漫画「僕はビートルズ」文庫版発売

※同作の単行本5冊分を1つにまとめた電子書籍「超合本版」 が2018年5月23日配信開始になりました。

2010年~2012年 雑誌「モーニング」に連載されていた漫画「僕はビートルズ」。連載当時に単行本全10巻が発売されていますが、2014年9月から文庫版が順次発売され、2014年11月14日に最終巻の第6巻が発売されました。文庫版は単行本版より小ぶりで1巻あたりのページ数が多いので総巻数が少なくなります。
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単行本の一部の巻に収録されていた「巻末賞味法」は加筆修正され全巻に収録されています。

日本人ビートルズコピーバンドのメンバーが2010年の東京から1961年の東京にタイムスリップするところから話が始まります。 まずはどうやって生きていくか、メンバー全員タイムスリップしているのかがテーマになります。他に資産の無い主人公は自然と専門のビートルズコピーを披露することになるのですが、時はビートルズがイギリスでデビューする前年。オーパーツであるこれら作品群に触れた人々の戸惑いが渦となって日本中を巻き込んでいくのが前半の山場です。
世界進出が視野に入ってくると ビートルズ本人との関わりに興味が湧くところです。その点もしっかり描かれていますが、話はこれからというところで終わってしまいます。50年後の知識を生かして様々な革新を起こす、追いついていない技術をアイデアでやりくりする、歴史上の悲劇を回避するなど、タイムスリップ物としていくらでも話は膨らませそうだったので残念です。
本作品はオリンピック開催を控えた東京の風景や風俗が丁寧に描かれている点も見どころです。一方、楽器の時代考証は甘いようですがそこはファンタジーとして意図的なのかもしれません。

ストーリーについてのより詳しい解説は以前の投稿をご覧ください↓
ビートルズの演奏にインスパイアされたお話

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