2019年6月17日月曜日

舞台『BACKBEAT』ファンのためのビートルズ鑑賞ガイド その2「映像・書籍」編

舞台『BACKBEAT』を通じてビートルズに興味を持たれた方に向けたビートルズ鑑賞ガイド第二弾、「映像・書籍」編です。

第一弾「音源」編は→こちら
『BACKBEAT』東京公演のレポートやセットリストは別投稿をご覧ください。→こちら

映像

ビートルズファンの中でも映画版『BACKBEAT』(1994年)は有名です。スチュワート・サトクリフ役のイケメンぶりと、影武者バンドの豪華さが話題になりました。舞台版と異なり役者は演奏していません。

同じようにデビュー前のビートルズが題材の作品として『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』(2009年)も人気です。こちらはちょうど『BACKBEAT』より前の時代が対象で、ジョン・レノンとポール・マッカートニーの出会いなどが描かれています。『BACKBEAT』でジョンの複雑なキャラクターに興味を持った方にお勧めです。

ビートルズ本人が出演する映画としてはビートルズがツアーで世界を熱狂の渦に巻き込んだ時期を題材にしたドキュメンタリー映画『EIGHT DAYS A WEEK -The Touring Years』(2016年)がお勧めです。最近の作品ということで映像も音も綺麗にお化粧されており(白黒の映像をカラーに着色するなど)、現代の感覚でもとっつきやすい作品になっています。舞台版『BACKBEAT』にもたびたび登場した「To the top, Johnny!」のフレーズやタバコの灰をメンバーの頭に落とすシーンなどがあるので、舞台版『BACKBEAT』の出演者やスタッフはこの作品を見たと思います。この映画の冒頭ではビートルズ本人がハンブルクについて振り返っており『BACKBEAT』から地続きで世界の頂点に上り詰めた経過が感じ取れます。

アイドル時代のビートルズを語る上では初主演映画『A Hard Day's Night』(1964年)は欠かせません。この作品ではビートルズは本人役で出演しており(「ビートルズ」と名乗るシーンはありませんが)彼らが当時どのように世界から見えていたか、どのように世界に見せたかったのかがわかる作品です。劇中ではとことんアイドルらしく振舞っていますが、ローテンションでシニカルなセリフも多く、舞台版『BACKBEAT』の熱いビートルズ像に慣れた方は面食らうかもしれません。公開50周年の2014年に音と映像をブラッシュアップしたバージョンが発売されました。

もっと手っ取り早く「動くビートルズ」の魅力を満喫したければ、シングルヒット集『ザ・ビートルズ1』の2015年リミックス版+ミュージックビデオ集の商品が良いです。ミュージックビデオの開祖とされるビートルズの独特なセンスが感じられます。どうせなら50曲分の映像が入っている最上位商品『ザ・ビートルズ 1+ ~デラックス・エディション~』にしてしまいましょう!

ハンブルク時代のビートルズをとらえた映像は残っていないようですが、前回の「音源」編で紹介したBeatles Anthology の映像版ではスチュアート・サトクリフについてポール・マッカートニーやジョージ・ハリスンが語っています。Beatles Anthology の映像版はビートルズのメンバーの誕生からビートルズの解散までを描いたDVD5枚組の公式ドキュメンタリーですのでビートルズにある程度興味を持った方は必ず通ることになると思います。

なお、『スチュアート・サトクリフ - 5人目のビートルズ』というドキュメンタリー作品がありますが、入手困難なようです。

書籍

ビートルズの書籍は多すぎて把握しきれませんが、『BACKBEAT』という切り口ではアストリッドのインタビューで構成された『ビートルズが愛した女』が最適だと思います。これは日本人ノンフィクション作家が映画『BACKBEAT』をきっかけにアストリッドにコンタクトを取ったことからできた本で、きっと満足いく内容でしょう(すみません、読んだことありません)。1995年に刊行されて以来、何度か書名や出版社を変えて発売されているようです。
1995年発売時の装丁
その他のビートルズの伝記ものには必ずと言っていいほど『BACKBEAT』の頃の記述がありますが、ビートルズ関連は21世紀になってからも情報のアップデートが止まらないのでできるだけ最近のものを選ぶことをお勧めします。究極的には『ザ・ビートルズ史』(2013年)がありますが、上下巻で1600ページを超えるボリュームで、ビートルズファンでも読破した人はあまりいないと思います。しかも、これでもまだデビュー年の1962年まででまだまだ続きが発売される予定です・・・

概要をつまみ食いするという主旨では『ビートルズ・ストーリー Vol.7 1962 』(2016年)はいかがでしょうか。以下のような興味深い見出しが並びます(すみません、読んだことありません)。
  • ブライアン・エプスタインとジョージ・マーティン
  • 1961年のビートルズ 概論&アルバム解説/ハンブルク/主要ライヴ
  • 5人目のビートルズ:スチュ・サトクリフ、ピート・ベスト、トニー・シェリダン他
  • 映画『バック・ビート』
前述のBeatles Anthologyには書籍版もあります。こちらは1冊の大振りな百科事典のような体裁です。迷ったらこれを選ぶのもアリです。


第二弾はここまで。第三弾にして完結編は当ブログの真骨頂、「演奏」編です。