『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』50周年記念盤 2017年5月26日世界同時発売

※当ブログの同商品に関する記事一覧は→こちら レビューもあります。

ビートルズの最高傑作と称されることも多いアルバム『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』が今年リリース50周年を迎えます。これを記念した商品が2017年5月26日に世界同時発売されることが発表されました。なぜか50周年当日の6月1日発売ではありません。金曜日に発売したかったのでしょうか。











<報道・広報>(★=お勧め)
ザ・ビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』発売50周年を記念したスペシャル記念エディションのリリース決定(ユニバーサル ミュージック ジャパン)★
オール・アバウト・サージェント・ペパーズ(ユニバーサル ミュージック ジャパン)★
The Beatles Sgt Pepper - The Beatles Celebrate 'Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band' with special anniversary edition releases (英語版公式サイト)
ビートルズの傑作、50周年リミックスで発売へ(読売新聞)
ビートルズ「サージェント・ペパーズ―」50周年記念盤が5・26世界同時発売(スポーツ報知)
ビートルズ名盤「サージェント―」50周年版を発売(日刊スポーツ)
ビートルズ伝説の名盤50周年発売 ポール「これほどまでに長持ちする芸術作品を…」(デイリースポーツ)
ビートルズ名盤ボツ音源50年の時を越え初公開 制作過程解明?(スポーツニッポン)★ビートルズアルバム、アインシュタインら豪華ジャケットでも有名!(サンケイスポーツ)★
ビートルズ伝説のアルバムが6枚組に!ポール「長持ちする芸術作品」(サンケイスポーツ)★


商品ラインナップ
① 1CD (SHM-CD) [UICY-15602] 価格:2,600円+税
② 2CD(SHM-CD) [UICY-15600/1] 価格:3,600円+税
③ 2LP [UIJY-75068/9] 【直輸入盤仕様】 価格:7,800円+税
④  スーパー・デラックス・ボックス・セット [UICY-78342]  6枚組[4SHM-CD/DVD/ブルーレイ]【完全生産限定盤】 価格:18,000円+税
日本盤のみスーパー・デラックス特典:
『サージェント・ペパーズ』立版古:50周年記念エディション↓
日本盤のみスーパー・デラックス予約特典:A2ポスター↓


*①②④日本盤のみSHM-CD仕様
*全タイトル日本盤のみ英文解説の翻訳、歌詞対訳付

Tシャツをセットにした商品も↓
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド + Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band 50th Crew Neck Tee【スーパー・デラックス・ボックス・セット】【立版古封入】【完全生産限定盤】

今回の発売はティーザー広告によって徐々に明らかにされました。3月31日に同アルバムジャケットでの4人の衣装を想起させるカラーパターンが、4月3日に同パターンが点滅しつつ「Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise) 」のリミックス音源が流れる映像、4月4日にさらにジャケット写真で4人が身に着けた衣装の写真が加わった映像、そして4月5日にプレスリリースがそれぞれ22時ごろに公開されました。

20周年にあたる1987年6月1日に本作は初CD化されました。というよりこの日に同アルバムのCDを発売するためにそれに至るアルバムのリリーススケジュールが決められています。それだけビートルズ側はこのアルバムを大事にしていたということです。
そして50周年、CDに変わる新たなメディアということなのでしょうか。ハイレゾ音源も積極展開されています。ビートルズのハイレゾ音源は2009年のリマスター時に44.1kHz/24bitでひっそり発売されましたが、当時の時点でもハイレゾというには少し物足りないサンプリング周波数(44.1kHzではCDと同じ)でした。今回のハイレゾ音源は96kHz/24bitと充分です。最上位エディションには5.1チャンネル音源も収録しています。5.1チャンネルなどの高音質音源を映像用メディアで供給するというのはアルバム「Love」(2006年)で実施済みの手法です。

どのエディションにも含まれているステレオ盤はジャイルズ・マーティンとサム・オケルによるリミックスバージョンです。近年の再発作品と同様の布陣です。2016年発売の『Live At The Hollywood Bowl』と同様にデミックス(デジタル技術で音を分離)を活用しているのかもしれません。
一方、「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」は当時制作されたモノラル音源こそが真骨頂であるという意見も根強いです。実際当時はモノラル版を重視して制作されており、プロデューサーのジョージ・マーティンやエンジニアのジェフ・エメリックも事あるごとにモノラルこそが本物という主旨の発言をしていました。今回も最上位エディションにはモノラル盤の音源が収録されています。
これまで公開されているリミックスステレオ音源を聴くにモノラル盤を基準としているようです。既存のステレオ盤に比べ「She's Leaving Home」のスピードが速く、「Lucy in the Sky with Diamonds」のスピードが遅くなっています。これは既存のモノラル盤の特徴です。モノラル盤の主旨を尊重してステレオ盤を再構築するというポリシーはジャイルズ・マーティンがたびたび語っている通りです。
現代のコピーバンドは既存のステレオ盤を基準にしていると思うので今後どうするか悩みどころです・・・。
モノラル/ステレオ、あるいは原盤/新盤どちらが良いかという論争は絶えませんが、同アルバムのきらびやかな世界観は現代的なリミックスとハイレゾに向いていると思います。当時の技術の制約で重ね撮りを繰り返したことによりこれまで耳にしていた音源はくすんだ音になっていました(それこそが良いという意見も多そうですが)。
なお、同時期に制作された「Strawberry Fields Forever」「Penny Lane」が今回アルバムに加わるのではないかという噂がありましたが別ディスクに収録されるに留まりました。

最上位エディションについて現時点で詳細不明な関心事(発売後に判明した事実を追記)
  • ディスク2とディスク3に今回のためにリミックスした音源は含まれるか(おそらくほとんどそう)
  • ディスク4の既発音源はリマスターかリミックスか(おそらくリマスター。とすれば2009年版と同じか?→新たにリマスターしなおしたらしい
  • 日本版のブックレットは日本語版か英語版+翻訳小冊子か→後者
  • 海外版DVD/Blu-rayのリージョン(おそらくALL→日本版もそう) 
  • 海外版DVD/Blu-rayの字幕(おそらく英語はあるが日本語は無い)
  • PCで聴くためのダウンロード音源は提供されるか(おそらく無い→その通り) 


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7 コメント

  1. サージェント~で2CD、2LPならホワイトアルバムなら4CD、4LPかぁ…楽しみ。
    ホワイトアルバムの何十周年かで紙ジャケがリリースされたときはガッカリしたけど、今度は期待できるかな?
    結局紙ジャケは買ったけど...

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    1. コメントありがとうございます。

      ホワイトアルバムで同じ調子のものが出たら大変なことになりそうですね。今から楽しみです。

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  2. こんにちは。
    若けりゃ発売日に音源聞きながらひねもす特典付録をながめてたでしょうが、今なら手垢や脂を出来るだけつかないように全品揃っているか慎重にチェックし、ロクにCDを再生することなく、すぐに戸棚の奥にしまい込むでしょう。(げんに'09リマスターもそんな扱いだったし)
    年を重ねだんだん実利的になってきて、聴かないものに18,000円出すのは?と悩みどころです。
    ただしセットものを注文すると近所のレコード屋さんのお姉さんが嬉々とした表情になり、それを見るのは楽しいです。

    買うか買わないかはファン度の高さと比例するんでしょうね。でも持ってないからと言ってSGTペパーの魅力がわからない人とは限らないですよ、と今から主張したいです。

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    1. コメントありがとうございます。

      ビートルズは当時発売したもので世に問うたのですから、それが心に響けば十分だと思います。
      僕自身は50年後に新たな話題を提供してくれることに感謝しつつ聴きたいと思います。メイキングも見たことが無いので楽しみです。

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  3. 初めまして。
    ブログでご指摘の様に当方も故ジョージ・マーティンの回顧録を見て英国オリジナルMONO盤を大枚叩いて入手したクチです。
    これでクレクションも完結(ニンバスは所有しておりませんが)と思っていた矢先にこれですもんね。デラックスボックスとアナログ盤を買ってもオリジナルmono盤の入手価格に比べれば安いものですが、この先ホワイトアルバム、LET IT BE アビイロードと続くんでしょうかね。
    聴きたいと思う反面、ユニバーサルの思惑通りに買わされる事に納得出来ない自分がいます。
    (が、既に予約済みデス)

    当アルバムの評価は放って置いてもいずれレココレやら、臨時刊行誌で語り尽くされるかと思いますので、こちらではプレーヤー目線でのレビューを期待致します。

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    1. コメントありがとうございます。

      英国オリジナルMONO盤ですか!きっとすごい音がするのでしょう。なかなか大衆の耳には触れることが無いので今回のモノラルCDや、モノラル盤を意識したとされるステレオリミックスが当時の魅力を現代に引き出してくれることを期待します。

      サンプル音源を聴く限りではドラムとベースの輪郭がはっきりしているようなのでその点に注目して聴きたいと思います。これまでステレオばかり聴いていたのでスピードの変更(She's Leaving HomeやLucy~等)に慣れるか不安ですが…。

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  4. Blu-Ray、DVDについて教えてください。
    『Main Menu』の画面は赤の背景に赤字の記載、詰まり、まっかっかなんですが、これは正常ですか?
    黄色いカーソルの移動だけが画面の頼りです。

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