レポート:「レイン~ビートルズに捧ぐ~」東京公演@渋谷・東急シアターオーブ

「レイン~ビートルズに捧ぐ~」東京公演は2012年11月23日~28日の日程で行われています。ちょうど半分を過ぎた今日、11月26日夜の公演に行ってきました。11月16日の大阪公演初日(日本公演初日でもある)以来2度目の鑑賞です。
場所は今年7月にオープンした渋谷ヒカリエ11階の東急シアターオーブです。ミュージカル専用劇場と謳っているだけあって前後が短く上下に長い構造でした。ケチってB席にしたので3階の一番後ろでしたが想像よりステージは近くに見えました。上から見下ろす形になるのでドラムやキーボードが良く見えました。

セットリスト(演奏曲目・曲順)は大阪公演初日(レポートはこちら)と同じでした。どうやら全公演同じようです。
今回の来日公演はポール・マッカートニー役がダブルキャストなのですが、今日は大阪公演初日と同じく「IAN BERTSCH」(Ian B.Garcia)でした。どうせならもう一方の「ROBERT RUFFING」(Mac Ruffing)が見たかったです。Robertはベースを左で、ギターを右で弾くそうです。本来右利きで、ギターを右で覚えた後にポール役をやるためにベースを左で覚えたのだと思います。そういう人は日本のビートルズコピーバンドにもいます。その心意気には感服するばかりです。

高いチケット代や平日公演が多い点、さらにはセットリストに「When I'm Sixty Four」が含まれているのはリアルタイム世代を狙っているのでしょうがそれでも客層は大阪公演と同様20代と思しき人もいました。大阪より男性の比率が多かったように思います。

ほぼ満席でしたが、前の方にはいくつか空席があったようです。当日券販売開始30分前から数人並んでましたし、開場してからもチケット売り場には列が絶える事がありませんでした。残り2日3公演、当日券で入場できると思います。

東京公演の様子は初日の映像が2012年11月24日フジテレビ「めざましどようび」で放送されました。映像も音声も放送用に調整されており、演奏やコーラスの上手さがよく分かります。この映像、どこかで全編放送して欲しいです。
※実際はカラーで放送されました
今日の公演で気付いたことや感想を列挙します。大阪公演初日との比較やキーボードについてが主です。後半に行くにつれどんどんマニアックな内容になっていきます。
  • 大阪に比べてメンバーはリラックスしていたように見えた。MCも長めだったし、ジョン・レノン役はテンションが高く派手に動き回っていた。それにつられてジョージ・ハリスン役もアクションが大きくなったようである。
  • 大阪に比べて日本語を交えたMCが増えた。「どうもありがとうございます」「立って」「女性だけ」「男性だけ」
  • 立ち上がる観客は大阪の方が多いようだった。「I Want To Hold Your Hand」の手拍子は東京の観客の方が再限度が高かった。「Hey Jude」の女性観客の合唱は東京の方が盛大だった。大阪は「ラララ」と歌っている人が多かったように思う。
  • ところどころ観客に歌わせていたが「When I'm Sixty Four」の「bottle of wine」という歌詞を歌わせるのは酷だと思った。この曲のこの歌詞を覚えている人が日本にそれほど多くいるとは思えない。
  • 大阪公演初日では「Blackbird」の最後の歌い回しをアレンジしていたが今回はオリジナルに忠実だった。
  • 前半はベースの音量が大きかったがすぐ下げられた。バンド全体の音量は大阪より大きかったがそれでもまだ少し小さめだった。大阪よりリードギターの音量が小さめだった。
  • ジョン役は声の調子が良いようだった。大阪より伸びやかで聴き疲れしない音色だった。「Help」は良かった。
  • ポール役の歌の音程の悪さは大阪より改善されていた。シャウトも思いっきりやっていた。ベースはやはりミスが多く集中力を欠いているようだった。
  • ジョージ役の歌は大阪より抑えが効いていて没入しやすかった。ギターの演奏は変わらず安定している。
  • リンゴ・スター役は終始楽しそうだった。テクニックは申し分なく、「Help」の両手連打や「Strawberry Fields Forever」のフィルインなどは高揚感があった。
  • キーボード担当が弾いた「In My Life」のピアノソロは大阪公演の方が上手だった。「Get Back」や「Revolution」のピアノソロは安定していた。
  • キーボード担当はメインでYAMAHAのMOTIF ES7を使用していた。2段重ねで下にもう1台ピアノタッチのキーボードを設置しているようだったが角度的に見えなかった。音色切り替えに20インチ以上の大きなタッチパネルを脇に置いて使用しているようだった。
  • ポール役やジョン役が弾くキーボードはピアノ音のみ出していたが銘柄は不明。
  • 「When I'm Sixty Four」はピアノとベース以外の楽器全てをキーボードで弾いていて圧巻だった。
  • 「Here Comes the Sun」冒頭のシンセサイザーの下降フレーズはピッチベンダーを使用せずスイッチ1つで自動的に下降させていた。
  • 主演の4人以外の音はところどころ自動演奏が使用されているようだった。「Eleanor Rigby」はリズムキープしているフレーズは自動演奏して、低音部や高音部のメロディを手で弾いていた。「All You Need Is Love」のイントロ、サビのサックスによるオブリガート、終盤の雑多な音、「Strawberry Fields Forever」のソードマンデルの音によるインド風下降フレーズ、終盤の逆回転音などはきっかけだけ手で弾いてワンフレーズを自動演奏しているようだった。リズムをどうやって合わせていたかは不明。ドラム担当がイヤーフォンからガイドリズムを聴いていたかは確認できなかった。ワンフレーズだからリズムキープには影響しないと考えた?

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