2016年12月31日土曜日

2016年ビートルズ十大ニュース

2016年も今日で終わりです。当ブログの独自視点による2016年のビートルズ関連十大ニュースをカウントダウン形式で振り返りたいと思います。過去に各ニュースに関連する記事を投稿しているのでそちらもご覧ください。

もうすぐトップテン SMAP解散

今日でスマップも解散です。一連の騒動ではビートルズの解散劇と関連付けて論じられることが多く、間接的にビートルズの存在の大きさを再認識する機会となりました。当ブログでSMAP解散発表を記事にした際は、ビートルズもSMAPも大人げない、と書きましたが、ファンの期待や夢にうわべだけでも応えて見せることもしないまま去っていくSMAPを見てその思いを強くしました。

第10位 マネキンチャレンジにビートルズも挑戦

動画なのに映っている人は静止画のように微動だにしないパフォーマンス、通称「マネキンチャレンジ」が今年SNSでブームになりました。その際BGMに使用されることが多いレイ・シュリマーの「Black Beatles」にちなんでビートルズ本人たちも挑戦しました。


シルク・ドゥ・ソレイユはさすがの体幹です。


第9位 トニー・バーロウ死去

ビートルズの広報担当として活躍したトニー・バーロウが亡くなりました。スタッフ部門で五人目のビートルと呼ばれうる最後の人だったと言えるかもしれません。その後サム・リーチやアラン・ウィリアムズといったデビュー前のマネージャー職、言わば六人目のビートル枠の訃報も続きました。当時を知る人がどんどん少なくなっていきます。

第8位 ポール・マッカートニー「Why Don't We Do It in the Road」をライブで初演奏

ポール・マッカートニーがビートルズ時代の曲「Why Don't We Do It in the Road」をビートルズ時代も含めて初めてライブで演奏しました。フェス「デザート・トリップ」でのことでした。このままいつかビートルズ時代の自作曲をコンプリートすることになるでしょうか。


第7位 ビートルズの最終公演から50周年

ビートルズがツアーを終了した1966年8月23日のキャンドルスティック・パーク公演から50年が経ちました。同所は既に存在しませんが、ビートルズ側から記念映像が公開されました。


第6位 来日50周年記念 日本武道館公演「ザ・セッションズ 」開催中止

ビートルズが50年前に日本公演を行ったのと同じ場所、同じ時間帯で開催される予定だったトリビュートショー「ザ・セッションズ」が開催まで一か月を切ってから中止になりました。せっかく押さえていた日本武道館は空っぽのまま50周年を迎えました。

第5位 ジョージ・マーティン死去

ビートルズのプロデューサーだったジョージ・マーティンが亡くなりました。再評価の機運が高まっています。彼自身は10年ほど前に引退しておりビートルズ関連の仕事は息子のジャイルズ・マーティンに引き継がれています。

第4位 ライブアルバム『ライブ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル』発売

レコード時代に発売され長らく廃盤となっていた本作が最新技術でリミックスされボーナストラックを追加のうえ発売されました。ビートルズの演奏力と観客の熱狂を再認識しました。とくにリンゴ・スターの評価が高まったようです。


第3位 リンゴ・スター来日

ビートルズ来日50周年の今年にリンゴスターがオールスターバンドを引き連れて来日してくれました。前回の来日から3年という短いスパンとなりましたが、前回にも増してリラックスして円熟味を増したステージの評価が高かったです。ハロウィン当日は特別な演出がありました。

第2位 ビートルズ来日50周年

本来なら1位になるべきでしたが、前述の『ザ・セッションズ』の中止やビートルズ日本公演全曲の映像を公式に見られる機会が無かった点など不完全燃焼の感があります。もっと地上波テレビでの放送や大規模イベントを開催してほしかったです。

第1位 映画『Eight Days A Week』公開

ビートルズの新作映画『Eight Days A Week』は事前の想像を超える盛り上がりでした。ワールドプレミアの深夜パブリックビューイングや「発声可能上映」などビートルズを軸に多くの人が集まって時間を共有する楽しさがこの現代においてもまだまだ有効であることを思い知りました。運営側もこの手ごたえをぜひ次につなげて欲しいと思います。
普段は中後期曲を演奏する甲虫楽団もこの映画にあやかって表題曲を演奏してみました。↓


来年はアルバム『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』発売50周年です。メモリアルなしかけがあることを期待します。

 追記:

外れ1位 ポール・マッカートニー紅白歌合戦にビデオ出演2017年来日発表

X JAPANに続いてポール・マッカートニーがビデオ出演し、「実は2017年日本に行く予定です」とサラッと来日予定を発表。1月1日午前0時に詳細発表のようで2017年は年始から忙しくなりそうです。

2016年12月29日木曜日

ジョージ・マーティン著『ザ・ビートルズ・サウンドを創った男』復刊

『「5人目のビートル」が唯一残した本』がうたい文句の書籍『ザ・ビートルズ・サウンドを創った男:耳こそはすべて』が2016年12月下旬に復刊されました。

原著は1979年に発売されたものです。日本語版は絶版と復刊を繰り返して来ました。今年ジョージ・マーティンが亡くなったということで再度新装丁で復刊されました。巻末には生誕から死去までの年表が追記されています。
1992年版
2002年版
 原題は「All You Need Is Ears」ですので邦題から想像されるようなビートルズべったりの内容ではありません。ジョージ・マーティンの自叙伝&エッセイ集といった趣です。もちろんそこかしこにビートルズの名前や曲名が出てきますが、ビートルズとのやり取りが本格的に登場しだすのは全体の半分くらい読み進めようという頃です。それもデビュー前後と、アルバム「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」以外についてはあまり詳しく書いていません。ビートルズが解散してから10年も経たない頃に執筆されたので記憶の鮮明さには期待できるのですが、当時ビートルズのメンバーは全員存命で現役ミュージシャンだったのであまり暴露じみた内容にはできなかった事情もあるのかもしれません。
読んでみると後世に伝わっているビートルズ関連のジョージ・マーティンのエピソードはほとんどがこの本を出典としていることに気づきます。というわけで詳しい方にとって新事実は無いかもしれませんが、僕自身はジョージ・マーティンとブライアン・エプスタインの親交が厚かったことをこの本で初めて知りました。
 ビートルズ情報を求めて読むには物足りない本書ですが、それ以外の内容が素晴らしいです。様々な知識や技術を理路整然に赴くままに語っています。クラシック音楽論、アレンジ理論、プロデューサー論、ミュージシャン評、レコーディング機材、レコーディング技術、音楽制作業界事情、契約の話など多岐にわたり、どれもリアリティのある興味深い内容です。
難しい話もビートルズのプロデューサーが語っていると想像できればすんなり頭に入ってきます。
1979年時点の情報ですので今となっては古いのですが、当時あっての今ですので学ぶことは多いです。プロデューサーという仕事に興味がある方には必読の本です。

2016年12月27日火曜日

テレビ朝日『関ジャム 完全燃SHOW』2016年12月25日放送回はビートルズ特集

関ジャニ∞が、毎回様々なアーティストをゲストに迎え、一夜限りのジャムセッションやトークを繰り広げる音楽バラエティー番組『関ジャム 完全燃SHOW』2016年12月25日放送回は「ザ・ビートルズ本当のスゴさを徹底解説」でした。
http://www.tv-asahi.co.jp/kanjam/backnumber/0075/

 プロとして音楽業界で活躍する本間昭光さん、西寺郷太さんがビートルズの魅力を関ジャニ∞とゲストに講義する趣向です。日本でザ・ビートルズに影響を受けている曲を楽譜(カラオケ風に現在位置が動く)やパート別音源(おそらくこの番組のために新たに録音)、ときには生演奏を交えてわかりやすく解説していました。番組中はビートルズ本人の映像(『Eight Days A Week』『A Hard Day's Night』など)や音源もふんだんに使用されています。講師のお二方はビートルズへの愛を強く感じさせ、見ていてすがすがしかったです。とはいえ、お二人はビートルズを研究している時期はもう過ぎたのでしょう、ここ10年ぐらいの世の中の研究成果を把握していない様子はありました。講義の締めくくりとして本間さんがキーボード、西寺さんがドラムで関ジャニ∞の曲をビートルズ風にアレンジして即興で演奏し、関ジャニ∞が歌を加えていました。ちょっと強引で冗長な気もしましたが、関ジャニ∞とビートルズを結びつける良い試みだったと思います。

<番組中の共感した発言>
  • 当時リバプール一のドラマーと言われたリンゴ・スター(ナレーション)
  • ビートルは根っこから変えてしまったので凄すぎて凄さが伝わらない。携帯電話が無かった時代を今からは想像できないことに似ている。(西寺郷太さん)
  • オマージュ=そのアーティストを愛し尊敬している。パクリ=流行っているからなどリスペクトなし。愛はリスナーに伝わる。(本間昭光さん)
  • ポールのバイオリンベースはチューニングが良くないので、音が安定するところを選んでフレーズを探った結果独特のフレーズになった(本間昭光さん)
  • ビートルズは売れたのでレコーディングに時間をかけて試行錯誤することを許された(両氏)
番組のフィナーレは「Day Tripper」「Ticket To Ride」「Help!」のメドレーをギター渋谷くん(グレッチ)&錦戸くん(ギター持つ位置高め)、ベース丸山くん、ドラム大倉くんの四人で他のエイトのメンバーや二人のゲストは参加せず別スタジオで演奏しました。四人とはいえ役コピーはせずメインボーカルは錦戸くんと丸山くんで分け合っていました。三声コーラスが無かったのは残念でしたが渋谷くんの高音コーラスが効果的でした。
巷でビートルズを演奏しているのは主に40代半ば~60代半ばくらいの世代だと思いますが、こうやってより若い世代の人気者が地上波テレビでビートルズを演奏してくれるのはありがたいことです。エイター(関ジャニ∞のファン)がビートルズに興味を持ってくれたらいいなと思います。

2016年12月26日月曜日

ジョージ・マイケル死去 ビートルズとの関係

シンガーソングライターのジョージ・マイケルが2016年のクリスマスに亡くなりました。53歳でした。その頃世界中の街角で彼のWham!時代の名曲『Last Christmas』が流れていたでしょう。死に至る経緯は不明ですが事件性は無いようです。
2005年7月2日 LIVE8のステージで共演するジョージ・マイケルとポール・マッカートニー
LIVE8の打ち上げ?
イギリス出身のジョージ・マイケルはデビュー前にビートルズの曲もレパートリーにしていました。デビューがビートルズの20年後ということで、ビートルズのメンバーではポール・マッカートニーとのみ親交があるようです。メロディメーカーとして通じるところがあったのかもしれません。「ポールの曲を聴くと前向きになれる」と語っていました。

1985年に二人はLIVE AID(アフリカ難民救済チャリティーコンサート)で同じステージに立っています。


1999年に開催されたポールの亡妻リンダの追悼コンサートではトップ・バッターを務めました。



その後2005年に開催されたLIVE 8(LIVE AIDの続編的チャリティコンサート)では共演を果たしています。

これがきっかけか、同年にジョージ・マイケルの曲『Heal The Pain』にゲストボーカリストとしてポールが参加しました(発売は翌年)。


2008年に開催されたリンダの写真展にも姿を現しています。
2008年4月23日
これはポールの娘ステラとも懇意にしていたことから実現したようです。ステラは追悼コメントをツイートしています。

2010年に大麻を吸引して自動車を運転したとして実刑判決を受けた際は獄中でポールからの手紙を受け取ったそうです。

ジョージ・マイケルの訃報に接し、ポールは声明を発表しました。
ポール・マッカートニー、ジョージ・マイケルの訃報を受けて声明を発表(NME)

それに先んじてリンゴ・スターは追悼コメントをツイートしました。
ジョージ・ハリスンとは一緒に写った写真が存在します。
ジョン・レノン関連の話題としてはジョンが『Imagine』の作曲に使用したピアノを2000年に145万ポンド(当時のレートで約2億3000万円)で落札した、ということもありました。ジョン個人というよりは『Imagine』という曲に感銘を受けて、そのピアノをイギリスに残すための行動だったようです。具体的には日本に買われることを危惧していたようでした。後にそのピアノをバージニア工科大学銃乱射事件(2007年)の被害者のために寄贈した・・・という報道がありましたが、今回の死去に付随する報道ではイギリスに残る、となっています。寄贈ではなく貸しただけだったのかもしれません。
手前の方のピアノ
2004年には曲名と歌詞にジョンが登場する「John And Elvis Are Dead」という曲を発表しています。



 

2016年12月23日金曜日

「六人目のビートル」サム・リーチ死去

1961年から1962年にかけてリバプールを中心に約40回ビートルズのライブを仕切ったサム・リーチが2016年12月21日に亡くなりました。81歳でした。
サム・リーチ(下)
ハンブルク帰りのビートルズを見たサム・リーチは「ビートルズはエルヴィス・プレスリーを超えることになる」と直感し積極的にプロモーション活動を行いました。彼は4000人以上を動員するイベントを成功させるなど、地元では一目置かれる興行師でした。ビートルズのマネージャーになりたかった彼はロンドン進出の足掛かりに南イングランドでビートルズを売り込むイベントを開催しましたが広報活動のミスで18名しか観客が来ず失敗に終わりました。この面白エピソードと当時の写真を後世に残したことが彼のビートルズ史に対する一番の功績かもしれません。
閑散とするフロア
ポールだけは一所懸命?
これをきっかけとし(サム・リーチ本人はそう思っていたようです)ビートルズはまもなく彼の元を去り、ブライアン・エプスタインをマネージャーとして迎えることになります。5人目のビートルと称される事が多いブライアン・エプスタインになり損ねた人物ということで「六人目のビートル」というわけです。
2016年9月にはサム・リーチを主役とするドキュメンタリー映画、その名も「The Sixth Beatle」が完成したばかりでした。
http://www.tiff.net/films/the-6th-beatle
映画「The Sixth Beatle」の一シーン
映画にはフリーダ・ケリーも出演
この映画の制作時にはビートルズ研究の大家マーク・ルイソンのインタビューを収録しましたが、試写を見たマーク・ルイソンは出演辞退を申し入れたそうです。サム・リーチの認識を重視し過ぎた内容になっているということなのでしょう。

とはいえ、過去の一時の栄光にすがるただの大ぼら吹きというわけでもなく、その後ビートルズのメンバーとの交流は続いたようです。 1964年の映画『A Hard Day's Night』のワールドプレミアに招待されていますし、ポール・マッカートニーがリバプール公演を行う際はバックステージに招かれるそうです。





2016年12月22日木曜日

レビュー『ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK -The Touring Years Blu-ray スペシャル・エディション』

今年9月に劇場公開されたビートルズの新作映画『Eight Days A Week』のBlu-ray/DVD日本版が2016年12月21日に発売されました。前日に入手した人も多いようです。
Blu-ray スペシャル・エディション
裏面
仕様
内箱
数あるエディションのうち、2枚組のスペシャル・エディションをBlu-rayで購入しました。最上位のコレクターズ・エディションは、インターナショナル版の本編は海外版DVDで見た&Tシャツの扱いに困りそうだったので見送りました。
 本編の感想は→こちら 特典映像の感想は→こちら をご覧ください。

購入前に気になってたポイントは以下と判明しました。
  • 「浅井慎平によるビートルズ回想・長尺版」は海外版未収録。日本版本編に収録された部分とも別(「長尺版」と聞くと本編登場部分を含んでいるような印象だが含んでいない)。本編ではビートルズについて語っていたが、この特典映像では来日当時の写真撮影裏話が中心。
  • 字幕は日本語と英語を収録(海外版には他の言語も多数収録されていた)。
  • ブックレットは日本語版(英語版ブックレット+日本語訳小冊子では無い)。
  • 各ディスクを再生すると冒頭にKADOKAWAのロゴ表示あり
今回、日本語字幕が劇場公開版に比べ詳細化したことが売りになっていますが、どこが変わったかはわかりませんでした。一点、訳で気になったところは変わっていませんでした。メンバーが自分のパートを紹介する際に、ジョージ・ハリスンの"I play solo guitar"に続いてジョン・レノンが"I play better guitar"と言っておりこれを「イカすギター」と訳していますが、ジョージの発言と対比させる意図のはずなので「イカす方のギター」などとした方が良いと思いました。

じっくり映像に注目してみると現存する最良の素材を使っていない箇所が散見されます。アナログ素材からではなく、過去に低品質でデジタル化されたものを流用しているようです(特典映像に顕著)。デジタル圧縮の荒れが目につきます。素材のゴミや傷はそのままにする方針のようです。この映画のために新たに作られた映像にもゴミや傷を足してあるので(各アルバムのチャート紹介シーン等)、時代感を演出する意図なのでしょう。最良の素材を追及しなかったのはそのせいかもしれません。一方、本作の根幹をなす本編のライブ演奏シーンはじっくり時間とお金をかけてブラッシュアップしてあります。特典映像のライブ演奏シーンと見比べるとわかります。

「映画館で観る以上の体験はDVD/Blu-rayでは得られない」という論調をよく目にします。たしかに劇場公開限定だったシェイ・スタジアム公演映像はそうなのでしょうが、本編については映像も音声もそれほどダイナミックでは無いので全体を把握できる画面サイズでのんびり見るのも良いなと思いました。

2016年12月20日火曜日

ムック『All You Need Is THE BEATLES』2016年12月19日発売

ザ・ビートルズ・クラブによる来日50周年記念ムック『All You Need Is THE BEATLES』 (TJMOOK)が2016年12月19日に発売されました。ザ・ビートルズ・クラブの歴史と権威を感じさせる一冊です。
大ぶりの雑誌のような装丁で、音楽好きだがビートルズには詳しくない人にとってとっつきやすい構成だと感じました。
目玉はメジャーのミュージシャンである奥田民生さん、ROYさん、山村隆太さんに対するインタビューです。Dream Powerジョン・レノン スーパー・ライヴ(休止中)の人脈をいかんなく発揮しています。このインタビュー記事が面白いです。インタビュアーがこれまたジョン・レノン・スーパーライブのベーシストとしておなじみの押葉真吾さんです。ビートルズに詳しいプロミュージシャン、そしてステージで共演したこともある人がインタビュアーなのですから、質問内容が的を射た物が多く、それに対する返答も同業者に対する敬意が感じられるまじめな内容になっています。最後の質問として全員に「あなたにとってビートルズとは」を聞いていますが、普通だったら陳腐になってしまうこの質問もしっかり成立しているのが感心です。他にも各界のビートルズ好き著名人がビートルズの好きな曲を挙げる企画もあり、さすがは歴史の長いザ・ビートルズ・クラブです。
それ以外の記事はビートルズの歴史やビートルズの謎をテンポよくまとめています。全体的にビートルズ初心者に配慮した内容だと感じましたが、各話題にはしっかり情報が網羅されてまとまっており、既に知っていることも改めて整理できてすっきりします。
掲載されている写真の選択や品質は同時期に発売された「ザ・ビートルズ神話」の方が良い気がしましたが、1980年のジョン・レノン追悼集会の写真は目を引きました。ビートルズ来日50周年記念をしめくくるのは自分達だというザ・ビートルズ・クラブの気概を感じる本でした。

2016年12月19日月曜日

ムック『大人のロック! 編 ザ・ビートルズ神話』2016年12月16日発売

ビートルズ研究の大家マーク・ルイソン渾身の大著の日本語版が『ザ・ビートルズ史 誕生』として今年発売されビートルズ研究界隈に旋風を巻き起こしています。この書籍にインスパイアされたムック『大人のロック! 編 ザ・ビートルズ神話』が2016年12月16日に発売されました。

『ザ・ビートルズ史 誕生』は上下巻合わせて1万円以上&1600ページ以上、 Extended Special Edition(通常版よりページ数が多い)の日本語訳では無いことから僕自身はまだ踏み込めていません。同じような方は多いと思います。『大人のロック! 編 ザ・ビートルズ神話』はそんな方にとってインスピレーションを与えてくれそうな書籍です。
本書の前半はマーク・ルイソンのインタビューから始まり、 『ザ・ビートルズ史 誕生』のガイドブックのような内容になっています。その多くは『ザ・ビートルズ史 誕生』をまとめ上げた偉業に賞賛と畏怖をたたえた記事ですが、マーク・ルイソンの名著『ザ・ビートルズ レコーディング・セッションズ』の事実認識に異議を唱える記事があったのが面白かったです。確かにマーク・ルイソンはレコーディングに関する知識や経験は限定的でしょう。
『ザ・ビートルズ史 誕生』が今年発売されたからこその本書ですが、今年と言えば映画『Eight Days A Week』 そしてアルバム『ライブ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル』を抜きにして語れません。本書では使用されている音源の分析や関係者による裏話など興味深い記事が目白押しです。映画について多くの人が「当時の構想から変わってしまった」と語っていたのが印象的でした。確かに、この映画がビートルズのライブのレア映像満載と想像していた人がほとんどだと思います。実際はライブ期に注目した伝記物になっていました。
また、今年2016年はビートルズ来日50周年でもあります。「ビートルズと日本」というテーマから編み出した特集は日本人によるビートルズの曲のカバーをまとめたものでした。1960年代から現代に至るまで300組以上のアーティストが紹介されています。

同種のムックに比べてボリュームが少なめ、今年に注目しているにも関わらず10月~11月のリンゴ・スター来日公演の特集が無いなど惜しい点もありますが、2016年を総括するために今年中に出したかったということでしょう。実際ビートルズ来日50周年の年の瀬に今年を振り返り、今後の50年に思いを馳せるきっかけとなりそうです。

追記:
本書にご興味がある方は下記記事もあわせてご覧ください。
ビートルズの新事実続々 史実研究書や新ライブ映画で(NIKKEI STYLE)