レポート:ポール・マッカートニー2015年来日公演 初日 本編

 ※本投稿は4月23日に更新しました。

ポール・マッカートニー2015年来日公演は4月21日京セラドームで初日を迎えました。ポールは2013年来日公演より元気でした。以下、完全なるネタバレです。
まずは初日のセットリストです。2013年日本公演の基本セットリストとの差異を青字で示します。

Magical Mystery Tour  ※Eight Days a Weekから変更
Save Us
Can't Buy Me Love ※All My Lovingから変更
Jet ※2013年東京2日目に演奏したが基本はListen to What the Man Saidだった
Let Me Roll It
Paperback Writer
My Valentine
Nineteen Hundred and Eighty-Five
The Long and Winding Road
Maybe I'm Amazed
I've Just Seen a Face ※2013年東京2日目はThings We Said Todayに変更
We Can Work It Out
Another Day
Hope For The Future ※位置は違うがEverybody Out Thereと入れ替わり
And I Love Her
Blackbird
Here Today
New
Queenie Eye 
Lady Madonna
All Together Now
Lovely Rita
Eleanor Rigby
Being for the Benefit of Mr. Kite!
Something
Ob-La-Di, Ob-La-Da
Band on the Run
Back in the U.S.S.R.
Let It Be
Live and Let Die
Hey Jude

Day Tripper
Hi, Hi, Hi
I Saw Her Standing There ※2013年福岡、東京2日目は演奏したが基本はGet Backだった

Yesterday
Helter Skelter
Golden Slumbers / Carry That Weight / The End

2013年日本公演の一曲目は一貫してEight Days a Weekでしたが、今回はMagical Mystery Tourでした。前回との差を出したかったのでしょうが、2014年に復帰してからのツアーではEight Days a Weekと交互に演奏していたのでサプライズではありません。JetとI Saw Her Standing Thereは2013年日本公演でも稀に演奏していたので単に主従が逆転しただけかもしれません。本当の意味で目新しかったのはポール自身日本語で世界初公開と紹介したHope For The Futureと久しぶりに演奏したCan't Buy Me Loveぐらいです。

初日はサウンドチェックが開場時間(16時30分)までに終わらなかったせいか開演も遅れました。ステージ両脇のスクリーンに縦に流れる映像が映しだされたのは18時40分で、ちょうど30分後の19時10分開演となりました(本来は18時30分開演)。開演までの演出は2013年と同様だったので観客の盛り上がりも慣れたものでした。
普通に舞台袖から登場してMagical Mystery Tourで観客を煽った後のポールの第一声は「マイド オーサカ! カエッテキタヨ!」でした。
ポールはサウンドチェック時の印象のまま、心も体も快調といった印象でした。体の動きが2013年より派手で、笑顔も多かったように感じました。声はのどを締めたような音色を多用していましたが、本人の意思に反してひっくり返ったり音程がふらつくことはほとんど無かったと思います。安心して聴くことができました。声を伸ばすところを短めにしたり、目立たない箇所では裏声に切り替えるなどしてコントロールしているように見えました。とはいえ、Maybe I'm Amazedを歌いこなすのはどんどん難しくなってきているようなのでそろそろアプローチの仕方を変えた方が良いと思いました。本人は使命感を持って歌っているのかもしれませんが・・・。
全体的な演出は2013年と同じで、Paperback Writerでラスティ・アンダーソンのギターの裏のメッセージ「ARIGATO」を見せる、Back in the USSRのエンディングで指を突き合わせるポールとドラムのエイブ、Live and Let Dieで倒れこむラスティ、花火の爆音に耳が聞こえなくなるポール、Yesterdayを終えて帰ろうとするとジョン・ハメルにベースを渡され演奏するようけしかけられるポール、など伝統芸能は引き続き踏襲されています。Hey Judeのコーラスあおりは「ジョシ」→「ダンシ」でした。2013年は「ダンセイ」→「ジョセイ」だった気がします。
初日ということもあってかバンド全般的に演奏面でのミスが多かったように感じましたが、バンドも観客もリラックスしてとことん楽しめたのではないでしょうか。21時45分終演、賞味2時間半のショーでした。曲の間やMCなどの進行が早かった印象です。「マタアイマショウ オーサカ! ホナマタ!」と言ってポールは去っていきました。

その他気づいたこと
  • ホテルを出て会場へ向かう車の中から地元FMラジオ番組へ番組出演(定番)
  • The Long and Winding Roadの1番の歌詞を間違えるポール
  • Blackbirdのイントロを弾き間違えるポール
  • メンバーの演奏が流れ集合になったBack in the U.S.S.R.のイントロ
  • 客席からの声掛けに数度反応するポール 例:I love you.→Me too.
  • 演奏前後に一人アドリブで楽器を弾くポール(数度。特にアコースティックギター)
  • Live and Let Dieの前に幻想的な照明、スモーク、映像、ストリングス系演奏、フリーテンポのドラムソロを短時間追加(2013年には無かった演出)



グッズを手に取って吟味する人が多く売り場は大混雑
(↑クリックして拡大し、画像を保存するとグッズの値段も判別できます)
Can't Buy Me Love

Paperback Writer

Hope for the Future


Something
Live and Let Die





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5 コメント

  1. 要点をついた、的確なネタバレありがとうございます(^O^)
    明日から3回ドーム参戦しますが、声が出ているようで何よりです。
    本当に使命感を持ったMaybe ~は、もう十分堪能させていただいたので
    大丈夫です、とポールに伝えたいところですよね。
    ところで、今回グッズを見るとサイリウム(OUT THERE のロゴ入り)が見当たりませんが、
    販売はないのでしょうか?安いサイリウム振ってもいいのかな?それとも振らない方がいいのかな?
    それからもしよろしければパンフレットが多少変わっているかどうか、おわかりでしたら教えてください。宜しくお願いします。

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    1. コメントありがとうございます。

      グッズは一覧にあるものが全てだと思います。本番中はサイリウムなど光ものを振り回している人は何人か見かけました。

      パンフレットは過去のものが手元に無いので厳密な比較はできませんが、3Dメガネがついているなど体裁はそのままで中身が刷新されています。
      ポールの2015年2~3月時点のインタビューや2013年日本公演レポートが充実していますが、それらは目新しいものではありません。後者は以下で閲覧できます。
      http://www.universal-music.co.jp/paul-mccartney/news/report
      その他、Hope For The Futureやリアーナ/カニエウェストとのコラボレーションの記事など、最新情報も網羅していますので過去のパンフレットを持っていたとしても購入する意味はあると思います。

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    2. ありがとうございます!
      今日はとってもいい天気ですね
      朝からソワソワ落ち着きません
      前回購入して使えなかったサイリウム・・・まだ光るかな?
      楽しみま~す!

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  2. ブログの内容に同感です。
    声は2013年より出ていましたね!
    「ニホンゴ」は初日だからか、あまり上手くなかったですが、明日以降に上達していくのでしょうね。

    一番気になったミスは、Back In The USSRでした。
    ジェット音が大きくなる前に、メンバーの誰かが入ってしまい、仕方なくそれに合わせて曲がスタートしてしまった印象でした。
    一緒に行った嫁は、まったく気にならなかったようです。
    僕の勘違いでしょうか…。

    アコースティックコーナーは、前回よりも良かったように思いました。

    まあ、要するに最高のショーだったということてす(笑)

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    1. コメントありがとうございます。

      確かに、日本語のパターンは増えたものの流暢さは退化したと思いました。
      2日後の東京公演では上達を感じました。

      Back In The USSRもそうですが、初日は全体的にキーボード担当のウィックスの演奏のミスが多かったように思います。目立つパートなのでバレやすいのかもしれませんが。

      ご指摘の通り、アコースティックコーナーは2013年より明らかに良いと思いました。

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