ポール・マッカートニー「Carpool Karaoke」出演

※2018年8月20日米CBS放送の特別版については→こちら

米TV番組『The Late Late Show with James Corden』の名物コーナー「カープール・カラオケ」にポール・マッカートニーが出演しリバプールを巡りました。
涙ぐむジェームズ・コーデン
このコーナーでは番組司会者ジェームズ・コーデンの車に大物ミュージシャンが相乗りしたていでカラオケとトークを展開します。毎回ゲストとジェームズ・コーデンの歌唱力を堪能できるのが人気の秘訣だと思います。ジェームズ・コーデンは高い声も良く出て歌が上手いです。
今のポールにそれは期待されていないのか、リバプールを車で観光するような内容になっており、車外のシーンも多いです。インターネットに本編が公開されています。↓

話題を呼んだカープールカラオケの名場面の日本語訳を公開!(ユニバーサル ミュージック ジャパン)
 以下、思いつくままに感想を書きます。数字をクリックすると映像のその箇所に飛びます。

00:04 リバプールが不慣れなジェームズ・コーデンは車中から電話で助けを求める。語る台詞はビートルズの曲「Help!」の冒頭の歌詞ほぼそのまま
00:25 電話の相手が登場。ポール・マッカートニーだった!白髪を隠さなくなったようである。車で巡るのは有名人の彼にとっては好都合らしい
00:36 「音楽かけていい?」と聞くジェームズ。このくだりはこのコーナーのお約束。流れた曲はビートルズの「Drive My Car」
00:59 ときどきポールの運転シーンに切り替わる。ゲストが運転するのは珍しいがそもそもポールが運転するところを見るのが珍しい。エンジン音やクラクション音はおそらく後付け。ジェームズ・コーデンの歌が控えめで残念
01:24 ポールの初作品について聞くジェームズ。ビートルズファンにとっては目新しくない質問…ジェームズが「その曲覚えている?」と言ったことに対して、本人に聞くまでもなくこっちだってそれを知っているよ!と言いたくなる("I Lost My Little Girl"としてその後リリース済み)
02:25 車がPenny Laneに差し掛かったところで2曲目は「Penny Lane」。ポールの声の調子は悪くないようである。車を降りて標識にサインを書き加えるポール。すぐ剥がされたりしないだろうか・・・
03:17 「Penny Lane」の間奏中に窓から見える景色について雑談する二人。話は続くが間奏が終わって慌てて歌を再開。こういうギャグセンスは万国共通なのか・・・
05:16 ポールの亡くなった母が夢に現れたというエピソードを神妙に聞くジェームズ。こんな表情はこのコーナーでは見たことない。そのエピソードから生まれた曲「Let It Be」が今日の3曲目。イントロのポールの表情が印象的。ここでジェームズがハーモニーを加える。こうやってゲストとハモりまくるのがこのコーナーの醍醐味。歌唱後に涙ぐむジェームズ。これも異例。ミュージシャンの祖父と父が「今からこれまでで最高の曲を演奏するぞ」と言って聴かせてくれたのがこの曲だったとのこと。もし祖父がこの場にいたら喜ぶに違いないというジェームズに同意するポール
7:37 ポールが10代を過ごした家に到着。ポールは家を出てから再び立ち入るのは今回が初めてとのこと。ジョン・レノンと共作した完成したての「She Loves You」を聴いたポールの父が「アメリカかぶれのYeah YeahでなくちゃんとYes Yesといいたまえ」と苦言を呈したという鉄板ネタを披露
9:42 この家での生活から後に様々な歌が生まれたというポール。「A Day in the Life」の中間部の歌詞もそうだという。これって学生の朝を描いた歌詞だったのか??その一節を実際にポールは歌って見せるが、それが同曲のことだとジェームズはわかっているだろうか・・・
11:06 ビートルズとして売れた後もこの家に住んでいたので、家を取り巻くファンの目を欺くために入念に変装したがすぐバレてしまったというポール。今日も既に家の周りにファンが集まり始め、「また変装しなくては」と笑うジェームズ
12:01 部屋にあったピアノで「When I'm Sixty-Four」を弾き語るポール。この曲を歌うポールを見るのは初めての気がする。少なくともコンサートでやったことは無いはず(観客が歌うのを伴奏したのを除き)。これは即興だったのか、コードを1か所間違っている。ジェームズもあまりついて行けていないが最後はしっかりハモる
13:45 4曲目の「Blackbird」を終えたところで、これもコーナー定番のジェームズの七変化。ここまで真摯にやってきたので無いかと思ったらやっぱりあった。ビートルズのコスプレをするがそれぞれクオリティーが低い・・・しかも最後のヒッピーの扮装はビートルズとは直接関係ないように思う
14:21 5曲目は「Come on to Me」。撮影時点では未発表の最新シングルだがジェームズはメロディも歌い回しもバッチリ。毎回思うが、ゲストの曲をしっかり練習してきていることに感心。でも、ハンドルに歌詞を貼っている?ここで車を降りてCarpoolは終了
15:43 ここからはリバプールのパブでのサプライズギグ。 ジュークボックスで選んだビートルズの曲を幕の後ろで控えていたご本人が登場して生演奏し、たまたま居合わせた客がびっくり、その後もジュークボックスでの選曲に応じて1曲ごとに幕を開け閉めして演奏・・・という演出だがヤラセが過ぎる。まあ、こういったコントだということだろう。終盤観客の最前列画面手前にいる客はSLO(ポールのコンサートのVIPパッケージを取り仕切る)のシェリーに見える…。ただ、外から覗き込んでいる人や途中から会場になだれ込んで来る人のリアクションは本物だと思う
19:34 ポールに飲み物を進めるジェームズ。それに応じビールを飲むポール。ポールが本番のステージ上で飲み物を飲むのは初めて見た気がする。それもビールだなんて。今回演奏はいつものツアーバンドだが、Back in the U.S.S.R.の後にドラムのエイブと指を合わせるパフォーマンスは今回もしっかりやっていた。
20:13 最後はジェームズも参加して「Hey Jude」。ポールがこの曲を立って弾き語りするのは珍しい。そのまま『The Late Late Show with James Corden』収録ホールの映像に切り替わり「Hey Jude」の最後のリフレインを観客全員で歌い踊りながらポールの新作の宣伝をするジェームズ。奇異な演出に見えるが、それだけジェームズにとっても特別なコーナーだったということだろう。満足げな表情。

サプライズギグで演奏したのは下記のようです。★の抜粋が放送されました。
A Hard Day's Night★
Ob-La-Di, Ob-La-Da★
Jet
Drive My Car
Come On to Me
I've Just Seen a Face
Love Me Do★
I've Got a Feeling
I Wanna Be Your Man
Back in the U.S.S.R.★
Birthday
Lady Madonna
Hey Jude★
 
 ポールはリバプールの港のビートルズの像のところにも行ったはずで、未公開映像が多そうです。いつか公開してくれると良いのですが・・・。追記:2018年8月20日に1時間の拡大版が放送されることになりました。


 ジェームズにとって今回の収録は印象的だったようで事あるごとに語っています。



二人は2013年にもテレビで共演しています。
 
 同年のポールの「Queenie Eye」のミュージックビデオにジェームズ・コーデンが出演しています。→https://youtu.be/5CfLUmVso30?t=2m38s
2011年にはテレビ雑誌の表紙で共演

 

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2 コメント

  1. 先週くらいにNHKBSで金田一モノのTVドラマの新作を放送してました。
    見ました?
    金田一モノ恒例のクライマックスの謎解きが終わるあたりで、
    なんとジョンのマザーが流れました。しかもオリジナルで。
    もうソファーから飛び上がるくらいビックリ。
    確かにマザーの歌詞と犯人の生い立ちにピッタリ合っていて...
    むかーし同じ金田一モノの劇場公開映画で
    ビートルズのレットイットビーとゲットバックが、こちらもオリジナルで使われていたのを思い出した。
    ただTV放送時には別アーティストのカバーに差し替えられていましたが。(レオセイヤーだったかな?アーティストは。)
    ヨーコはドラマのストーリーを知った上で楽曲使用を許可したのかしら?

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    1. コメントありがとうございます。

      ビートルズ関連のオリジナルの音源がテレビ放送で使われるのはめずらしいですね。「開運!なんでも鑑定団」の「Help!」ぐらいしか思いつきません。ソロ作品だとその辺緩いのでしょうか。

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