主人公だけがビートルズを知っている??映画『イエスタデイ』 2019年10月11日 日本公開

※本作をBlu-rayで観ました。レビューはこちら
※日本語字幕に注目した公開初日のレポートは→こちら

ミュージシャンである主人公がビートルズの存在しない世界に紛れ込み、ビートルズの楽曲を新曲として発表することでスターダムにのし上がっていく・・・という映画『YESTERDAY』は2019年6月28日から海外で上映されることが発表されていましたが、日本でも10月11日から上映されることが決定しました。2016年に同じくビートルズを題材とした映画が『イエスタデイ』という邦題で劇場公開されているのですが今回の邦題も『イエスタデイ』となりました。
日本限定イメージ画像
海外版イメージ画像
映画『イエスタデイ』公式サイト(2019年7月13日劇場情報追加) 
日本版公式宣伝映像集
映画『イエスタデイ』に登場するビートルズの楽曲でプレイリストを作成しました。登場順に並んでいます。→ Spotify YouTube

キャスト

ジャック・マリック:ヒメーシュ・パテル
エリー・アップルトン:リリー・ジェームズ
ロッキー:ジョエル・フライ
デブラ・ハマー:ケイト・マッキノン
エド・シーラン:エド・シーラン

スタッフ

製作・監督:ダニー・ボイル
製作・脚本:リチャード・カーティス
プロデューサー:ティム・ビーヴァン & エリック・フェルナー

 このあらすじを見て、日本の漫画『僕はビートルズ』を思い出す方も多いでしょう。ミュージシャンがビートルズの曲を新曲として発表して世界を巻き込んだ騒動になっていくという点は同じですが、『僕はビートルズ』の方は今作のようなパラレルワールドへの遷移ではなく、ビートルズデビュー前へのタイムスリップという手法でビートルズが存在しない世界を提示していました。 そのため、50年以上前の時代との隔たりや同時代を生きるビートルズ本人との関りが大きなテーマとなっています。

今回は現代が舞台ですので、 史実より50年以上遅れてビートルズの楽曲が誕生したらどうなるかが面白おかしく描かれているはずです。とくにITを中心としたテクノロジーの進歩やグローバル化がどうストーリーに影響するか楽しみです。

また、両作とも初めてビートルズの楽曲に触れた戸惑いと感動が瑞々しく描かれています。その様子に自分の原体験を重ね合わせて涙する人も多いことでしょう。奇しくも両作とも主人公がたどり着いた世界で人々が初めて聴いたビートルズの楽曲は「Yesterday」でした。ここまでの共通点を見て『僕はビートルズの』パクリだと思う方もいると思いますが、「Yesterday」はギター弾き語りで偶発的に披露するのにうってつけの名曲である点は擁護しておきます。


 今作の脚本はリチャード・カーティスです。コメディTV番組『Mr.ビーン』の脚本担当としても有名です。1956年生まれの彼は幼少期にビートルズの洗礼を受け、自身が監督も務めた映画『ラブ・アクチュアリー』『パイレーツ・ロック』では趣味と実益を兼ねてロック愛を隠すことなく取り込んでいました。2016年のビートルズのドキュメンタリー映画『Eight Days A  Week』にもコメント出演していますので筋金入りのビートルズファンと考えて良いでしょう。どのくらいマニアがニヤリとするポイントを盛り込んでくるか楽しみです。
リチャード・カーティス
果たしてビートルズを結成していないジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターは登場するでしょうか。楽しみに公開を待ちたいと思います。
ワールドプレミア上映においてビートルズの「Something」を弾き語りで披露する主役のヒメーシュ・パテル↓





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