50周年記念イベントとしてまずまっさきに思いつくのはアルバムの曲順通り全曲を演奏するライブです。ビートルズがライブ活動から離れた後、当時のスタジオ技術とアイデアの粋を凝縮して制作されただけにそれをどうやってライブで再現するかに挑戦しがいがあります。
我々甲虫楽団も今年7月15日に東京・赤坂グラフィティにて同アルバム全曲演奏ライブを行ないます。詳細は順次甲虫楽団公式サイトでお知らせします。みなさまのご来場をお待ちしております。
海外でも同主旨のライブが多く企画されています。3月18日にアメリカ・ニュージャージー州モントクレアのウェルモントシアターでThe Fab Fauxが『Sgt. Pepper 50th Anniversary Celebration』と題したコンサートを開催しました。
The Fab Fauxはニューヨークを拠点とする一線級のプロミュージシャンによるビートルズトリビュートバンドです。ビートルズ好きが高じて半ば趣味でやっていると考えるとわかりやすいです。トリビュートバンドという言葉から想像されるような役割分担や外見のコピーはせず音の忠実再現を重視するコンセプトは我々甲虫楽団と同じで、勝手にライバル視させてもらっています。
ドラムとフロントの4人がThe Fab Faux |
感想まとめ
- バイオリン&チェロ("The Crème Tangerine Strings")、ホーンセクション("The Hogshead Horns")を従えていてうらやましい。その他、クラリネット、シタール、バスハーモニカ、ハープ(竪琴)まで登場しているのはさすがプロ。
- タブラは演奏できないのかボンゴとシンセパッドで代用している(これは甲虫楽団も同じ)
- サンプラーを多用している(甲虫楽団も同じ)。ビートルズ本人の音も使用しているようだ。効果音だけでなく音楽的なフレーズもサンプラーで出しているのが意外(生演奏とリズムがずれる恐れがある)
- 細かな効果音や話し声まで再現しようとしているが、最後の「A Day in the Life」終了後の「インナー・グルーヴ」を本物の音源そのままを流すのはいかがなものか。せっかくのオチなのに。
- ベースのウィル・リーは本来指弾きなのか、ピックで弾く場合も弦を下から上に弾くのが特徴的。ときどきピックでは追いつかないのか指を併用することもある。フレーズのコピー度はそれほど高くない。弾きながら歌うと間違えることがある。
- 左利きのギタリスト(ベースは弾かない)フランク・アニェッロは一見地味だがサウンドの再現性は彼にかかっている。メンバーの中では彼の歌が一番好き。
- ドラムのリッチ・パガーノはリンゴ・スター的ではないが、リードボーカルもとれる彼ならではの歌を引き立てる良いドラムだと思う。
- ジャック・ペトラゼリ(向かって左)のハイトーンなシャウトはThe Fab Fauxの売りの一つ。演奏面では意外とマニアックなことをやっている。
- ジミー・ビビーノ(向かって右)はThe Fab Fauxの精神的支柱と思われるが演奏面では存在感が消えることが多い。曲によってやる気に差がある?
甲虫楽団からのお知らせ
我々甲虫楽団も「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」リリース50周年を記念してアルバム全曲通しライブを開催します。こちらも本日正式発表です。既存のステレオ盤を基準にすると思います・・・。甲虫楽団Presents【祝Sgt.Pepper'sリリース50周年 完全再現ライブ】
日付:2017年7月15日(土)
開場:18:15
開演:19:00 ※アルバム全曲/その他の曲の2ステージ構成。間に休憩を挟みます
終演:21:30予定
場所:赤坂「GRAFFITI(グラフィティ)」 東京メトロ 赤坂見附駅 徒歩1分
料金:当日2500円(+1ドリンク別) 前売2200円(+1ドリンク別)
詳細は甲虫楽団公式サイトの→お知らせをご覧ください。
ご来場お待ちしております。
3 コメント
意味深な画像がTwitterにあがってる。
返信削除リマスターかリミックスか。
期待せずに待とう。
※ポールのニューアルバムのニュースもあるようだし、またもやビートルズものに便乗してリリースか?
コメントありがとうございます。
削除リミックスしてくると思います。
20周記念でCD化されましたので50周年記念でハイレゾ化されるかもしれません。
動画になって音も入った。
返信削除リミックスだね。
ロックバンドのミックスとも違うみたい。
これからは毎年出せるじゃん。もう気持ちはホワイトアルバム。