1963年4月5日にビートルズのセカンドシングル「Please Please Me」のシルバーディスク(250,000枚)達成記念式典でビートルズが生演奏した、同曲と「From Me To You」の新音源が発掘されネット上を駆け巡りました。32年間続いたラジオ番組『Breakfast with the Beatles』の最終回で放送されたようです。
この日で最も有名な写真はこれだと思います |
式典はこのビルで行われました |
ヨーロッパでラジオ放送する前提で録音されたという説があり、なるほど放送に充分な音質です。ボーカルマイクも3本立っており、ジョージ・ハリスンも含めた3人のコーラスが堪能できます。
"From Me To You"はレコーディングからちょうど1か月後、リリースちょうど1週間前ということでボーカルはレコーディングそのものです。ビートルズがようやく売れたことを実感した高揚感と、まだまだ駆け出しであるからこその謙虚さとはつらつさが同居したみずみずしい演奏だと思います。観客はEMI(レコード会社)のお偉いさんや報道関係者だけなので叫ぶファンもおらず音響も良好でリラックスしている様子が感じられます。
その他気になったところ
- 冒頭マイクトラブルがあったらしく(例:スタンドが落ちた)ジョン・レノンが「デッカの仕業か??」とジョークを言っているように聞こえる(シルバーディスクを達成したビートルズ様を却下したデッカに対する当てつけギャグ)
- リンゴ・スターのドラムセットがビートルズ時代の彼の代名詞であるラディック製では無く、プレミア製。同月中に乗り換えることになる
- 「From Me To You」はまだライブでの演奏経験が乏しいため(BBCラジオ収録では演奏済みだったが)馴染んでおらずリンゴはエンディングのアレンジを忘れている
- 音源は「From Me To You」と「Please Please Me」の間がカットされているように聞こえる。演奏した曲が他にもある?
- 「Please Please Me」の入りのカウントをふざけて「1、2、9、10」と言っているようである
- 「Please Please Me」のための式典ということで、同曲演奏中に「All Together Now!」(みなさんご一緒に)と言っている(ポール・マッカートニーが?)。「ここに来ている人は当然知っているでしょ」ということ
60年近く経ってまだ新音源が出てくるとはまだまだビートルズから目が離せません。
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