ピート・ベスト 2013年日本公演&ビートルズ在籍時音源 まとめ

ビートルズの初代ドラマー、ピート・ベストがTHE PETE BEST BANDを引き連れて来日し、2013年4月27日~29日にコットンクラブ(東京)で公演を行いました。イベント公式サイトでは初演のダイジェスト映像が視聴できます。
http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artist/pete-best/
同バンドの最新アルバム「HAYMANS GREEN」は全曲オリジナルでしたが、そのアルバムからは3曲だけ演奏し、残りは1960年~1962年のビートルズのステージを彷彿とさせる選曲でした。

今回の日本公演で演奏した曲は以下です(THE PETE BEST BANDオリジナル曲除く)。

※記号の意味
☆:ビートルズのオリジナル曲
○:ビートルズ在籍時の音源が流通しているもの
●:ビートルズ在籍時の演奏記録が残っているもの(音源は未流通)
■:ピート・ベストがビートルズ脱退以降に発表された曲(ビートルズ在籍時には演奏したはずが無い曲)

Long Tall Sally
Rock And Roll Music
What I'd say○
One After 909☆
Please Mr.Postman○
Memphis , Tenessee○
P.S. I Love You☆●
Roll Over Beethoven●
Some Other Guy
Cry for A Shadow☆○
Besame Mucho○
You've Really Got A Hold On Me■
Till There Was You○
My Bonnie○
I Saw Her Standing There☆
Twist and Shout
Kansas City-Hey, Hey, Hey, Hey
Johnny B. Goode ※Kansas City~の代わりに演奏した日があるとの情報あり

当日の様子

参加者の発言をまとめると
  • ビートルズ時代の写真展示あり
  • グッズ販売あり(CD、写真、ポスターなど)
  • 終演後はサイン&握手会あり(少なくとも初日は写真撮影も可能だった)
  • ステージは1時間強
  • ドラムセットはヤマハ
  • 異父兄弟のローグ・ベストとのツインドラム
  • ピート・ベストがボーカルを担当する曲は無し(前へ出て来てのMCはある)
  • ピート・ベストから観客にドラムスティックを渡すこともあった
  • 観客は1ステージあたり100人未満。サイン会には全員が参加したわけではない
JAZZジャーナリスト 小川隆夫さんのブログにピート・ベストへの楽屋インタビューの様子が投稿されています。
http://ogawatakao.exblog.jp/20398003/

イベント公式サイトに掲載されているダイジェスト映像を見るとピート・ベストは想像以上に能動的に演奏しています。時折見せるスネア連打もビートルズ時代のままです。逆にもう一人のドラムのローグ・ベスト(父親はニール・アスピノールらしい)の演奏への貢献度は疑問です・・・。その分、先日のリンゴ・スター来日公演とは違い、主役のドラムが堪能できてよかったかもしれません。

ピート・ベストが残したビートルズ在籍時の音源

これを機に調べてみました。曲名をクリックすると当該曲のYouTube動画が表示されます。
◎はアルバム「The Beatles Anthology 1」で公式発売されているものです。

1961年6月22日~23日 トニー・シェリダンとレコーディング(ハンブルクにて)

My Bonnie◎ ※ドイツ語版イントロも別途録音
The Saints (When The Saints Go Marching In)  
Why
Cry For A Shadow◎
Nobody's Child
Ain't She Sweet◎
Take Out Some Insurance On Me, Baby / If You Love Me, Baby

1962年1月1日 デッカ・オーディション

Like Dreamers Do◎
Money (That's What I Want)
Till There Was You
The Sheik of Araby◎
To Know Her Is To Love Her
Take Good Care of My Baby
Memphis, Tennessee
Sure To Fall (In Love With You)
Hello Little Girl◎
Three Cool Cats◎
Crying, Waiting, Hoping
Love of the Loved
September in the Rain
Besame Mucho
Searchin'◎

1962年3月7日 ラジオ番組「Teenager's Turn - Here We Go」録音

Memphis, Tennessee
Dream Baby
Please Mr.Postman
※もう1曲Hello Little Girlを演奏したそうですが放送されていません

1962年5月24日 トニー・シェリダンとレコーディング(ハンブルクにて)

Sweet Georgia Brown ※リンク先の音源はビートルズの演奏では無いという説もあります
Swanee River ※リンク先の音源はビートルズの演奏では無いという説もあります

1962年6月6日 EMIオーディション(アビーロードスタジオにて)

Love Me Do◎
Besame Mucho◎
※Ask Me WhyとP.S.I Love Youも録音されたという記録がありますが音源は流通していません

1962年6月11日 ラジオ番組「Teenager's Turn - Here We Go」録音

Ask Me Why
Besame Mucho
A Picture Of You

1962年7月1日 ジーン・ヴィンセントとの演奏(キャヴァン・クラブにて)

What'd I Say ※リンク先の音源はビートルズの演奏では無いという説もあります

他にも音源の存在が噂されていますが流通はしていないようです。
その中にはポール・マッカートニーが1985年8月29日にサザビーズのオークションで落札した1962年7月のキャヴァン・クラブでのライブ音源(If You Gotta Make A Fool Of Somebodyなど16曲とされる)が含まれます。

ちなみに、 「HAYMANS GREEN」のジャケット写真は「The Beatles Anthology 1」のジャケット中央のポスターから剥がされたピート・ベストの顔部分を流用した・・・という趣向になっています。

冗談がきついです。そういえばTHE PETE BESTバンドの来日は1995年以来らしく、同年はリンゴ・スターも来日公演を行っています。そして今年同じく18年振りの来日。まさか対抗しているのでしょうか?便乗という方が正しいのかもしれませんが。

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