2014年8月28日木曜日

ビートルズ初北米ツアーから50周年 各地でイベント開催

1964年8月から9月にかけてビートルズは初の大規模な北米コンサートツアーを開催しました。それから50周年を迎えた各公演地では記念イベントが続々開催されています。
ハリウッド・ボウルでのイベントの様子
ビートルズがハリウッド・ボウル公演を行った8月23日をはさんだ8月22日~24日の3日間、同所では記念コンサート「THE BEATLES’ 50TH AT THE BOWL」が開催されました。

2014年2月のビートルズアメリカ上陸50周年記念コンサート(くわしくはこちら)にも参加したデイヴ・スチュワートがホストを務めています。前半は1964年当時のセットリスト通りに演奏し、後半はビートルズ中後期の曲を演奏しました。
デイヴ・スチュワート(中央)
彼の息子や娘もステージで歌いました。家族で出番を回すこの体制には批判もあったようです。以下が本人、息子、娘の歌唱です。


以下は1964年8月23日の様子です。

当時のプロモーターが公演の様子を明かしています。ハリウッド・ボウルでの演奏はビートルズ自身が希望したそうです。
Bob Eubanks on bringing the Beatles to Hollywood Bowl in 1964

この公演はビートルズにとっても特別な公演だったようで、商品化用に録音されています。一部の音源が公式ライブ盤として後に発売されました。


1964年8月21日にビートルズが公演を行ったシアトルではトリビュートバンドCream Tangerineが50年後の同じ日にライブを行いました。


8月23日には"Get Back" Celebrating the 50th Anniversary of The Beatles in Seattle '64というコンサートが開催されました。こちらも当時のセットリストを再現していますが、ビートルズトリビュートバンドが参加したり、オーケストラを従えてアルバム「Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band」を全曲演奏したり、さらにはポール・マッカートニーのクラシック作品「Standing Stone」から演奏したりとバラエティ色が強い内容になっています。


1964年8月21日の様子

こちらは必ずしも北米ツアー50周年というわけではありませんが、2014年8月15日~17日はシカゴでTHE FEST FOR BEATLES FANS 2014が開催されました。Mark Lewisohn、Mark Hudson、Mark Riveraなどのビートルズ業界関係者が多く参加しました。当然Ringer Starも出演しています。
これからもアメリカでは続々イベントが開催されるようです。ビートルズ来日50周年となる2016年の日本も見習いたいものです。

2014年8月26日火曜日

フェードアウトの終わらせ方(9)「Magical Mystery Tour」編

本連載の第9弾はビートルズのアルバム「Magical Mystery Tour」を取り上げます。主旨については第一弾の投稿をご覧ください。

今回は11曲中8曲がフェードアウトしています。対象曲は以下です。

Magical Mystery Tour
The Fool On The Hill
Flying
I Am The Walrus
Hello Goodbye
Strawberry Fields Forever
Baby You're A Rich Man
All You Need Is Love

ドラッグでトリップしている様子を表現しているのでしょうか。果てしなく続きそうな余韻を残しつつフェードアウトする曲が多いです。

Magical Mystery Tour

ポール・マッカートニーがライブで数多く演奏しています。

2014年
http://youtu.be/YQCldBO_sfo?t=2m19s

最近はフェードアウトするピアノソロ部分を省略しています。かつてはその部分も演奏していました。

1993年(東京)
http://youtu.be/8Nb1k9gilRo?t=2m27s

The Fool On The Hill

ポールは断続的にコンサートで演奏してきました。

1990年代バージョン(東京)
http://youtu.be/fOeWfKY0CPM?t=4m46s

2000年代バージョン
http://youtu.be/QGW_RNXwGqE?t=2m7s

いずれも最後はビートルズ時代のアウトテイク(Anthology 2にも収録)と同じ、サビから戻ってくる際のコード進行を活かしています。

Flying

フェードアウトといっても演奏終了後に効果音が鳴っているだけなのでとくにアレンジしようがないと思います。

I Am The Walrus

コードが無限廻廊のように連なっていくので終わりどころがありません。
どのコピーバンドも苦労しているようです。

まず誰もが思いつくのがどこかで見切りをつけてジャーンと終わる方法です。

OASIS
http://youtu.be/TxbVdqm6iaE?t=6m35s 

Yellow Matter Custard
http://youtu.be/Ud6JTOF7X3I?t=4m14s

Fab Faux
http://youtu.be/9lknCpGbsJc?t=3m45s

このようにイントロに戻って終わるのも定番です。

Yesterday
http://youtu.be/vNjuG2DAwwg?t=3m40s

ゲーム「ROCK BAND」ではカットアウトしています。
http://youtu.be/2d8zZIdEuIY?t=3m52s

Hello Goodbye

ポール本人が決定版と言えるエンディングを考えてくれました。

2002年(東京)
http://youtu.be/sXNS_YTHIkg?t=3m56s

Strawberry Fields Forever

ポールがコンサートで演奏したことがありますが、メドレーの一部なので明確には終わっていません。
http://youtu.be/HMo_XUHEjdE?t=3m55s


個人的にはビートルズ本家のTake1のエンディングを取り入れるのが良いと思います。
http://youtu.be/IQJMw3XHfQE?t=1m54s


コピーバンドでは曲中の民族楽器(ソードマンデル)の下降フレーズを引用して終わる場合が多いです。

American English
http://youtu.be/FUZQcmqiymw?t=3m54s
 

疑似フェードアウトさせる例もあります。

All You Need Is Love
http://youtu.be/yIiTEQ83tQg?t=4m56s


またはアバンギャルドに終わるしかないと思います。

The Fab Four
http://youtu.be/PGhHLMqevr8?t=3m46s

The Fab Faux
http://youtu.be/4Divcl1CsQU?t=4m57s

Baby You're A Rich Man

マイナーな曲なのでサンプルがあまりありません。1番から2番に切り替わるところのようになんとなく終わるのが妥当だと思います。以下のような例もあります。

The Fab Faux
http://youtu.be/R8Bjxn5vRcI?t=2m43s

All You Need Is Love

これまたポールが良いエンディングを提示しています。1967年当時は思い付きで入れたであろうShe Loves Youの一節を積極的に取り上げて終わらせています。

http://youtu.be/efcbR-hOwL0?t=4m6s
http://youtu.be/_OuYLGHkrBk?t=3m19s

2014年8月16日土曜日

レポート:「A HARD DAY’S NIGHT特別上映 ~ビートルズを語ろう!ヤァ!ヤァ!ヤァ!~」

ビートルズの初主演映画「A HARD DAY'S NIGHT」公開50周年と初のBD化(日本での)を記念して2014年8月15日 日本各地の映画館で1日限り同作が上映されました。TOHOシネマズ六本木ヒルズでの初回上映に行ってきました。

TOHOシネマズ六本木SCREEN 6 は約180席が満席でした。最前2列はマスコミが占め、通路脇にはテレビカメラが数台並んでいました。中央2列は招待客のようでした。

上映前イベント

ちょうどポール・マッカートニーがキャンドルスティック・パーク公演を追えたころの16時に「ビートルズを語ろう!ヤァ!ヤァ!ヤァ!」と題したトークイベントが始まりました。司会はタモリ倶楽部でもおなじみの渡辺 祐さん、ゲストは どぶろっく と おのののか さんでした。ロードショーの初日舞台挨拶ならまだしも一日限りの上映なのになぜ芸能人を呼ぶのだろうと思いましたが、8月20日に発売される同映画Blu-ray版の販促イベントという位置づけだったようです。
実際、今回はブルーレイディスクをそのまま上映すると明示されていました。2012年のビートルズデビュー50周年記念「Magical Mystery Tour」劇場公開がどうだったかは不明ですが2013年のウィングスのライブ映画「ROCKSHOW」劇場公開の際はBlu-rayより高精細な映像であると宣言されていました。
どぶろっく と おのののか さんは「今最もハードデイズな日々を送っている人」というこじつけで招聘されたそうです。


それだけではあんまりなので、それぞれビートルズとの関わりを語っていました(教科書に載っていた、学園祭でバンド演奏した、など)。また、歌ネタを得意とする どぶろっく は映画の表題曲「A Hard Day's Night」を一節ギター弾きながら披露していました。本人達も言っていたように歌詞はいい加減でしたが・・・。
イベントのクライマックスはもちろん どぶろっく ブレイクのきっかけ「もしかしてだけど」のビートルズバージョンでした。歌詞は以下のようなものでした。

ハードデイズナイトの映画館で ポップコーンを食べながら見ていたら 女が俺の隣に座ったんだ
もしかしてだけど もしかしてだけど 塩がついた俺の指を舐めに来たんじゃないの

ビートルズが好きな女の子に 好きなメンバーを尋ねたら ポールとジョージが好きだと言ったんだ
もしかしてだけど もしかしてだけど 俺のポールと情事したいんじゃないの

 
ついでに おのののか バージョンも披露していました。いずれにせよ下ネタでした。

さすがにブレイク中ということもあって、多くのメディアでこのイベントが取り上げられました。以下に列挙します。ビートルズの話題は少なかったですがこんなものかもしれません。おすすめ記事には★をつけました。

どぶろっく、ビートルズでもしかしてだけど(お笑いナタリー)★
どぶろっく : ブレーク実感 「ハードデイズですよ(まんたんウェブ)★
どぶろっく堂々下ネタ おのののか「ちょっと引きました」(スポーツニッポン) ★
おのののか、どぶろっくの歌ネタに「谷間には挟んでない」と苦笑い(マイナビニュース) ★
A HARD DAY'S NIGHT特別上映 胸の谷間にお札を挟もうとしたお客さんがいました!(リアルライブ) ★
どぶろっく おのののかに毒ガス噴射(東京スポーツ)
どぶろっく江口、おのののかに下心 「売り子の時に出会っていたら…」(テレビファン・ウェブ)
どぶろっく、ビートルズさえも下ネタに(日刊スポーツ) 
どぶろっく江口、カメ問題には一切触れず♪もしかしてだけど~(サンケイスポーツ)
おのののか「びっくりするほど下ネタでひいた」 どぶろっくの歌ネタに苦笑(サンケイスポーツ)
どぶろっく江口 略式命令語らず下ネタ…おのののかどん引き(デイリースポーツ)
どぶろっく江口 カメ問題言及せず(デイリースポーツ)
おのののか「谷間にお札を…」 売り子時代の珍体験明かす(スポーツニッポン)
おのののか、どぶろっくに“下ネタ”返し「谷間にお札を…」(オリコン)
どぶろっく、ビートルズ版「もしかしてだけど」披露(映画.com)

おのののか さんは当日の様子を自身のブログに投稿しました。
もしかしてだけど〜(おのののかオフィシャルブログ)

映画本編

肝心の映画は今回初めて見ました。Blu-rayを買う予定もなかったので今回観に行くことにしたのでした。どぶろっくの登場はいたずらにチケット争奪の倍率を上げるのではないかと思いましたが、客層やイベントでの反応をみるかぎり杞憂だったようです。2012年の「Magical Mystery Tour」に比べて女性が多いように感じました。
好評につき18:45から追加上映
初めて見たので以前の製品(VHSやDVD)との比較はできませんが、フィルムの傷や汚れ、画面の揺れは丁寧に修正した様子が感じられました。全般的には解像度は想像ほど高くありませんでしたが、後半のホールでの演奏シーンは非常に高画質でした。映画の内容は正直飽きるものでしたが前半のジョンとポールが二人だけで電車内をうろつくシーンは感動的でした。
退屈さも最後のホールの演奏シーンで救われました。ただ、やはり時代のせいか顔のアップのシーンが多かったです。もう少し引きの映像が観たかったです。
 また、有名な話ですがホールでの演奏シーンでテレビ局のモニタ画面が映り込む曲については曲のテンポとピッチ(音程)が原曲より下がっています。モニタ画面の書き換えタイミング(PAL方式25fps)に合うよう撮影時にフィルム送りのスピードを規定(24fps)より上げたため、規定のスピードでの再生時に時間が間延びしてしまいその映像に音を合わせるとテンポもピッチも下がるということです。今回、楽曲部分は新たにリミックスされています。現代の技術ではテンポを下げながらピッチを維持することも可能ですが、あえてそれはしていないようです。テンポの遅さは気づきましたがピッチはあまり気になりませんでした。
参考:
A FEW NOTES CONCERNING THE NEW 2014 CRITERION COLLECTION EDITION OF A HARD DAY’S NIGHT


見終わった感想を一言で表現すると「よく転ぶ映画」です。

六本木ヒルズにはドラえもんが大勢いました

2014年8月15日金曜日

さよならキャンドルスティック・パーク ポール・マッカートニー48年ぶり演奏

1966年8月29日にビートルズ最後のコンサートツアーの最終公演が行われたサンフランシスコのキャンドルスティック・パークが取り壊されることに伴い、ポール・マッカートニーがOut Thereツアーの一環で2014年8月14日に公演を行いました。ビートルズのライブ活動終了を見送った同所をポールが見送ったことになります。
今日のための特別映像
ビートルズ最終公演の写真を使用

海風が寒かったようで2013年日本公演と同じコートを着用
幻の2014年日本公演に思いをはせている?
当日はとんでもない交通渋滞を巻き起こしたそうです。

同公演に際しポールは特別な映像を公開しました。

2014年幻の武道館公演の告知映像と一緒に撮影したのでしょう、両所はともに1966年にビートルズが公演を行った場所で、今年の二公演はセットで長く語り継がれるはずでした。武道館公演の中止が返す返すも残念です。

それほど特別な公演でしたがセットリスト自体はほとんど通常と変わらず、ご当地ソングSan Francisco Bay Bluesが追加され、Helter Skelterの代わりにビートルズ同所公演の最後の曲Long Tall Sallyを演奏した程度でした。Long Tall Sally演奏前にポールはそのいわくを紹介し、演奏中には当時の写真が投影されました。その一部はこれまで未発表だったものです。
公演直前の報道 公演決定時の報道


以下は同所でのビートルズ最終公演の様子です。

当時ビートルズの最終公演であることは既に決まっていたのでしょうか、カメラをアリーナに持ち込むなどリラックスした雰囲気の中、熱い演奏を聴かせてくれます。


公演の最後でポールは「Goodbye Candlestick Park! Hey listen folks, I'll tell you what though, We'll see you next time!」と言いました。キャンドルスティック・パークとはこれでお別れですがファンとの関係はまだまだ続くということですね。

2014年8月8日金曜日

「Abbey Road」アルバムジャケット写真撮影45周年「Let It Be」が再現

2014年8月8日は実質的なビートルズ最後のアルバムとなった「Abbey Road」のジャケット写真を撮ってから45周年です。撮影当時と同じ時間帯である午前11時35分に、ビートルズトリビュートショー「Let It Be」のキャストが同じ横断歩道を渡って当時を再現しました。
ジョージ役は2014年日本公演に出演したPaul Mannion
横断歩道を渡る前には路上ミニライブを敢行

このイベントはロンドンでのビートルズ観光業界で活躍する(例:http://www.beatlesinlondon.com/)Richard Porter氏が企画したものです。ビートルズトリビュートショー「Let It Be」はイギリス各地のツアーを終えてロンドンでの公演を再開したところなので、宣伝も兼ねていると思います。演劇「Epstein - The Man Who Made The Beatles 」主役のブライアン・エプスタインを演じるAndrew Lancel も駆け付けました。
Richard Porter氏
Andrew Lancelとともに

その他の写真はこちら
45th anniversary the recreation of Beatles walk at Abbey road.

その他の映像はこちら
BEATLES ABBEY ROAD 45TH ANNIVERSARY

2014年8月5日火曜日

書籍「ビートルズ新時代」 発売

書籍「ビートルズ新時代 その音楽遺産を極める」 (Kawade夢ムック)が2014年7月29日に発売されました。


約200ページの小ぶりな書籍です。以下の構成です。

巻頭カラー・グラビア

Part 1 THE BEATLES 50YEARS IN JAPAN
論文/インタビュー記事

Part 2 THE BEATLES SOUND LITERATURE
1曲ずつを題材にしたエッセイ

Part 3 THE BEATLES MUSICAL HERITAGE
ビートルズの音楽商品を整理

Part 4 THE BEATLES COMPLETE WORKS
全アルバムのサウンド解説(ライブ・アット・ザ・BBC/アンソロジー含む)、213曲解説

ビートルズ探求界の最先端を行く重鎮が勢揃いして寄稿しています。音楽に重点を置いており、小難しい評論はありません。逆に演奏や録音についてマニアック過ぎることもありません。後半では1曲あたりの文章は短いながらもビートルズが現役時代に発表した全曲を解説しておりお得感があります。
これからビートルズを深く知りたい方、ビートルズを最新の研究結果と現代の視点で再評価しようという方にお勧めです。ビートルズが瑞々しさを保ったまま今日の日本で愛されている様子が実感できると思います。