※『BACKBEAT』関連記事まとめはこちら→https://blog.kouchu.info/search/label/BACKBEAT
舞台『BACKBEAT』を通じてビートルズに興味を持たれた方も多いようで、ビートルズファンの一人として嬉しく思います。そんな『BACKBEAT』ファンの皆様に向けて、僭越ながらビートルズ鑑賞ガイドを書かせていただきます。まずは第一弾、「音源」編です。
オリジナルアルバム
ビートルズが世界を席巻したのはマネージャーのブライアン・エプスタインやプロデューサーのジョージ・マーティン(二者とも『BACKBEAT』に登場)といった大人達と出会って洗練されてからのことなので、まずはデビュー後のアルバムを聴いていただきたいところです。とはいえ『BACKBEAT』の頃は他人の曲をカバーするのが常でしたから、デビュー後のアルバムで『BACKBEAT』登場曲を網羅することはできません。その中でも初期の4作品+その時期のアルバム未収録作品を収めた編集盤はデビュー前から演奏していたカバー曲も収録されており、『BACKBEAT』の頃の雰囲気が感じられます。各アルバムに収録されている『BACKBEAT』登場曲を列挙します。アルバム名からビートルズ公式サイトの説明ページにリンクしています。
- 『Please Please Me』(1963年) 「Please Please Me」「P.S. I Love You」「Twist and Shout」
- 『With The Beatles』(1963年) 「Please Mister Postman」「You Really Got a Hold on Me」「Money (That's What I Want)」
- 『A Hard Day’s Night』(1964年) ※ジョンの才能が爆発したアルバムなので全曲書下ろし
- 『Beatles For Sale』(1964年) 「Rock and Roll Music」
- 『Past Masters』(1988年/2009年)「Long Tall Sally」「Bad Boy」「Slow Down」
マニアックなことを言わせていただくと、当時のレコードはモノラル(スピーカー1つで聴く)が主流で、ビートルズもモノラルバージョンに注力して制作していました。ところが現代はステレオが主流であるため、今普通に入手できるビートルズのアルバムは当時片手間に制作されたステレオバージョンです。前述の4作品は是非モノラルバージョンを聴いていただきたいところですが、現状モノラルバージョンを聴くためにはCD13枚組『The Beatles In Mono(ザ・ビートルズ・モノ・ボックス)』を入手する必要があります。
デビューアルバムからの4作品はお勧めです |
公式編集盤
『BACKBEAT』収録曲にこだわらず、デビューしたてのビートルズの魅力を気軽に体験したいようでしたら、公式ベストアルバムの『The Beatles / 1962-1966』(1973年 通称『赤盤』)が良いと思います。『BACKBEAT』登場曲は「Please Please Me」のみです。ちなみに1967年~解散までの曲を収めた『The Beatles / 1967-1970』(1973年 通称『青盤』)もあります。
赤盤と青盤のセット商品もありました |
Anthology 1のジャケット。ピートの顔の部分が破れて下からリンゴが見えている… |
Antholgy 1~3はひとつながりの絵になるようデザインされている |
『Revolver』(1966年)のジャケットもクラウスの作品 |
Live at the BBCの2作品をセットにした商品"THE COLLECTION"もあります |
非公式音源
「まだだ、まだもっと『BACKBEAT』に近づきたいんだ!」という方にはビートルズ側からの公式発売ではありませんが、1962年1月1日にデッカ・レコードのスタジオで演奏した通称「デッカ・オーディション」(Decca auditon)の音源(一部は前述のAnthology 1に収録)、1962年12月のハンブルク「スタークラブ」(Star Club)でのライブを客席から録音した音源がAmazon等で入手できます。「ハンブルクのライブ音源」というとまさに『BACKBEAT』を彷彿とさせますが、この時ビートルズは「Love Me Do」でデビュー済みでドラムはリンゴ・スターに代わっています。「デッカ・オーディション」のドラムはピート・ベストです。第一弾はここまで。第二弾は「映像・書籍」編の予定です。
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