「ザ・セッションズ」ロイヤル・アルバート・ホールでワールドプレミア

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「ミュージカル・ドキュメンタリー」を標榜する「‘THE SESSIONS’ is a new, LIVE re-staging and re-imagining of the legendary Beatles studio sessions」のワールドプレミアが2016年4月1日ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催されました。




Backstage with The Beatles at show re-staging recordings(ロイター)

各国のメディアや芸能関係者が取材に訪れたようです。日本からは湯川れい子さんが参加しています。日本武道館公演を主催しているキョードー東京の命を受けたのでしょう。

ここまでにこの「ザ・セッションズ」についてわかったことを整理します。一部推測が含まれます。
  • 公演時間は2時間半。約60曲を演奏
  • セットはアビーロード第2スタジオ(当時はEMIスタジオ)を原寸大再現。2階のコントロールルームもある
  • 印象的な長い階段は伸縮式(観客の視界確保?演奏スペース確保?)
  • ステージは三方向から鑑賞可能(すり鉢状の日本武道館と相性が良い)
  • ステージ各面には可動式半透明スクリーンが吊り下げられ、各曲のレコーディング情報、演奏者の拡大表示、イメージ映像が表示される(スクリーンが降りきった状態で演奏することもある)
  • ジョージ・マーティン役のセリフでショーが進行(日本武道館公演ではスクリーンに日本語字幕を表示するかも?)
  • 先月亡くなったジョージ・マーティンに捧ぐ旨スクリーンに表示
  • ビートルズ役もセリフがある。各セリフはジェフ・エメリックの著書(邦題「ザ・ビートルズ・サウンド 最後の真実」)からの引用で構成
  • メインボーカリストはジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン各担当が2人ずつ、 リンゴ・スター担当が1人いる(ダブルキャストではなく全員1ステージに出演)
  • ボーカリストとは別の人がビートルズの演奏(ギター、ベース、ドラム等)を担当することがある
  • ビートルズトリビュートショーで活躍しているミュージシャンが多く参加(The Cavern Club Beatlesのジョン役とポール役、「LET IT BE」で来日したピーター・ジョン・ジャクソンなど)
  • オーケストラなどの外部ミュージシャンを加えた総出演者は45名程度
  • 基本的には時系列に演奏するが、演出上前後することがある。
  • 日本武道館公演に合わせてジェフ・エメリックが来日予定
  • 韓国公演も予定

「ザ・セッションズ」は 2時間半で約60曲演奏するようなので、おそらく各曲は短縮バージョンだと思います。セリフやスクリーンを駆使したテンポの良いショーになりそうです。
基本的には一斉に歌って演奏するようなので厳密にはレコーディングの再現ではありません。実際のレコーディングは時代が進むほど個別に演奏して重ねていくようになりました。ただし、今回ダブルトラックボーカル(一人が2回歌って重ねる)が再現されているようなので一部録音も併用するのかもしれません。もしかしたらそのためにボーカル担当が2人ずついるのかも?だとしたら感心します。見た目にもある程度こだわりつつ、あくあまで音の再現を優先する姿勢は甲虫楽団も参考にできそうです。
今回の目玉の一つはビートルズ以外が演奏した管弦楽器が生演奏で披露される点でしょう。これまで来日したビートルズトリビュートバンドも、ビートルズ本人(ソロ時代含む)も実現できなかったことです。

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