ・マーティン(ジョージ・マーティンの息子)にAbbey Road Studioに招かれたときに「A Hard Day's Night」のイントロのマルチトラック音源を聴かせてもらったことが根拠になっているようです。とはいえ、「A Hard Day's Night」は全ての楽器を別々に録音したわけではないので、楽器ごとの音を聴いたとすれば「LOVE」や「The Beatles RockBand」用にデジタル処理で楽器を分離したトラックを聞いたのかもしれません。ピアノについて触れていないことも気がかりです。

おそらくこのニュースに触発されたのでしょう、その月のうちにWaynus of Uranusという人物(?)がより多くの音源(「LOVE」、BBCスタジオやコンサートでの演奏)から分析した結果を発表しました。


分析結果については専用のWebページを作成して説明しています。

A Hard Day's Night Chord
https://sites.google.com/site/ahdnchord/home

ジェイソン・ブラウン氏やランディ・バックマンの説の問題点も指摘して自分の説が正しいことを主張しています。確かにこの説が一番納得感があります。ただ、3者ともジョージの12弦ギターは基本的にFadd9のフォーム(エンディングのアルペジオと同じ)という点では一致しています。
実は今回のケヴィン・ヒューストン氏の説はこのWaynus of Uranus説とまったく同じです。ケヴィン・ヒューストン氏のビデオにWaynus of Uranusについて触れているので単なるパクリというわけでは無さそうですが、最終的に同じ結果となるなら今改めて世界に公表するものでは無いかもしれません。上記サイトを見るとWaynus of Uranus説は2010年には完成していた可能性があります。

Waynus of Uranus&ケヴィン・ヒューストン説による肝心の解析結果はこうです。

ギター:F2 A2 F3 A3 C4 G4 (6弦から1-0-3-2-1-3フレット 6弦は親指で押さえる)
※ジョン・レノンのアコースティックギターとジョージ・ハリソンの12弦ギターは同じフォーム
※実際は12弦ギターの複弦によりF4 A4も足され、F3 A3 C4 G4は二重になる
ベース:D2 (3弦5フレット)
ピアノ:D2 G2 D3 G3 C4※ペダルを踏んで残響を長くする


2012年9月9日日曜日

『「レイン」~ビートルズに捧ぐ~』チケット一般販売開始


『「レイン」~ビートルズに捧ぐ~』の情報は随時更新しています。以下よりご確認ください。
http://blog.kouchu.info/search/label/RAIN


「レイン」~ビートルズに捧ぐ~』のチケットが2012年9月9日10時より一般販売開始されました。名古屋公演だけは9月29日が一般開始日のようです。現在購入可能なWebサイトを列挙します。

・東京公演(東急シアターオーブ)
三菱UFJニコスチケットサービス ※S席のみ購入可能 優待価格
サンライズプロモーション東京
ローチケ.com ※座席指定可能
チケットJCB
DCMXチケットサービス ※S席のみ購入可能 優待価格
Bunkamura オンラインチケットプレミアム/チケットメイト
CNプレイガイド
イープラス
チケットファン ※S席のみ購入可能 優待価格
チケットぴあ
セブンネット


・名古屋公演(名古屋市公会堂 大ホール)
三菱UFJニコスチケットサービス ※S席のみ購入可能
TANK!
東海テレビ
チケットぴあ ※2012/09/29~
セブンネット ※2012/09/29~

・大阪公演(オリックス劇場)
ローチケ.com
チケットJCB ※S席のみ購入可能
よみファ ※S席のみ購入可能
CNプレイガイド
イープラス
チケットぴあ
セブンネット

今回、チケット販売情報を追跡してきたのですが、さまざまな場所・形態・頻度で販売されることに気づきました。ここには掲載しませんでしたが保険組合などごく小さな範囲で優待販売されるケースもあります。他の一般的な公演もこのような形態なのでしょうか。今回同じ販売業者で期間を区切って複数回販売されていたので、少なくとも飛ぶように売れて手に入りにくいということは無さそうです。
今後も公演が近づくにつれさまざまな優待販売が予想されるので情報入手しだい当ブログに掲載します。


2012年9月8日土曜日

レビュー:ドキュメンタリーDVD『ザ・ビートルズ レッド・アルバム 1962―1966』

※追記:2016/2/2に999円(税抜) で発売される「レッド・アルバム 1962-1966」(DVD THE BEATLES RED)はこの製品と同じようです。 
※追記:2016/10/6に発売される「THE BEATLES成功の軌跡 音楽ドキュメンタリーBlu-ray Disc BOOK 」は本作のBlu-ray版が含まれるようです。

2012/08/20に発売されたビートルズのドキュメンタリーDVD『ザ・ビートルズ レッド・アルバム 1962―1966』を見ました。

その名の通りビートルズのベスト盤「1962-1966」(通称「赤盤」)の収録曲順(全曲網羅しているわけではありません)に可能な限りビートルズ本人の演奏映像を交えて、当時の様子を知る複数の識者がその曲ならびにビートルズのメンバーの特徴や美点について独白するという内容です。元々イギリスで制作された作品ですが日本語メニューや日本語字幕があります。おまけコンテンツとしてビートルズの写真が数枚閲覧できる「イメージ・ギャラリー」がついています。

ジャケット

ディスク
本人映像は映画(「HELP!」など)を除けばエド・サリバンショー出演時のものがほとんどでした。唯一「Nowhere Man」が日本公演の1966年7月1日バージョンを使用していたのが珍しい程度です(通常目にするのは1966年6月30日バージョンが多い)。こういったドキュメンタリー作品では本人の演奏シーンが含まれないものも多い中、ふんだんに使用されているのは良いのですがそのどれも映像の質は悪いです。
とはいえ識者の語りは新事実は無いものの含蓄があって面白かったです。編集者、記者、ライター、レコーディングプロデューサーそれぞれの視点から語られています。語り口から察するに彼らはビートルズ本人に会ったことは無さそうですが、ビートルズの素晴らしさを熱心に語るのを見るのはすがすがしかったです。なかなかドラマチックに編集されており飽きずに見ることができました。

2012年10月20日には続編の「ザ・ビートルズ ブルー・アルバム 1967―1970」が発売されます。(レビューは→こちら

2012年9月7日金曜日

セミナー「ビートルズの作曲法」第2回『ストロベリー・フィールズ・フォーエバー』開催

以前の投稿で紹介したキーボード・マガジン主催のセミナー「ビートルズの作曲法」、第2回となる今回は「Strawberry Fields Forever」を題材とし2012年9月6日 20時から約2時間にわたり開催されました。東京・市ヶ谷のリットーミュージック社で開催されたこのセミナーはUSTREAMでの中継も行われました。


第1回から運営が改良されており、ヘッドセットマイクで漏らさず収音、手元は別カメラで撮影などしています。

USTREAMで配信されるならわざわざ金払って会場に出向くまでも無いように見えますが、今回はビートルズの音源を加工したものを会場限定で流すことが目玉となっています。というのものこの曲はアレンジもキーも異なる2つのバージョンをテープの回転速度を調整して1曲に繋いだものなので、繋ぐ前の状態を想像してみようというわけです。

セミナーの要旨を以下に列挙します。

「Hey Jude」と「Strawberry Fields Forever」の類似点

  • つかみを重視し小節数の作法(通常は8の倍数)にとらわれない
  • メロディがしりとりになっている(前のかたまりの最後の音から次のかたまりが始まる)
  • Bメロでは1つの音に固執する
  • ブルーノートを効果的に使用する(メロディだけでなくコードごとはみ出していく)

「Penny Lane」と「Strawberry Fields Forever」の類似点

  • 逆ブルーノート(ブルーノートを別キーの音階の一部と捉えてコードを展開)を活用して明暗の雰囲気の切り替えを図る

ジョン・レノンのポールマッカートニーの作曲の傾向の違い

  • ジョンは同じ言葉やメロディに固執する
  • ジョンはメロディを上から下へ下げて等身大の自分を演出する。ポールはメロディを下から上に上げて得意げにテンションを高める

第3回は「イエスタディ」で2012年10月4日に開催されます。参加方法は以下のページをご参照ください。

Keyboard Magazineセミナー「ビートルズの作曲法」
http://port.rittor-music.co.jp/keyboard/magazine/24846.php

2012年9月4日火曜日

デビューシングル「Love Me Do」録音50周年その日の謎

今日からちょうど50年前の1962年9月4日、ビートルズのデビューシングル「Love Me Do」がレコーディングされました、この日の演奏は1962年10月5日に発売されることになるのですが、その後発売されたデビューアルバムや追加生産されたシングルにはリンゴ・スターではなく、セッションドラマーのアンディ・ホワイトがドラムを担当したバージョンが使用されています。

現在は「Past Masters」でリンゴバージョンも聴くことができます。両バージョンを聴き比べても両者のドラムにさほど差があるようには思えません。そもそもあまり差がつくような難しいパターンでは無いと思います。とはいえ書物によればポールはこの曲でのリンゴの演奏に不満を持っていたそうですし、実際現在リリースされているリンゴバージョンはイントロのリズムを後から修正したものらしいので実はリンゴの演奏は不安定だったのかもしれません。
リンゴはこの時が初めてのレコーディングだったという説もあるので本人はナーバスになっていたとしてもおかしくありません。それが他のメンバーにも伝播したのか、確かに皆自信なさげに聴こえます。同年6月にピート・ベストのドラムで録音したバージョンの方が余裕があったとさえ感じます。結局この1週間後の1962年9月11日にアンディ・ホワイトのドラムで改めて録音されています。

となれば、何故リンゴバージョンがそのままリリースされ、後からアンディ・ホワイトバージョンに差し替えられたのか謎です。デビュー記念としてのメンバーへの温情措置なのでしょうか。アンディ・ホワイトとの契約も関連しているのかもしれません(セッションミュージシャンなので印税は無かったようですが)。いずれにせよ、9月4日バージョンはベースのチューニングがズレているなど他にも悪いところがあるので差し替えて良かったと思います。

9月4日にはもう一つ謎があります。今年になって日本でも放送されたビートルズの元プロデューサー ジョージ・マーティンのドキュメンタリー(以前の投稿を参照)でジョージ・マーティンは以下のように語っています(僕が意訳したもの)。
ドラマーをピート・ベストからリンゴ・スターに自主的に変更したことをブライアン・エプスタインが自分(マーティン)に伝えなかったのでセッションドラマーのアンディ・ホワイトを雇ってしまった。
これを聞くとリンゴとアンディ・ホワイトがスタジオで鉢合わせた印象があります。となれば9月4日もアンディ・ホワイトは居たのでは無いでしょうか?そう考えたのは同日にシングル曲候補としてジョージ・マーティンからあてがわれた「How Do You Do It」を録音した事実があるからです。この曲は「Anthology 1」に収録されています。これを聴くと非常にまとまりのある演奏でその後に録音された「Love Me Do」とは随分印象が違います。ドラムもテクニックが多彩かつ軽快で、とてもその数時間後酷評される人と同じ人が叩いているとは思えません。また、9月11日にアンディ・ホワイトのドラムで録音されたPlease Please Meの演奏に似ているところがあります。
つまり現在残っている音源の「How Do You Do It」はアンディ・ホワイトがドラムを叩いているのでは無いでしょうか。当時32歳の経験豊富なセッションドラマーがどっしりとリズムを支えてその上で若者がのびのびと演奏するという構図が想像されます。録音を終えアンディ・ホワイトが帰ったあと、4人がジョージ・マーティンに直訴して「Love Me Do」に取り組んだ、でもうまくいかなかったので1週間後やりなおした、という推理です。裏付け調査も行っていない単なる直感ですが。

「How Do You Do It」を初めて聞いたときからどうもドラムの印象が他のビートルズの曲とは違うと思っていました。リンゴが演奏していたとしても他の人の演奏を真似していたのではないでしょうか。実際、リンゴはアンディ・ホワイトのPlease Please Meの演奏を後にそのままなぞってレコーディングしています。

 

2012年9月1日土曜日

Abbey Road on the River 開催中

イギリスで8月28日にInternational Beatle Week 2012が終わったばかりですが、アメリカではビートルズ音楽祭「Abbey Road on the River」が8月30日~9月3日の日程で開催中です。二つのイベントをハシゴしている人もいるのでしょうか。

Abbey Road on the River
http://arotr.com/

こちらにも数多くのビートルズトリビュートバンドが出演しているようです。今年は日本のバンドも参加しています。
2002年から始まったこのイベント、春にケンタッキー州で、夏にワシントンDCでと年に2回別の場所で開催されるのが特徴です。過去にはピート・ベスト(リンゴ・スター加入前のビートルズのドラマー)やデニー・レイン(Wingsでのポール・マッカートニーのパートナー)も出演しました。
特定のアルバムをまるごと演奏するステージが多いようでアルバム「LOVE」の再現をするものもあります。
以下は今年のケンタッキー州での映像です。