2019年9月29日日曜日

アルバム『Abbey Road』発売50周年 2019 ステレオ・ミックス ファーストインプレッション

2019年9月27日にビートルズのアルバム『Abbey Road』(アビイ・ロード、アビーロード)50周年記念エディションが全世界同時発売されました。当然のごとく(?)スーパー・デラックス・エディションを購入しました。
まずは今回のメインであるリミックス音源のファースト・インプレッションです。

『Abbey Road』はビートルズ現役時代の作品の中では使用された機材もセンスも最も現代に近いため、リミックスする大義名分は乏しいと思います。実際聴いてみたリミックスはオリジナルのイメージを尊重したものだと感じました。リミックスを手掛けたジャイルズ・マーティンの、50年前に本作をプロデュースした父(ジョージ・マーティン)に対する深い敬愛の念を表現しているようにも思います。

一連の50周年記念リミックスは2年前の『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』、昨年の『The Beatles』(ホワイトアルバム)に続いて3作目です。それぞれリミックスのコンセプトは異なるようですが、結果は似ているところがあるようです。
以下の特徴は今回の『Abbey Road』含め3作のリミックスで共通していると感じました。
  • 小編成の生楽器の音質が格段に向上(ドラム、ピアノ、アコースティックギター、インド楽器など)
  • ボーカルはADTなどのエフェクトがかかっていないものほど音質が向上
  • コーラスはボーカルを取り囲むようにより近くに配置
  • パン操作(音の左右の配置)でコミカルに遊ぶ時がある
  • ベースの強調は控えめ(オリジナルより小さい曲も多数)
  • ジョージ・ハリスンの魅力を何倍にも増幅

これらがジャイルズ・マーティンの個性なのかもしれませんし、現代と当時の機材の差なのかもしれません。
上記以外の『Abbey Road』に特徴的なリミックスの傾向には、本作において録音時に使用するコンソールの基盤が真空管からトランジスタに替わったという事実が影響していると思います。録音当時はそれまでとの音質の違いに戸惑ったそうです。そのギャップを埋めることが今回のリミックスの大きな目的だったのではないでしょうか。

例えば、従来版とボーカルを比較すると従来版は平坦で霞がかかっているように感じます。リミックス版では輪郭が際立ち、エンボス加工されているような立体感が出ました。これはギターの音にも同じことが言えます。Sun Kingのイントロのギターの音のふくよかさに感動しました。これらの処理により中低域に芯が生じた一方、音の分離が良すぎて隙間が目立つようになったのでしょう、そこにストリングスなどの伴奏の楽器を大音量で充満させて土台を作っているように感じます。そのため、ことさらベースを強調しなくても成立するようになったということかもしれません。

全体を聴いてみて、ジャイルズ・マーティンはSomethingとB面のメドレー(Sun King以降)にかなり気合を入れて取り組んだと想像しました。とくに出来が良いと思います。純粋な音質向上はMaxwell's Silver Hammerで最も感じました。
一方、いくつか困惑した点もあります。
  • Come TogetherやYou Never Give Me Your Moneyのアウトロで聴きなれないフレーズが登場する(フェードアウト前なら個性を出しても良いと考えた??)
  • Something間奏前のピアノがほぼ消されている
  • Octopus's Garden のベースの音量が小さくなっている
  • Sun King / Mean Mr Mustardのベースの歪みを抑えてしまっている
  • The Endのギターソロの定位を人ごとに変えるのは良いアイデアだが、二者の弾くフレーズが重なっているところは不自然になってしまっている
一連のリミックスがジョージ・ハリスン再評価につながっているのは前述の通りですが『Abbey Road』についてはジョージ・ハリスンがいなかったら成立していなかったという思いを強くしました。

甲虫楽団からライブのお知らせ


祝ビートルズのアルバム『Abbey Road』リリース50周年!

我々「甲虫楽団」は、10月5日に同作全曲通しライブを行いました。
お客様約90名!満員御礼でメンバー一同感謝しております!!

まだまだ至らない点が多々ありましたが、一度では終われない!終わりたくない!
2019年最後は、久しぶりの横浜、ゆず所縁の伊勢佐木町にて、
アビーロードアンコールライブをもって締めたいと思います!
時期的にあのクリスマスソングも入れようかなー、、、と思ってます。
みなさまぜひまたお越しくださいませ!

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Abbey Roadリリース50周年記念アンコールライブ(イエサブもやるよ)

日時:2019年12月15日(日)18時45分開場 19:15開演 21:15終演予定
場所:横浜伊勢佐木町「Cross Street(クロスストリート)」
   JR関内駅北口から徒歩12分、京急日ノ出町または黄金町より徒歩7分
http://www.isezakicho.or.jp/~ueda/cs/
料金:2000円
※飲食物の販売はありません。お持ち込みは自由ですが、スナック類などカスの落ち易い食べ物はご遠慮ください。ゴミは各自お持ち帰りいただけますよう、ご協力お願いいたします。
※前売料金/学生料金はありません。
※ご予約は受け付けておりません。
※全席自由席です。50席ご用意しています。それを超えた場合はお立見になります。椅子や座布団を持ち込んでお座りいただくこともできます。
※甲虫楽団サポータプログラム「甲虫拡団」にご登録いただくと本来の開場時間より前にご入場いただけます。
 甲虫拡団については→こちら 
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2019年9月26日木曜日

アルバム『Abbey Road』発売50周年記念「Polythene Pam / She Came In Through The Bathroom Window」ベースTAB譜

2019年9月26日はビートルズの12枚目のアルバム『Abbey Road』が発売されてから50周年です。収録曲の「Polythene Pam / She Came In Through The Bathroom Window 」風のベースタブ譜を共有します。
http://www.kouchu.info/Bass36.pdf
実質的に最後のアルバムとなった「Abbey Road」の最後のベースは「Golden Slumber」~のメドレーでの演奏という印象がありますが、これはジョージ・ハリスンの演奏です。  その1つ前の「Polythene Pam / She Came In Through The Bathroom Window」がポール・マッカートニーのビートルズにおける最後の本気の演奏と言えるのかもしれません。それに相応しい素晴らしい演奏です。それでいてそれまでのビートルズのどの曲とも似ていないフレーズで、最後の最後まで現状に甘んじないポールの気合を感じさせます。このままビートルズが続いていたとしたらどのような進化を遂げていたのか、空想は止みません。

甲虫楽団からライブのお知らせ

祝ビートルズのアルバム『Abbey Road』リリース50周年!

我々「甲虫楽団」は、10月5日に同作全曲通しライブを行いました。
お客様約90名!満員御礼でメンバー一同感謝しております!!

まだまだ至らない点が多々ありましたが、一度では終われない!終わりたくない!
2019年最後は、久しぶりの横浜、ゆず所縁の伊勢佐木町にて、
アビーロードアンコールライブをもって締めたいと思います!
時期的にあのクリスマスソングも入れようかなー、、、と思ってます。
みなさまぜひまたお越しくださいませ!

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Abbey Roadリリース50周年記念アンコールライブ(イエサブもやるよ)

日時:2019年12月15日(日)18時45分開場 19:15開演 21:15終演予定
場所:横浜伊勢佐木町「Cross Street(クロスストリート)」
   JR関内駅北口から徒歩12分、京急日ノ出町または黄金町より徒歩7分
http://www.isezakicho.or.jp/~ueda/cs/
料金:2000円
※飲食物の販売はありません。お持ち込みは自由ですが、スナック類などカスの落ち易い食べ物はご遠慮ください。ゴミは各自お持ち帰りいただけますよう、ご協力お願いいたします。
※前売料金/学生料金はありません。
※ご予約は受け付けておりません。
※全席自由席です。50席ご用意しています。それを超えた場合はお立見になります。椅子や座布団を持ち込んでお座りいただくこともできます。
※甲虫楽団サポータプログラム「甲虫拡団」にご登録いただくと本来の開場時間より前にご入場いただけます。
 甲虫拡団については→こちら 
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2019年9月24日火曜日

レコード・コレクターズ 2019年10月号 特集「ザ・ビートルズ『アビー・ロード』」

レコード・コレクターズ2019年10月号(2019年9月14日発売)は70ページ以上に渡り「ザ・ビートルズ『アビー・ロード』」を特集しています。
  http://musicmagazine.jp/rc/
  • 無限の可能性を秘めた、ザ・ビートルズとしての“ジ・エンド”(大鷹俊一)
  • レコスケくん[『アビー・ロード』の足並み]の巻(本秀康)
  • みんなでベーシック・トラックを録音してるからオーガニックだし印象が古くなりにくいアルバムだね(鈴木惣一朗/ワールドスタンダード)×直枝政広/カーネーション、構成=松永良平)
  • ポール・マッカートニーが願う“昔のような”アルバム制作はかなったか(中村公輔)
  • 全編に漂う複雑かつハイセンスな音使いとアイディアの幅広さ(青山陽一)
  • 『アビー・ロード』全曲歌詞解説(朝日順子)
  • 今や名所となった“横断歩道”のジャケットはなぜ生まれたのか(藤本国彦)
  • “恐るべき手腕”の持ち主:アレン・クラインの功罪を探る(犬伏功)
  • 『アビー・ロード』全曲ガイド(萩原健太)
  • 50周年記念エディション解説(森山直明)
  • 初盤道 拡大版〜『アビー・ロード』(真保安一郎)
  • グラフィック・ステーション〜『アビー・ロード』各国盤/シングルほか
 ビートルズ有終の美を飾る作品だけあって、執筆陣も思い入れや研究が十分なのか非常に読みごたえがある内容です。録音や機材に関する記事をとくに興味深く読みました。発売前の50周年記念エディションを全曲聴いて解説している記事もあります。
同じ50周年記念でも『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』のように浮足立った感じもなく、ホワイトアルバムのように散漫な感じもありません。

ビートルズ関連の他の記事としては、ビートルズ来日学の最終回、ジョン・レノン&オノ・ヨーコ『アバーヴ・アス・オンリー・スカイ』、映画『イエスタデイ』がありました。

今号は装丁が凝っており、光の加減によって表紙にビートルズのメンバーや「ABBEY ROAD」という文字が浮かび上がるようになっています。


2019年9月9日月曜日

ビートルズ リマスターCD発売から10年

2009年9月9日にビートルズのオリジナルアルバムのリマスター版が世界同時発売されてからちょうど10年が経ちました。
ステレオ盤
モノラル盤

↑これは厳密には翌年のiTunes解禁時のプロモーションビデオ

10年前のその日、僕は赤坂ブリッツで開催されていたイベント「カウントダウン ザ・ビートルズ 213」 に参加していました。
赤坂BLITZで「カウントダウン ザ・ビートルズ213」-ゲストに内田恭子さんら(赤坂経済新聞)
ビートルズ発売記念トークショーで、小倉智昭が歌を披露(チケットぴあ)
内田恭子、元カレとの思い出の曲は?ビートルズ全人気ランキング発表(映画.com×文化通信.com)
僕はTHE ALFEEをきっかけにビートルズを知ったので、このイベントで坂崎幸之助さんがビートルズを語る姿を見るのは感慨深かったです。
帰宅後にちょうどアマゾンから届いていたステレオ盤を聴いたことを覚えています。モノラル盤はイギリスのアマゾンに注文していたので聴いたのはかなり後でした。ビートルズのアルバムを買い揃えるのはこの時が初めてで、とくに初期4作品をステレオで聴くのが新鮮でした。『Please Please Me』の編集の荒さと、『Beatles for Sale』の音の良さが印象的でした。
ステレオ盤のボックスセットに付属していたドキュメンタリーDVD「THE MINI DOCUMENTARIES」については過去の記事をご覧ください。
レビュー:フジテレビ放送「ザ・ビートルズ・イン・ザ・スタジオ」

あくまでリマスターであってリミックスで無いはずが、実はけっこう音をいじっていることを後から知って衝撃でした。同日発売されたゲーム『Rock Band』にさらなる衝撃を受けるのはもう少し後のことでした・・・。