2013年10月30日はAKB48 33rdシングル「ハート・エレキ」の発売日です。
楽曲やビジュアルは1960年代のGS(グループ・サウンズ)を強く意識しており、ミリタリールック、ビザール感あふれるギター、サイケデリックな背景やフォント、コントラストの強い画像など当時のテイストが随所に感じられます。
CDのジャケットもドーナツ盤を意識しており、右上のラベルには45r.p.m(45回転)ならぬ48a.k.bと記載されています。
ミュージックビデオ(MV)では人差し指を突き出す振り付けが多用されています。ザ・タイガース「君だけに愛を」 やザ・カーナビーツ「好きさ好きさ好きさ」などに対するオマージュでしょうか。楽曲全般に「君だけに愛を」の影響を感じます。こういった昭和の青春ネタをちりばめるのは「あまちゃん」の大ブームに影響されているのかもしれません。
ミュージックビデオでは自分たちで演奏するGSに倣って各人楽器を持っての演奏シーンがあります。既に25thシングル「GIVE ME FIVE!」でバンド形態の生演奏を披露していますが、今回はマイミング(当てぶり)に徹しているようです。
登場する楽器はCDジャケットよりは普通の銘柄で、「GIVE ME FIVE!」に続いてベースを担当している大島優子さんはGSの元ネタであるビートルズのポール・マッカートニーと同様、Hofner 500/1ベースを使用しています。
ジャックやピックアップの位置、ネックの形状、全体の色味を見ると現行品のフラッグシップモデルHofner 500/1 Vintage 62 WHP 3rd Generation(末端価格248,000円)のようです。中国産やインドネシア産の廉価版で無いのはさすが国民的アイドルグループなだけあります。
ストラップのネック側はポールと同様、ネックとボディの隙間を通して輪っかにして結んでいますが、ボディ側はポールのようにフックでテールピースに引っ掛けてはおらずエンドピンで固定しているようです。ポールが「BASSMAN」というステッカーを貼っている箇所は円形のステッカーが貼ってあります。他の楽器担当者にも似たようなシール(デザインは異なる)が貼ってあるので、このベースの場合は大島優子さんのミュージックビデオ中のニックネーム「Lucy(ルーシー)」と記載されていると思われます。
ピックアップのセッティングはRHYTHM、BASS OFF、TREBLE OFFです。両方のピックアップから音が出ます。いくら当てぶりとはいえBASS ON、TREBLE ONで無くてよかったです(そうセッティングすると音が出ない)。ポールはSOLO、BASS ON、TREBLE OFFです。ポールと大島優子さんの音楽性の違いが垣間見えます。
このミュージックビデオでは高橋みなみさんがRickenbacker 330を弾いています。どうせなら12弦ギターにしてほしかったところです。
これを機に「大島優子モデル」「高橋みなみモデル」としてこれら楽器の人気が出ることを期待したいです。
2 コメント
楽器を演奏なさる方からの視点がとても興味深かったです。少し前ですが、甲虫楽団さんのツイッター情報で東京ドームの良席(2階1列目)をゲット出来ました。その節は有り難うございました。外国のチケット販売業者から購入したチケットが未着の人が多いようですが何とか皆無事に見られれば良いなと思います。
返信削除コメントありがとうございます。
削除このMVのベースについて深く考察している記事が見当たらなかったので(ジャケットのギターについての記事は目にしましたが)書いてみました。ビートルズ楽器に対する注目が高まるのは嬉しいです。
今回のチケット入手はスピード勝負でしたね。その際たるものが外国のチケット販売業者「CROWDSURGE」からの購入でしたが、書留指定しなかった分は遅配で混乱したようです。結局11月12日は現地受け渡しになりました。転売する人は大変だと思いますが、本人が見ることは担保できそうでよかったです。