レビュー:DVD「リンゴ・アット・ザ・ライマン 2012」

RINGO STARR WITH HIS ALL STARR BANDのライブDVD「リンゴ・アット・ザ・ライマン 2012」の日本盤は2013年5月29日発売ですが、北米盤は3月26日に発売済みです。
DVDレーベル
例によって日本盤は北米盤の2倍近い値段なのでアマゾンで北米盤を購入しました。
現物が手元に届くまでは日本製の機材で再生できるか不確かだったのですが、実際はNTSCフォーマットでリージョンALLだったため問題なく再生できました。

ジャケット
ジャケット裏
まず観て気付いたのは使用カメラ数が多いということです。クレーンを用いた大掛かりなものから、客席内で撮ったと思われる低画質なものまで、おそらく10以上使用していると思います。
それらを速いテンポで切り替えながら見たいところを飽きること無く見せてくれます。演奏している際の手元は積極的に捉えているのですが、リンゴ・スターの曲以外はリンゴのドラムの手元をあまり映してくれないのが残念です。
リンゴあっての本作品でしょうから、「推しカメラ」としてリンゴだけを追い続けたアングルの映像があれば良かったと思います。

収録当日の2012年7月7日はリンゴ・スター72歳の誕生日だったため特別な趣向が盛り込まれていますが、それ以外は1曲(「Honey Don't」)を除いて2013年の日本公演と同じメンバー、同じセットリスト(曲目・曲順)です。
MCの流れも日本公演と同じでしたが、日本公演は言葉の壁を考慮してか内容が簡略化されていたことがわかります。日本語版ではMCに日本語字幕がつくでしょうからMCを楽しみたい方は日本盤、安く早く手に入れたい方は北米盤という判断基準になると思います。北米盤には英語も含め字幕は収録されていません。
セッティング変更などのちょっとした隙間はカットしていますがそれ以外はMCも曲も全編収録しているようです。2時間たっぷり楽しめます。

日本公演の半年以上前のステージですが既に演奏は完成されており、リラックスしていながらも精密な演奏です。途中リンゴが中座した間に演奏する「Black Magic Woman」では嬉々として超絶技巧を応酬しているのが面白いです。やはり普段はリンゴに気を使っているのでしょうか・・・。
観客席は2階構造ですが奥行きは狭く一体感があります。観客は皆思い思いにライブを楽しんでいる様子です。スマートフォンやデジタルカメラで動画を撮影している人が多く、その様子を積極的に本作品に収めているので会場での撮影は禁止されていなかったようです。日本公演の際は撮影可否について混乱がありました。

日本公演に行かれた方にとっては自分の思い出と重ねあわせて楽しめる一品です。
日本公演で演奏しなかった「I'm the Greatest」(ジョン・レノン作)と「Rocky Mountain Way」(ゲストのジョー・ウォルシュ作)が聴けるのがお得です。

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