書籍「MUSIC LIFE ビートルズの音楽遺産 2014-2015」発売

2014年はビートルズ関連のボックスセットが多く発売された一年でした。これを振り返る書籍「MUSIC LIFE ビートルズの音楽遺産 2014-2015」が2015年1月26日に発売されました。

  シンコー・ミュージック・ムック MUSIC LIFE ビートルズの音楽遺産 2014-2015

本書では、2014年をビートルズ作品リリース方針の転換点と位置付けています。1987年オリジナルアルバムのCD発売以降、2009年リマスター盤発売でさらに強化された感があった音源と商品ラインナップの統一の原則が緩和され、ビートルズ現役時代の音源やリリース形態を尊重したものになったというわけです。それらを「音楽遺産」ととらえ、各ボックスセットとその原典となった過去の商品群を緻密に解説しています。さらに、この記念すべき2014年を総括する記事も多く収録されています。

とくにモノLPボックスは企画意図や製作工程まで詳しく解説しています。今回の音は、当時の意図を尊重しつつも、当時ならではの諸般の事情は改めて現代の基準で判断しなおしているという論調です。
USボックスについて1960年代のアメリカ盤の解説は詳細でしたが、今回のボックスに収録されているミックス違い音源の一覧表が無かったのは残念でした。
USボックスに収録されたミックス違い音源のうちDoctor Robert、And Your Bird Can Sing、I'm Only Sleepingについてはデジタル技術を用いて解析しています。アルバム「Revolver」での試行錯誤の過程(とくにADTの使い道)が追体験できるそうです。
モノLPボックスの音と2009年モノCDを聴き比べた記事もありました。モノLPボックスの評価は高いようです。モノラルLPはジョン・レノンのボーカルが引き立ち、ポール・マッカートニーのベースの音色が良いというのは同感です。

2014年をどっしりと観察した重厚な内容です。5年、10年と時が経つごとに価値が増してくると思いました。

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2 コメント

  1. いよいよ4月に来るみたいね。
    またここも賑やかになるな。

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    1. でてますね、大阪1、東京3、+武道館。真相はいかに!?

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