何故2度も行ったかというとダブルキャストのもう片方を見たかったからです。来日メンバーが発表されたときに見たいと感じたのはそちらのほうでした。とはいえ2012年のRAINも今回のLET IT BEも日本側主催者はいつどちらが出るか把握していないので事前に知る術がありません。結局RAINは完全に交互に出演したようなので、その法則を当てはめて今日の昼公演は初日とは違うキャストが出ると予想しました。ちょうどCheaper Seats(ジョン役いわく) の3階席がさらに半額で手に入ったのでダメ元で行ってみました。
結局、ダメでした。初日と同じ出演者でした。
気を取り直して初日との変化を味わうことにしました。客の入りは初日よりも少なく、安価な席から埋まって一階前方の高価な席の方に空席が目立つという状態でした。これが本来の動員力で、初日は招待客が多かったのかなと思いました。
東京公演もこれで6回目となりだいぶこなれてきたようで、初日に何度かあった音響トラブルは無く、メンバーもリラックスしているようでした。
とくにポール役のIain Hornalは終始ハイテンションで笑顔を振りまきながら激しく動き回っていました。歌も初日に比べて響きが豊かになった気がします。初日は体調が悪かったのかもしれません。一方、初期の曲で飛ばし過ぎたせいかCan’t Buy Me Love以降は音が高いところを裏声でごまかしたりメロディを変えたりして負担を回避することがありました。これは初日には見られなかった行動です。そんな様子も休憩以降は消え、初日公演に先立って報道関係者向けに公開された演奏では裏声交じりだったLet It Beもしっかり歌い上げていました。
セットリストやMCの内容は初日と同じでしたが、ところどころ日本語を増やしていました。初日からあった「ありがとう」以外に「一、二、三、四」「立って」「踊ろう」など、ジョン役が率先して観客とコミュニケーションを取っていました。楽器交換の日本人スタッフがマイクを奪って英語MCの補足説明をするということもありました。
同じキャストの演奏を2回も見てこのような感想だけを持って帰ってくるのはもったいないので曲ごとの使用楽器を記録してきました。以下に共有します。細かな銘柄は間違っているかもしれません。
曲目 | ジョン | ポール | ジョージ | リンゴ |
I Saw Her Standing There | Rickenbacker 325 V59 無改造 ジェットグロー 金ピックガード |
Hofner 500/1 V62 ピックガードあり |
Gretsch Duo Jet |
LUDWIG ブラックオイスター 1タム 白地にLET IT BEのロゴ |
Please Please Me | ||||
From Me to You | ||||
It Won't Be Long | ||||
She Loves You | Gretsch Country Gentleman |
|||
I Want to Hold Your Hand | ||||
All My Loving | ||||
A Hard Day's Night | Gibson J-160E サンバースト |
Rickenbacker 360/12 |
||
Can't Buy Me Love | ||||
Do You Want to Know a Secret | Gretsch Country Gentleman |
|||
Yesterday | Epiphone Texan | |||
Help! | Rickenbacker 325 ジェットグロー 白ピックガード |
Hofner 500/1 V62 ピックガードあり |
Gretsch Tennessean |
LUDWIG ブラックオイスター 1タム 白地にLET IT BEのロゴ |
I Feel Fine | ||||
Ticket to Ride | ||||
Drive My Car | ||||
Twist & Shout | ||||
Day Tripper | ||||
Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band | Epiphone Casino サンバースト |
Rickenbacker 4003 ファイアーグロウ サイケデリック ペイント |
Fender Stratocaster サイケデリック ペイント 「Rocky」 風 |
LUDWIG ブラックオイスター 1タム Sgt.Pepper's風 LET IT BEのロゴ |
With a Little Help From My Friends | ピアノ | |||
Lucy in The Sky With a Diamond | ||||
When I'm Sixty-Four | ||||
Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise) | Epiphone Casino サンバースト |
|||
A Day in the Life | ピアノ | |||
Magical Mystery Tour | LUDWIG ブラックオイスター 2タム Magical Mystery Tour風 LET IT BEのロゴ |
|||
All You Need Is Love | ||||
Strawberry Fields Forever | ||||
Blackbird | Gibson J-160E サンバースト |
Martin D-28 | Gibson J-200 | |
Two of Us | ||||
Norwegian Wood (This Bird Has Flown) | Rickenbacker 4003 ファイアーグロウ サイケデリック ペイント |
|||
Here Comes the Sun | ||||
In My Life | Fender Telecaster オールローズ |
|||
The Long and Winding Road | Fender Bass VI | ピアノ | ||
While My Guitar Gently Weeps | Gibson J-200 | Rickenbacker 4003 ファイアーグロウ サイケデリック ペイント |
Gibson Les Paul チェリーレッド |
|
Come Together | Epiphone Casino 改造あり ナチュラル |
Hofner 500/1 V62 ピックガードなし |
Fender Telecaster オールローズ |
LUDWIG ブラックオイスター 2タム 赤の無地 タオルミュート |
Get Back | ||||
Revolution | Gibson Les Paul チェリーレッド |
|||
The End | ||||
Give Peace A Chance | Gibson J-160E ナチュラル |
|||
Let It Be | Fender Bass VI | ピアノ | Fender Telecaster オールローズ |
LUDWIG ブラックオイスター 2タム 赤の無地 タオルミュート |
Hey Jude | Gibson J-160E ナチュラル |
Fender Bass VI |
※Rickenbacker 325(白ピックガード)はパイソンストラップを着用
※Epiphone Casinoのナチュラルはピックガードを外してワッシャを黒にするなど一通りの改造はしているようだった
※Gibson Les PaulはいわゆるLucyをイメージしているのだろうが、Lucyのようなトップの色の境目は無い
※Hofner 500/1 V62はリアピックアップの位置やネックのボリュートを見るにWHPでは無い
※後期のシーンではHofner 500/1 V62のピックガードを外すがBASSMANステッカーは貼っていない
※Rickenbackerのベースはトライアングルインレイやフロントピックアップの形状と位置により4003と判定
※ドラムセットは全編同じだがバスドラムのヘッドのデザインをシーンによって変える。休憩中にタムを1つ追加
10 コメント
いつも多面的な情報ありがとうございます。
返信削除2度目の鑑賞お疲れ様でした。
私は、6日(木)の夜に行きました。
nobe kouchu さんと、ジョン・ポール・リンゴが違う日だったと思います。
公演全体の内容はnobe kouchu さんが初日レポートで書かれていたものと
全く同じでした。
Twist and shoutがキーがCだったこと、Day Tripperの終り方が
初めて聞くパターンだったことが、補足的に気づいた点でしょうか。
私も2キャストを比べられませんが、個人的な感想をご参考までに書きます。
ジョンは、若い感じで、ルックスは4人の中では一番似ていました。
MC(宝石ジャラジャラ等)はなかなか、いい雰囲気でした。
演奏は、I Feel Fineで、イントロをジョージが弾くのが、少し違和感が
ありましたが、Get Backはいい感じでした。
ポールは、ジョン・ジョージより背が低く(ジョージは大男過ぎですね(笑))、
どうしても違和感がありました。
せっかくTicket To Rideをジョンと1本のマイクで歌っても段差が目立って…
という感じです。
顔もやせていて、雰囲気は全くポールと違った、という印象です。
声質もハスキーで、歌いまわしは良く再現されていましたが、
歌・演奏・ルックスの3つともに期待していたコアなファンとしては、
少し乗り切れないところがありました。
モニターに顔のアップが映ると、ついそちらを見てしまいますが、
似ていないので、ステージの実物に集中する様にしていました。
といっても、Paulの歌と楽器を生で2時間こなすこと自体は、非常に
素晴らしいと思いました。ちなみにギター類は全て右利きでした。
リンゴは、そこそこ力強かったのではないかと思います。
Rain同様、完奏しない曲があることが判ってくると、聴いていても
「この曲もどこかで、カットされるのかも」との些細な不安(笑)が
常に心にあるのは、やはりマイナスポイントだと思います。
私も、Rain、FAB FOUR、それに昔々、Bootleg Beatlesの武道館
公演などにも行きましたが(笑)、FAB FOURがBestだと思います。
勝手な思い込みですが、皆ビジネスでやっているのですが、
FAB FOURからは、Beatles愛が伝わってくる気がします。
以上素人の個人的感想ですので、あくまでひとつのご参考として
頂ければ幸いです。
長々と失礼しました。
貴重な情報ありがとうございます。以下の特徴は僕が観たキャストには無かったので確かに僕とは別の方をご覧になったようです。
削除・I Feel Fineのイントロをジョージ役が弾く
・ポール役が他のメンバーに比べて背が低い
・Ticket To Rideはジョン役とポール役が1本のマイクで歌う
だとすれば、やはり交互の出演と考えられるので僕の2度目はこちらのメンバーのはずなのですが・・・見られなかったのが返す返すも残念です。
ご覧になったポール役はPeter John Jacksonだと思いますがギター類は右利きだったのですね。左利きで演奏している映像を見たのですが練習中なのかもしれません。RAINは二人のポール役のうち一方が左利きでしたが、LET IT BEは二人とも右利きということになります。
今回はコーラスやエンディングをアグレッシブにアレンジしていましたね。
キャストが違っても同じアレンジなのでしょう。
変え過ぎという批判もありそうです。
キーが変更されている曲があることは気づきませんでした。
海外のビートルズトリビュートバンドはとくにポール役がビジネスライクな人が多いように思いますが(愛だけでは務まらない難しいパートなのでしょう)、The Fab Fourのアーディ・サーラフは実力に加えてポールに対する愛とこだわりを感じます。楽器の再現度も高いです。
LET IT BEを見て、改めてThe Fab Fourのすごさを思い知る方が多いようです。The Fab Fourの2013年初来日のステージはゲリラライブと本番2公演だけでしたが、次回来日するときはメディアを巻き込んで全国ツアーを行ってほしいものです。
はじめまして。コメント失礼いたします。
返信削除私はロンドンにて既に数回このLet It Beを観ており、あるキャストさんと少しだけ親しくさせていただいています。先日もUKツアー中の彼らを観た後、数人の出演者さんとお話しする機会がありました。
Let It Beは2012年の初演から演奏される曲や演出などが少しずつ変わっているのですが、私がそのことに関して「なぜあの曲を演奏しなくなったのか、なぜ構成が変わってしまったのか、少し残念だ」というようなことを伝えたところ、あるキャストさんが言うには、曲の構成や演出に関してはプロデューサーなどのお偉いさんが決めてしまうらしく、彼らはそこまでビートルズに情熱を持っているわけではないんだ、ということでした。僕らも君と全く同じことを言ったんだけどね、と少し残念そうに話してくれました。
私は今来日している方とは面識がないのではっきりとは言えないのですが、キャストさんのお話しからすると演出がビジネスライクになってしまうのは組織の方に原因があるのではないかという印象を受けます。彼らとビートルズについて話していると確かに愛情が伝わってきますし、本当に情熱をもって演奏しているのだと感じます。
私は楽器に関してはあまり詳しくありませんし、The Fab Fourをライブで観たこともないので見当外れな意見かもしれませんが、いちビートルズファン、Let It Beファンとしてコメントさせていただきました。いつも有益な情報をありがとうございます。応援しています。
貴重な情報ありがとうございます。
削除キャストの本音を知る機会はなかなか無いので助かります。
現状のショーの内容はキャストによらず世界中で安定したパフォーマンスを披露するために練りこまれた結果なのだと思います。
先輩の「RAIN」を越えなければならないという目的意識もあるのでしょう。
キャストの思いが内容に反映されないのは残念ですが、
そういったビジネス感覚が鋭い組織のおかげで大々的な日本ツアーが
実現した側面もあると思うので痛し痒しです。
初めまして、今日名古屋で観てきました。曲目は東京と全く同じですね、全般にほぼ予想した?通りでかなり楽しめました。でもポールは声が余り似てないですね。特にバラードを歌った時に、、、ドライブマイカーとホワイルジェントリーウイープスが
返信削除僕には良かったです。でも全般には前期の部の方が良かったかな?ビートルズはやっぱりジョンだなって思いました。
コメントありがとうございます。
削除名古屋公演のポールはPeter John Jacksonだったのですかね。
本人のFacebookのプロフィール写真が「世界の山ちゃん」になっています。
https://www.facebook.com/peter.j.jackson.3
打ち上げで行ったのでしょうか。
今回の日本公演はジョンが活躍するシーンが多いように思いました。
16日のLet It Be福岡公演に行きました。
返信削除地元ではメディアの宣伝や予告を全く見なかったので(私が見落としただけかもしれませんが)、本当に行われるのか不安なくらいでした。
会場の福岡市民会館は1770席だそうですが、一番後ろのブロックに空席があった他は結構埋まってました。
私は真正面の2列目だったので、キャストの顔が良く見えました。
多分nobe kouchuさんが行かれた時と同じキャストだと思われます。
Paul役のIanは、左斜めからの見た目が映画Help!の頃のPaulに似ていると思いましたが、声質が似てないのが、YesterdayとThe long and winding roadの時に気になりました。でも、全体に茶目っ気を出した動きや目線のやり方は上手で、好印象でした。
演奏テクニックについては素人なのでわかりませんが、A day in the lifeと時だったか、ベースの音ばかりがえらく響いて、音全体のバランスが悪かったのに、本人は気づいてないように見えたのが不思議でした。演奏者にはわからないものなのでしょうか?
John役がMCでよくしゃべってましたが、「いい観客だ、それに若いし」というので、そうかな~?と思って彼が指差した先を見たら、斜め前の最前列の若いカップルが2~3歳くらいの男の子を連れていて、その子がおとなしく手拍子や拍手をしていたのでびっくり。
Johnは演奏中にしきりにその子に手を振ったり、ステージに抱き上げて連れ去ろうとする素振りをしたりしてはしゃいでました。
日本語のMCはnobe kouchuさんが書かれているのと同じ程度でしたが、Johnがメモ紙を取り出して、昨年のPaul McCartneyのように博多弁をいくつか披露し、観衆がいちいち喜んで拍手するので満足そうでした。
私はRAINは観てないのですが、去年FAB FOURのすごさを観て、今回Let It Beにはあまり期待してなかったけど、行って良かったと思いました。
福岡でこのような公演を見る機会自体ほとんどないし、大好きなビートルズの歌を身近で聴いたり一緒に歌ったりできたというだけでも十分楽しめました。
コメントありがとうございます。
削除LET IT BE日本公演はひっそり始まてひっそり終わった印象です。
演奏者は客席に向けられたスピーカーの裏側にいるので、客席にどう聴こえているかわからないのだと思います。
本来は客席後方にいるスタッフが自身の耳を頼りに調整するべきなのですが、前から2列目となるとそのスタッフにも様子が想像できないのかもしれません。
ご当地MCは愛知や大阪でもやったようです。2012年のRAINではやらなかったので、昨年のポール・マッカートニー日本公演の様子を知っていた日本側スタッフの入れ知恵でしょうか。
こんばんは、上の方で書き込みさせて頂いたYazawaです。
削除先週末、WOWOWでひっそりと(笑)Let It Beの渋谷のライブが放送されましたね。
ご覧になりましたか?
放送されたライブのキャストは私が観にいったメンバーと同じでした。
でも、TVで見ると、意外にライブより似ている印象が強くなり、
楽器の弾き方とかも良く見えました。
Johnはなかなかいいと改めて思いました。
Georgeの大男ぶりは変わりませんでしたが(笑)。
駄文、失礼しました。
コメントありがとうございます。
削除残念ながら見られませんでした。
僕が見られなかった方のキャストだったようで悔やまれます。
遠目でなくアップで見る方が似ているとはすごいですね。