原著は1979年に発売されたものです。日本語版は絶版と復刊を繰り返して来ました。今年ジョージ・マーティンが亡くなったということで再度新装丁で復刊されました。巻末には生誕から死去までの年表が追記されています。
1992年版 |
2002年版 |
読んでみると後世に伝わっているビートルズ関連のジョージ・マーティンのエピソードはほとんどがこの本を出典としていることに気づきます。というわけで詳しい方にとって新事実は無いかもしれませんが、僕自身はジョージ・マーティンとブライアン・エプスタインの親交が厚かったことをこの本で初めて知りました。
ビートルズ情報を求めて読むには物足りない本書ですが、それ以外の内容が素晴らしいです。様々な知識や技術を理路整然に赴くままに語っています。クラシック音楽論、アレンジ理論、プロデューサー論、ミュージシャン評、レコーディング機材、レコーディング技術、音楽制作業界事情、契約の話など多岐にわたり、どれもリアリティのある興味深い内容です。
難しい話もビートルズのプロデューサーが語っていると想像できればすんなり頭に入ってきます。
1979年時点の情報ですので今となっては古いのですが、当時あっての今ですので学ぶことは多いです。プロデューサーという仕事に興味がある方には必読の本です。
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