2015年3月28日土曜日

リンゴ・スター「ビートルズは再結成し"A Day in the Life"を演奏していたかもしれない」

2015年2月~3月の南北アメリカ大陸ツアーを終え、日本で4月1日にニューアルバムを発売するリンゴ・スターが米Rolling Stone誌の表紙を飾りました。1981年以来だそうです。
Ringo's All-Starr Life: Inside Rolling Stone's New Issue
Being Ringo: A Beatle's All-Starr Life

取材の一環でマイアミビーチを走り、ドラムを叩くリンゴ
リンゴは掲載記事の中でビートルズ再結成について語っています。「ひっそりとリラックスした期間を充分取ったあと、メンバーがまだ曲を作っていて、まだ演奏活動をしていたら一緒に"A Day in the Life"などを演奏していたかもしれない。ジョンとジョージがいなくなってその可能性は無くなったが。」

3月12日と13日の2公演を体調不良のために中止したリンゴですが、投薬治療が奏功し14日の公演から復帰しました。

中止を謝罪するリンゴのツイート

復帰後のステージ。軽快なジャンプも見せています。

復帰翌日もステージをこなし、ラスベガスの「リンゴの日」制定セレモニーにも出席しているので体調は大丈夫そうです。
Ringo Starr Day in Las Vegas


リンゴは2015年3月31日(日本は4月1日)に18枚目のソロアルバム「Postcards from Paradise」を発売します。
表題曲では歌詞の一行ずつにビートルズの曲名を引用しています。今回のRolling Stoneのインタビューもそうですがここ数年随分とビートルズについて好意的です。
 
アルバム発売週はプロモーションとして複数のテレビ出演が予定されています。その後は4月18日のthe Rock and Roll Hall of Fame(ロックの殿堂)入り式典が控えています。ポール・マッカートニーも出席予定なので、また二人でビートルズを彷彿とさせる何かをしかけてくれるかもしれません。

2015年3月26日木曜日

楽譜集「ロック・ベース・スコア ポール・マッカートニー」2015年3月26日発売

ポール・マッカートニーのベースに注目した譜面集「ロック・ベース・スコア ポール・マッカートニー」が2015年3月26日に発売されました。
ロック・ベース・スコアポール・マッカートニー 楽譜(曲集)

21曲収録中ビートルズの曲は6曲で、残りはビートルズ解散後のソロ作品です。珍しい曲も含まれており、今回初めて譜面化された曲があるかもしれません。どうせ便乗するならOut Thereツアーで演奏している曲から選べば良いのにと思いました。

曲目 ★=ビートルズの楽曲
アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア★
ドライヴ・マイ・カー★
ペイパーバック・ライター★
ペニー・レイン★
ジェット
あの娘におせっかい
心のラヴ・ソング
レセプション
ゲッティング・クローサー
グッドナイト・トゥナイト
カミング・アップ(ライヴ・ヴァージョン)
テイク・イット・アウェイ
パイプス・オブ・ピース
ひとりぼっちのロンリー・ナイト
マイ・ブレイヴ・フェイス
ピース・イン・ザ・ネイバーフッド
ニュー
レディ・マドンナ★
デイ・トリッパー★
エボニー・アンド・アイヴォリー
バンド・オン・ザ・ラン

各曲の冒頭にページ上部1/3程度を使用した解説文が掲載されており、以降は歌のメロディ(ハモリパートもあり)、ベースの五線譜、ベースのタブ譜という三段構成です。他の楽器は掲載されていないのでバンドスコアとは異なります。
このような特殊な構成なので解説文や譜面は書下ろしのようです。同社のビートルズのバンドスコアとも違うようでした。多くの場合、バンドスコアは繰り返し記号を駆使して紙面を節約していますが、今回Paperback WriterやPenny Laneなどで繰り返し記号を使用せず、変幻自在のポールのフレーズをあますところなく表現しようとしています。確かにPenny Laneはなかなかコピー度が高いです。一方、ビートルズの他の曲についてはまだまだ改善の余地があると思いました。

定価3,240円と少々値が張りますが、解説文を読んだり楽譜になるのが珍しい曲を演奏するのは楽しいと思います。

2015年3月25日水曜日

ポール・マッカートニー2015年日本武道館公演チケット販売状況

※2017年4月25日日本武道館公演については→こちら

※2015年日本武道館公演チケット販売情報は→こちら

ポール・マッカートニー2015年4月28日 日本武道館公演発表翌日の3月21日10時よりキョードーグループ各社にて先行先着対面販売が実施されました。




少なくともキョードー東京については昨年の武道館公演の対面販売よりSS席の割り当て枚数が多かったようです。並ぶ気合いを見せた人たちに報いた形です。
時を同じくしてポール・マッカートニー公式Webサイト経由での販売(運営はCrowdsurge/クラウドサージ)も開始され、S席を除いては開始直後に入手不可能になりました。その後何度か入手可能になる席種もありましたが一貫してSS席とB席の入手は困難でした。S席は終日余裕があったようです。

先行抽選販売はまずザ・ビートルズ・クラブでの受付が締め切られ結果が出たところです。昨年の武道館公演よりも応募倍率が高いように感じます。去年より発表が早く、平日ながら開演時間が夜になったので購入希望者が去年より多いことが想像できます。

ここまでのチケット販売の流れは去年と同じです。すなわち武道館公演発表翌日に対面とポール・マッカートニー公式Webサイト経由での先着販売が同時刻に開始、ザ・ビートルズ・クラブとチケットぴあの抽選販売は前者の結果が出てから後者に申し込めるよう配慮、ということです。ここから先、去年はFMラジオ局による販売(S席のみ)→各種プレイガイドでの販売と進んでいきました。今年は販売期間に余裕があるので他のしかけがあるかもしれません。
追記:今年はプレイガイドでの取り扱いはぴあのみだったようです。ラジオ局経由の販売は一般発売後に行われました。
ポールのコンサートチケットは一旦在庫が無くなっても随時追加されるのが常ですから、毎日0時、10時~20時は2時間おきに確認することをお勧めします。また、当日券が発売される可能性は高いです。売れるものは何でも売ろうと見切れ席を安価で販売するかもしれません。

マスコミ報道

武道館公演発表は2年連続ということもあって、去年ほどマスコミでは取り上げられていないようです。去年は出た号外も今回はありませんでした。

<東京のテレビ番組で取り上げた例>
3月20日
めざましテレビ アクア   (フジテレビ)
はやチャン!   (TBS)
めざましテレビ   (フジテレビ)
あさチャン!   (TBS)
ZIP!   (日本テレビ)
スッキリ!!   (日本テレビ)
モーニングバード!   (テレビ朝日)
Nスタ   (TBS)
スーパーニュース   (フジテレビ)
音楽の時間〜MUSIC HOUR〜   (フジテレビ)
NEWS23   (TBS)

3月22日
報道ステーション SUNDAY   (テレビ朝日) ※対面販売の様子を取材

3月23日
ワイド!スクランブル   (テレビ朝日) ※対面販売の様子を取材

今回の日本公演の主催であるテレビ朝日を除いてはスポーツ新聞の記事を紹介する程度でした。

便乗発売/イベント

日本武道館公演が正式発表され、周辺も慌ただしくなってきました。目次で日本武道館公演をリークする形になってしまった、2015年4月2日発売「ぴあSpecial Issue ポール・マッカートニー来日記念号2015」は目次情報を更新。東京ドーム公演でのモニター募集を開始しました。

対象公演  2015年4月27日(月) 東京ドーム
「編集部による審査のうえ、2名の方をLIVEモニターとして選定いたします。LIVEモニターに選ばれた方には、当日のライブレポートを書いていただき、後日、BOOKぴあ特設ページに掲載いたします。」
http://w.pia.jp/t/00052492/ 

ユニバーサルミュージックでは武道館公演1曲目予想プレゼントを3月29日まで実施。
武道館公演1曲目を予想してください!(ユニバーサルミュージックジャパン)

ビートルズ日本公演の曲目まで列挙して煽っていますが、ポール側はどの程度考慮してくれるのでしょうか・・・。プレゼントが正解者に贈られるわけでは無いことからも、単なる販促目的の賑やかしなのだと思います。

2013年にBlu-rayが発売されたポール・マッカートニー&ウイングスの『ロックショウ』の映画館上映が決定しました。大阪/東京、各初日公演の前夜祭という位置づけです。
 4/11~4/24、ポール・マッカートニー&ウイングス伝説のライヴ 「ロックショウ」  ポール完全復活来日記念アンコール上映決定!

おとなり韓国ではコンサート1か月前の4月2日に「ロックショウ」が映画館上映されるそうです。

2014年12月に日本限定発売されてすぐに品薄となっていたビートルズのオリジナルアルバム紙ジャケットSHM-CDがポール来日を記念して再発売されることになりました。

2015年3月20日金曜日

ポール・マッカートニー2015年4月28日 日本武道館公演決定

※2017年4月25日日本武道館公演については→こちら

※追記:公演当日の詳細なレポートは→こちら
ポール・マッカートニー日本武道館公演の開催が2015年3月20日午前4時に発表されました。ポールにとって1966年のビートルズ日本公演以来49年ぶりの同所での公演となります。
2014年5月20日 日本公演全日程中止が決まった日の日本武道館(手前はツアートラック)
Paul Gets Back To The Budokan
http://outthere-japantour.com/budokan/
2015年4月28日 17時30分開場 18時30分開演 日本武道館 座席表
SS席:100,000円(アリーナ及び1階南スタンド) ※クラウドサージ分はアリーナ限定(4/26に判明)
S席:80,000円 2階南スタンド 南東/南西スタンド前方
A席:60,000円 南東/南西スタンド後方 北東/北西スタンド1階 中央寄り
B席:40,000円 東西2階席後方 北東/北西スタンド2階中盤
C席:2,100円 ※25歳以下限定。ビートルズ武道館公演のA席と同料金 1階スタンド後列
注釈付きB席:40,000円 ※4/28発表&発売 北東/北西スタンド1階 北寄り
D席:20,000円 ※4/28発表&発売 立見席(2階最後方)
参加席:20,000円 ※4/28発表&発売 北東/北西スタンド2階 北寄り
※VIPパッケージやサウンドチェック参加券は存在しない

前売りチケットは、全て「座席指定引換券」であり入場には「座席番号入り特別チケット」への引換が必要。「座席番号入り特別チケット」への引換は、4/26(日)・4/27(月) 東京ドームにて、4/28(火)日本武道館にて実施 引換の詳細は→こちら

<ポールより日本武道公演に向けてコメント>
“It’s very exciting to be returning to the Budokan because it is a very special place and was the first place we played in Japan. There was a lot of controversy at the time but I now know that it is a regular venue for a lot of people. But for me it has a very special place in my memory.”
「武道館に戻ることができて、最高にうれしいよ。とても特別な会場だし、僕たちが日本で初めて演奏した舞台でもあるしね。当時は様々な議論が沸き起こっていたけど、今では多くのアーティストがここで公演を行っていると知った。でも僕にとってはいつまでも大切な思い出の場所なんだ。」

<発表直後の報道> ★=おすすめ
日本武道館公演決定!(ユニバーサルミュージック)
ポール、半世紀ぶりの日本武道館公演決定!(チケットぴあ)
P・マッカートニーが4月に武道館公演、ビートルズ以来49年ぶり(ロイター)
ポールさん、4月に武道館で公演 初来日以来、49年ぶり(共同通信)
ポール、武道館で4月に公演 ビートルズ以来49年ぶり(朝日新聞)
ポール・マッカートニーさん:4月28日に武道館で公演(毎日新聞)
ポール、49年ぶり武道館へ…2100円席も(読売新聞)
SS席10万!ポール49年ぶり武道館 今度こそ(日刊スポーツ)
ポール今度こそ武道館 来月28日49年ぶり伝説の地(日刊スポーツ)
ポール、4・28武道館決定!昨年5月中止の“リベンジ”公演(サンケイスポーツ)★
ポール4・28武道館“リベンジ公演”決定 49年ぶり伝説の地(スポーツニッポン)★
ポール・マッカートニー49年ぶり武道館ライブ!2100円席も“復活”(東京スポーツ)
ポール・マッカートニー、4・28武道館リベンジ公演(スポーツ報知)
ポール49年ぶり 日本武道館公演(中日スポーツ)
49年ぶり!ポールが4・28武道館(デイリースポーツ)
ポール・マッカートニー、4・28リベンジ武道館 今回も10万円席販売 (ORICON STYLE)
ポール・マッカートニー、4/28に日本武道館公演が決定。初来日以来49年ぶり(RO69)

報道の中で印象に残った一文
  • 招へい元のキョードー東京によると、ポールは昨年、武道館公演のために“特別なセットリスト”を用意していたという。内容は明らかになっていないが、思い出のステージだけに当時のビートルズナンバーを披露する可能性は高い。 
  • 前回来日時、ポール側スタッフは招へい元のキョードー東京に「武道館のために特別な曲順を用意していた」と言い残したという。日本でその曲目を知る人物はおらず、文字通り「幻のセットリスト」。
  • キョードー東京は、昨年発注された舞台装置について「レトロな雰囲気を醸し出すセットになったのではないかと思われる」としており、ファンにとっては演奏曲を推測する手掛かりになりそうだ。
  • 若者のために当時のA席と同じ2100円のC席(約100席、25歳以下限定)も用意した。


ポール個人としてはビートルズ解散後も因縁のある会場です。ウイングス時代の1975年に同所での公演が予定されていましたが過去の違法薬物所持歴のため入国許可が下りませんでした。1980年に改めて同所での公演が告知され、チケットも発売、本人も成田空港まで来ましたが大麻不法所持で逮捕され公演は中止となってしまいました。
左から二人目は池上彰氏
2014年来日の目玉として日本武道館公演が大々的に発表されましたが、日本武道館公演含め日本公演の全日程が中止になったのはご存知の通りです。

2014年 幻の武道館公演については過去の投稿もご覧ください。
ポール・マッカートニー 2014年5月21日 日本武道館公演開催告知
ポール・マッカートニー 2014年日本武道館公演チケット販売受付終了 騒動振り返り
ポール・マッカートニー2014年5月日本公演中止 武道館公演三度目の正直ならず 

2015年来日公演が発表された当初から当然のごとく日本武道館公演が噂されていましたが、他公演のチケット一般発売の2月28日を過ぎても発表がありませんでした。招聘元は武道館公演交渉中と明言したものですから、有無がはっきりしないせいで他公演のチケット買い控えが生じてしまっている様子も感じられました。

そうこうしているうちにポールのヨーロッパツアーの日程が発表され、順調に追加公演も決まっていたことから日本のファンをやきもきさせていました。
 ‘Out There’ tour Europeのイメージ画像
日本武道館公演の日程については様々な憶測が流れました。ポールも出席するリンゴ・スターの「ロックの殿堂」入り記念式典は日本時間4月19日午前に開催されるため4月21日大阪公演の前に公演が追加される可能性は消え、4月29日は武道館に先約があり、5月2日には韓国公演を控えていたため、4月28日か30日開催説が濃厚でしたが結局4月28日となりました。前日は東京ドーム公演で、今回唯一の二日間連続公演となります。

2014年幻の武道館公演で物議を醸した高額なチケットは今回も踏襲されました。あまりハードルを低くすると金銭/時間/距離などの問題をクリアできるにも関わらずチケットが入手できない人が増えてしまうため、ある程度しかたないことだと思います。SS席10万円の範囲はアリーナからスタンドまで拡張され、C席は1500円→2100円と価格改定(ビートルズ日本公演C席の価格からA席の価格へ変更)されましたので地味に値上げされている印象です。同じく2014年で問題となった平日昼開催&直前(2週間前)発表は平日夜開催&1か月以上前発表に是正されました。
3月20日午前4時の発表時点で既にキョードー東京前に並んでいる人がいたそうです。2014年も同様でしたのでファンの熱心さには頭が下がります。

セットリストは通常のツアーとは別のものになると思われます。2014年もポール本人がそのように言っていました。

ポール・マッカートニー2014年来日直前電話インタビュー前編「武道館では、他の会場ではやらない事もしたい」

同主旨のメモリアルライブとなった2014年8月のキャンドルスティック・パーク(ビートルズのツアー最後の地)公演では通常セットリストには含まれないLong Tall Sallyを演奏しました。これは同所でビートルズが最後に演奏した曲です。

さよならキャンドルスティック・パーク ポール・マッカートニー48年ぶり演奏 

今回の日本武道館公演ではビートルズ日本公演最後の曲I'm Downを演奏すると予想しています。実現すれば、演奏中スクリーンには当時のレアな写真や映像が投影されるでしょう。
2015年4月28日追記: 結局I'm Downは演奏しませんでした。ステージ裏のスクリーンもありませんでした。

ポールにとって鬼門となっている日本武道館。今はただただ無事公演が開催されることを祈るばかりです。

2015年3月18日水曜日

The Fab Fauxのジミー・ビビーノ「オレたちはドラマーにつけっ鼻なんかしない」

The Fab Fourとは別の方向性でビートルズトリビュートバンド界の最高峰に君臨するThe Fab Faux。その中心メンバーであるジミー・ビビーノが米フィラデルフィア地域のエンターテイメント情報メディアTicket Entertainmentの電話インタビューに応えました。ビートルズとの出会いやウィル・リーとのThe Fab Faux結成の経緯を語っています。
ウィル・リー(左)とジミー・ビビーノ(右)
The Fab Faux present The Beatles on TV (Ticket Entertainment)

この記事を以下に要約します。
  • ジミー・ビビーノは既にトランペットやピアンで遊んでいた9歳の時にエド・サリヴァンショーでビートルズを見た。その時両親はすぐに見るのを止めてしまった。
  • このエド・サリヴァンショーがきっかけとなって楽器を手に取ったミュージシャンは多い。ウィル・リーもその一人だった。
  • 既にプロミュージシャンとして活躍していたウィルはビートルズの曲をレコード通りに演奏できるトリビュートバンドが存在しないことに業を煮やし、The Fab Faux結成を決意した。
  • 1990年代末ジミーとウィルは同じ建物に住んでおり、タクシーに同乗して帰ってくることがあった。その度毎にウィルは「ビートルズ・バンドをやろう」とジミーに言っていた。ジミーは「ああ、いいかもね」と生返事をしていたが、ウィルは本気だった。
  • 初リハーサルのために2階上のウィルの部屋に行ったジミーは既に他のメンバーが集まっていることに気づいた。ウィルはビートルズの楽譜集をジミーに投げ渡し、こう言った。「君がキーボードを弾けることは知っている。『Abbey Road』(ビートルズのアルバム)の”Because”のハプシコードを弾いてくれ。オレたちは歌を練習する。もしこれができたらどんな曲だってできる。」
  • 一時間ほど”Because”に取り組んで、ジミーはメンバー皆歌が上手いこと思い知った。これはとても大切なことだ。"Because"を物にできたことに気を良くし、ビートルズのレコードをステージ上で再現するというアイデアを実行することにした。(1998年 The Fab Faux誕生)
  • フィラデルフィアでの年一回のショーは恒例となっているが、毎回違うことをやる。
  • The Fab Fauxの特徴はビートルズのレコードを忠実に再現するために「Hogshead Horns」(管楽器隊)、「Crème Tangerine Strings」(弦楽器隊)を従えて演奏することだ。
最後に、ジミー・ビビーノはThe Fab Fauxについてこう表現しています。
  • モーツァルトのコンサートで作曲当時のコスプレ(かつらやフリルのついたシャツ)をするやつはいないのと同じで、オレたちはビートルズになりたいわけじゃない。レコードをステージで再現したい。
  • だから、他のバンドがやっているようなリバプールっぽいありきたりな賑やかしはやらない。ドラマーにゴムのつけっ鼻なんかしない。形態模写も声真似もしない。自分達自身の声でミュージシャン精神と曲の素晴らしさをステージ上で展開したい。
  • オレたちがやっていることは音楽だということは強調しておきたい。ものまねショーが見たいなら他にいくらでもあるからそっちに行けばいい。だがもし世界を変えた音楽を追体験したいなら自信を持ってオレたちにとってのクラシック音楽を披露し続けよう。
以下は2012年のインタビュー映像ですが同じようなことを語っています。


なかなか過激な発言です。これまでの活動でものまねショーを期待する観客とのギャップを感じたことが多いのでしょう。本業のミュージシャン活動が忙しいはずなのにそれでも続けるのはよほどの根性と愛情です。本人達はクラシック音楽を演奏している感覚なのだと思います。
 「ドラマーにつけっ鼻」はまさにThe Fab Fourがそうで、他にやっているバンドはあまり記憶にありません。The Fab Fourを暗にディスっているんでしょうか?確かに名前も似ているしまったく知らないというのも不自然です。面白くなってきました。
なお、The Fab Fourのドラマー、エリック・フィデルは実際はかなりの二枚目なので、目立たなくするために特殊メイクしているという事情もあると思います。
素顔のエリック・フィデル
The Fab Fauxのコンセプトはなかなか伝わりにくいので、日本公演の実現は難しいかもしれませんが、ウィル・リーは頻繁に来日しているのでそのついでにいつか実現すれば良いなと思います。

2015年3月11日水曜日

書籍「ポール・マッカートニー 心のサウンド 増補版」2015年3月11日発売

ポール・マッカートニーの全活動・全作品を徹底解説するムック(2013年6月発行)の増補版が2015年3月11日に発売されました。2015年ポール・マッカートニー日本公演を記念して30ページ以上記事が増えています。
大人のロック! 特別編集
ポール・マッカートニー 心のサウンド 増補版 全活動・全作品パーフェクトブック

追加部分は2013年6月~2015年2月までのポールの活動を追ったもので、新規寄稿のみならず以前当ブログで取り上げたような過去の「大人のロック」掲載原稿を加筆修正して収録しています。当然その間に行われた日本公演(幻の2014年公演含む)については大きく取り上げており、当時参加した人には味わい深いと思います。

全170ページ全部カラーで値段も1,296円と手頃、このタイミングで素早く増補版が出たのも内容に対する自信と評価の表れなのでしょう。
ポールのソロ活動についての網羅性はかなりのもので、ポール・マッカートニー日本公演を機にポールに興味を持った方にはうってつけの一冊です。

2015年3月10日火曜日

The Fab Fourのロン・マクニール「初めてポール役のアーディ・サーラフを見た時は鳥肌が立った」

現状おそらく世界一のビートルズトリビュートバンドで2013年には来日公演も果たしたThe Fab Fourのジョン・レノン役、ロン・マクニールがNeperville Sun紙の取材に応え、ポール・マッカートニー役のアーディ・サーラフについて語りました。
Ardy SarrafとRon McNeil
From Beatle fan to Beatle tribute band member (Naperville Sun)

この中で以下のようなことを語っています。意訳です。
  • ビートルズ・コンベンションのコピーバンドコンテストで初めてアーディ・サーラフの演奏を見た時は信じられず文字通り鳥肌が立った。彼のサウンドはポール・マッカートニーそのもので、魔術か何かだと思った。 そのあとすぐバンドを組んだ(1997年)。※ちなみに後年このコンテストでロン・マクニールはジョン・レノン歌唱賞を受賞
  • 姉のレコードを借りて音楽を聞くようになったころからビートルズのファンだった。すぐにビートルズのレコードの収集を始めた。ビートルズのレコードが何種類あるかは知らなかったが、どれもこれも期待以上だった。
  • ビートルズの曲を演奏したくて楽器を始めてのめりこんでいった。若い駆け出しのミュージシャンにとって、有名な曲を学ぶのは楽しいものだ。
  • 父にブロードウェイの「Beatlemania」(ビートルズトリビュートショーの草分け)に連れて行ってもらい、自分もこのようなことをやりたいと憧れを抱いた。今でこそトリビュートバンドは珍しくないが当時は画期的だった。
  • ジョン・レノンの音楽の影響力に気づいたのはジョンが亡くなってからで、それまではポール派だった。アーディ・サーラフは逆にポール役になるまではいつもジョンのファンだった。この二人が互いを客観視しながらバランスを取ることによりThe Fab Fourの演奏はよりダイナミックになる。
 The Fab Fourはジョンがポール派でポールがジョン派だということは興味深いです。自分の心酔している人になりきるよりは実際良い結果を生みそうな気がします。

ロン・マクニールを魅了したアーディ・サーラフは現時点ではポール本人よりビートルズ時代のポール・マッカートニーを体現していると思います。ビートルズ時代に飽き足らずウイングスのトリビュート活動も行っているようです。こちらにもロン・マクニールがデニー・レイン的役回りで参加しています。リンダもいます。





なんと、ご本人登場でウイングスのギタリスト、ローレンス・ジューバーとも共演しています。


アーディ・サーラフは他の多くの職業ポール・マッカートニー役に比べて楽器の再現度にこだわりがあって好感が持てます。是非また日本に来てほしいものです。

2015年3月7日土曜日

グラハム・ナッシュ ビートルズにコンテストで勝った逸話を日本のラジオ番組で披露

20年ぶりのCrosby, Stills & Nash日本公演のために一足早く来日したグラハム・ナッシュは精力的に日本のラジオ番組に出演しました。
クロスビー、スティルス&ナッシュ
2015年3月1日のInterFM「Barakan Beat」に2時間たっぷり出演し生演奏も披露したグラハム・ナッシュ(グレアムと表記する場合もあり)はビートルズとのエピソードを語りました。

1959年にイギリスのマンチェスターで開催されたタレントショー(芸能コンテスト)に、グラハム・ナッシュはアラン・クラーク(のちに一緒にThe Holliesを結成)と参加しました。同じく参加していたグループがJohnny and the Moondogs、後にビートルズとなるジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスンの3人でした。3人はバディ・ホリーの曲を演奏していたので、同じくバディ・ホリーのファンだったグラハム・ナッシュは3人のことが記憶に残ったようです。
ジョニー・アンド・ザ・ムーンドッグス名義のころ
優勝者は最後に観客の拍手によって決定されましたが、Johnny and the Moondogsはバスでリバプールに帰るために最後まで居られず、優勝の権利を逃したそうです。結局グラハム・ナッシュとアラン・クラークが優勝となりました。
追記:2016年2月に出演したアメリカのテレビ番組でも同様のことを語っています。

 ビートルズと同じ時期にイギリスでミュージシャンとして活躍したグラハム・ナッシュ(当時The Hollies)とデヴィッド・クロスビー(当時The Byrds)はサイケデリック期(1966年~1967年)を中心に様々交流があったようです。クロスビーはとくにジョージ・ハリスンと仲が良かったようです(追記:彼の作品「Laughing」はジョージに捧げられた曲だそうです。→本人のTwitter
ポール(左)、ジョージ(右寄)、クロスビー(最右)、ジョンもいたがこの写真には写っていない

ジョージと談笑するクロスビー



 ドキュメンタリー映画「ビートルズと私」でグラハム・ナッシュはテレビ番組「Our World」出演時の様子を話しています。


その後スティーヴン・スティルスとともにクロスビー・スティルス&ナッシュとして活動を始めた後はいくつかビートルズの曲のカバーを披露しています。

Blackbird(1969 ウッドストック)

In My Life(1994 ウッドストック)

Norwegian Wood(2010 リヴァプール)

今回のCS&N日本公演はジェフ・ベックによるA Day In The Lifeのカバーが流れてから始まります。

僕も今回の東京公演に行きましたが、ポール・マッカートニーより年上のグラハム・ナッシュは多少辛そうながらもハイトーンボーカルを維持しており、さらに年上のデヴィッド・クロスビーの艶のある歌声と壮大な声量は会場を圧倒していました(年下のスティーヴン・スティルスの声は1980年代の時点ですでに衰えていましたが)。
2015年3月6日 東京国際フォーラム(スマートフォンでの撮影は許可されていた)

ポール・マッカートニーの声が衰えてしまったのは若いころシャウトし過ぎたせいと、食事のせいかなと思いました。

2015年3月5日木曜日

書籍「ジョージ・ハリスン~マイ・ギター・ロード~」2015年3月4日発売

『「ギタリスト/ギター/楽曲」というプレイヤー&ソングライターの観点からスポットを当てて“ジョージ・ハリスン”を多角的に徹底検証するギタリスト特集ムック』という触れ込みの「ジョージ・ハリスン~マイ・ギター・ロード~」が2015年3月4日に発売されました。
シンコー・ミュージック・ムック ジョージ・ハリスン~マイ・ギター・ロード~

月刊ギター専門誌「YOUNG GUITAR」のブランドで制作されているだけあって、ジョージの私生活や精神世界には踏み込まず、ミュージシャンとしてのジョージをストイックに分析しています。

定価2,376円 と少々値は張りますが、148ページ中66ページがカラーという豪華な作りになっています。 目玉記事は 下記3つです。

レコーディング・ストーリー 1961-2001 ビートルズ/ソロ/セッション他
ビートルズやソロ作品はもちろん、ジョージが何らかの形で関わった作品を100以上ジャケット写真とともに紹介しています。

写真で見る ジョージ's ギター・ストーリー
ビートルズ時代を中心に、ジョージが手にしたギターを豊富な写真で解説しています。ジョージの所有ギターの写真はページ見開き斜め最大限に掲載され、詳細を確認できます。可能な限り現行販売品でジョージの仕様に近い楽器を一つずつ紹介しているのが面白いです。

ジョージ's プレイ・スタイル徹底検証
ジョージのギター演奏を豊富なタブ譜を交えて解説しています。26ページという大ボリュームです。多くの場合、タブ譜に相当する曲名を明示していないのですが権利の問題でしょうか。SomethingやLet It Beと思しきギターソロの譜面も掲載されていました。

ビートルズ時代の資料は膨大ということで、あまり深入りしないようにしているようですが、それでもやはりビートルズ時代の記述が多いです。ビートルズ時代しか知らない者にとっては、ジョージがいつどうやってスライドギターを身につけたのか興味があったのでその点をもう少し詳しく解説して欲しかったところです。

今何故この書籍が発売されたのだろうと思ってしまうほど充実した内容です。是非他のビートルズのメンバーについても同様の主旨の書籍を期待したいです。

2015年3月4日水曜日

2015年2月のポール・マッカートニー

2015年1月末にポール・マッカートニーの来日公演が発表されて以来、2月末の一般発売まで2月の日本はチケット争奪戦が繰り広げられました。
2013年、2014年に続く3年連続となれば買う方も売る方も慣れたもので、最速先行&ファンクラブ先行から始まり、プレイガイド/FMラジオ局/クレジットカード会社での断続的な先行販売、VIPパッケージ&サウンドチェック参加券、クラウドサージ、とこれまでと同様の展開でした。
とはいえ過去のクレームによほど懲りたのか、販売側は顧客の期待値のコントロールと販売機会の公平さに執着していたように思います。すなわち、先行=良席では無いとのアピール、ファンクラブ先行やVIPは先着要素の無い抽選、クラウドサージでの販売を広く事前告知、などの行動に表れています。
その結果、不満の声はこれまでに比べだいぶ抑えられているようですが、公平過ぎてチケット争奪戦への参加者が増えてしまい、気合いの入ったファンがなかなか一歩抜け出すことができなくなってしまった感があります。

日本公演初日となる大阪公演、現状唯一の土日開催となる東京2日目は人気が高いようです。ファンクラブ(ザ・ビートルズ・クラブ)の先行販売でもこの2公演は申込みが集中して抽選になりましたし、その後行われた各種先行販売でも東京2日目はほぼ対象外でした。一般販売では東京2日目は30分持たず売り切れ、大阪公演は早々と「注釈S席」(見えにくい席)やバルコニー席まで販売していることから、売れ行きは悪くないのでしょう。

過去の経験と照らし合わせれば、今後チケットぴあでは随時在庫が補充されることが予想されますし、パックツアー、プレゼント、そして当日券とチケットを入手するチャンスはまだまだあるはずです。あきらめずに情報収集することが大事と思います。

チケット販売が好調となれば、当然追加公演への関心が高まります。日本武道館公演は実現するのでしょうか。2015年4月2日に発売される「ぴあSpecial Issue ポール・マッカートニー来日記念号2015」の目次には「Making of BUDOKAN LIVE!」とありますが・・・。現状のポールと日本武道館のスケジュールを鑑みると4月30日が最有力と思われます(次点は4月28日)。あとは2013年同様、初日の前に公演が追加されるかどうか、3月はこの2点の情報に注目です。
2015年3月20日追記:2015年4月28日 日本武道館公演の開催が発表されました。 来日は4月20日になりそうなので、初日は変わらなそうです。


 そんな日本での騒動を知ってか知らずか、ポール本人の2月は活発でした。まずはグラミー賞受賞式でのリアーナ、カニエ・ウェストとのパフォーマンス。

その後米TV番組「Saturday Night Live!」の40周年記念番組でポール・サイモンとポール&ポールで共演したり、

いつものバンドでMaybe I'm Amazedを披露したり、

打ち上げでテイラー・スウィフトと共演したり、

バレンタインデーに当日告知のライブを行ったり(1000名規模 チケット代金40ドル)
やりたい放題です。

それ以外にも、ポールが子供の頃に住んでいた家が売却されたとか、リンゴ・スターが1966年のポール死亡説が真実であると語ったとか、それをポールが否定したとか(日本語によるまとめは→こちら)、話題に事欠きません。2月時点の歌と演奏を聴いて不安を感じている人も多いと思いますが、ポールはパフォーマンスを重ねながら調子を上げていくタイプに見えますので、日本公演に向けてウォーミングアップを始めたと前向きにとらえたいと思います。