初期状態
このヘフナーは入手時既にトラスロッドカバー、コントロールパネルのノブ、糸巻き(チューナー)がポール仕様のものに交換されていました。いずれもポール仕様を模したV62モデルでは標準装備されているものです。トラスロッドカバーは本来HCTにはContemporary Seriesと記載ありますが、ポール仕様は無地です。このHCTは既に無地になっていました。
コントロールパネルのノブは「ゴールドキャップ・ボリューム・ノブ」いわゆるティーカップノブといもので、元々はヘフナー社がデザインしたものではなく、電化製品によく使われている汎用品だったそうです。純正品(型番H909/15)は3,990円(2個で?)しますが、出所にこだわらなければ2個2,000円くらいで楽器屋等で入手できます。海外から買えば送料込で2個1,000円切ります。本来HCTには黒いノブがついています。
糸巻きは2連タイプで4つの弦の糸巻きが2つの部品に分かれています。H61/74Bという型番で、定価は18,900円です。海外の通販を探せば数千円で入手できると思います。
本来HCTには4つ独立したものがついています。2つの部品が1つにつながっていることになるので、穴の位置関係が合致することが必要ですが、幸い僕のHCTはV62と同じ穴のむじなだったようです。
部品の追加・除去
アルバム「Let It Be」のポール仕様について調べたところ以下が簡単に真似できそうでした。- ピックガードが付いていない
- ストラップを止めるピンが2か所とも無い(専用のストラップが必要)
- フロント(ネック)側のピックアップを止めるエスカッションの高さがリア(ブリッジ)側に比べて低い
- ブラックナイロン弦を使用している
- ボディに「BASSMAN」というステッカーを貼っている
ストラップ固定用ピンは2か所とも外し、専用のストラップを着けました。
純正品(H65/50)は定価9,450円ですがeBayで3,543円(送料込)で買えました。一度ヘフナー製の別のストラップ(H6572BK)が届いて焦りました。事情を伝えて返送料請求しつつ交換してもらいましたが、海外から物を買うときはこう言ったトラブルがあった場合にやっかいです。ただでさえ配送に1~2週間要しますので。
ストラップの上側は先端の紐を輪っかにしてネックとボディの隙間に這わせて固定します。同じ500/1のベースでもモデルによっては隙間が無くてこのストラップが使えないものがあるようです。ちなみに輪っかの正しい結び方が今でもわかりません・・・。
本来下側はフックでテールピースにひっかけて留めるのですが(「Let It Be」の頃どうだったかは未確認)、演奏しにくそうだったのでここはボディエンドにネジで留めました。
またもやeBayでハイ&ロー2個セットを3,586円(送料込)にて入手しました(ハイ2個はその後売却)。
ピンもエスカッションもドライバーさえあれば簡単に取り外しできます。
弦はブラックナイロン弦を調達しました。その名の通り黒いナイロンでコーティングされたすべすべした外観の弦です。アルバム「Let It Be」の(「Abbey Road」も?)ベースの音色はこの弦ならではのものです。弦による影響が大きく、モデル(機種)による差はそれほど出ないのではないか?と考えたのもHCTを選んだ理由の一つです。
ブラックナイロン弦は複数社で発売されているようですが、弦両端の布地部分が黄色でポールと同じという理由でロトサウンドのRS 88にしました。
注意が必要なのは、よくショートスケールと称されるヘフナーですが、ブリッジからテールピースまでが長いので実際は長めの弦が必要です。ショートスケール用の弦は長さが足りない場合があります。
少なくともロトサウンドとラ・ベラのショートスケールは足りません。試しました。
ロトサウンドはミディアムスケール、ラ・ベラは「BEATLE BASS」と記載ある商品を選ぶ必要があります。
ということでミディアムスケールのRS88Mを海外の通販サイトで2個で送料込$60で買いました。
2012年現在は日本でも4,000円前後で買えるようです。
届いて驚いたのですがとにかく弦が太いです。4弦の直径は0.115インチ=2.9mmという太さでした。
これではナット(ネック側の支点)の溝に通りません。仕方が無いので自分で彫刻刀でナットを削って拡張しました。本来ここはデリケートな調整が必要らしいのですが、HCTは(V62も)0フレットがあるため多少の不備は打ち消されると聞き踏ん切りました。
最後にステッカーです。ポールはFenderのその名もBASSMANというアンプに貼ってあったステッカーを使ったと聞きます。我こそがBASSMANだとアピールしたかったのでしょうか。塗装の剥がれを隠したかったからという説もあります。
このためだけにアンプを買うわけにもいかないのでネットで探したところレプリカがありました。
1000円で買えます。入手しボディに合わせたところ字の色が違う(本物は緑系?)のはしょうがないとして、どうもステッカー自体が大きい気がします。
販売元に問い合わせたところ、「後でお好みの大きさに調整いただけるよう大きめに作ってある」という返答でした。問い合わせるまでどこにもそのような説明は無かったのですが。
しかたなく写真を見ながら周りをハサミで切り、ボディに貼りつけました。
ベース自体ポールのと左右が逆ですのでどう貼るべきか悩みました。が演奏中に字が普通に読める方向にしました。
追記:2020年代に入ってBASSMANステッカー環境が一変しました。くわしくは→こちら
塗装
このように簡単に付けかえられる部分は着実に進められたのですが、いかんせん見た目で大きく違うところが残ります。それはネックバインディングとコントロールパネルのスイッチです。ポール仕様はネックバインディング:無し、スイッチ:白、ですがHCTはあり/黒です。
※2011年に日本限定でネックバインディング無しのHCTが発売されています
バインディングを外すことは不可能なのであたかもバインディングが無いかのように塗装することを考えました。スイッチも同様に最初から白かったかのように塗るわけです。塗装を業者に依頼しようとも考えましたが本体購入価格を超えてしまいそうだったので自分で塗ることにしました。
塗装の知識が無く、インターネットで調べてもよくわからなかったので、入手しやすさと色の豊富さからアサヒペンのクリエイティブカラースプレーを購入しました。バインディング用に「コーヒーブラウン」スイッチ用に「ミルキーホワイト」を選びました。マスキングテープとビニール袋で慎重にマスキングして数回スプレーして完了です。
いくつか失敗もありまして、後でV62見たらネックバインディングにあたる部分は色が濃くなっていました(クリア塗装のせい?)。僕は明るい色でしかもマットなタイプで塗ってしまいました。
スイッチはV62を倣ってわざわざ土台を黒く残したのですが、実はポール仕様は土台も白ということを後で知りました。
素人の塗装ですから近くで見ると表面は粗く、ひっかくとすぐに剥がれてしまいます。
後から聞いたところによると塗装前に表面を紙やすりで軽く傷つけて塗料の食い込みを良くし、塗装後は目の細かい紙やすりで磨いて上から透明の塗料を吹きかけると良いとのことでした。
5 コメント
すばらしい演奏ですね~。すご~い。
返信削除CTのカスタム。いいですね~。わたしもほしいな~~~・・・・
んでね、
リアピックアップのマウント位置だけ
ブリッジに寄せるともっと、
ポールになります~~~。
bc'ダイ
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1889146746&owner_id=398425
コメントありがとうございます。
削除日記を拝見しました。やはりリアピックアップの位置が変わると本物感が増しますね。
改造に興味はあるのですがボディに穴をあけなければならないのでふんぎりがつきません。
ボディーに開ける穴は、
削除エスカッションをとめるための小さなネジ穴二つだけ。
ピックアップの位置は、
いつでも元に戻せます。
全然へっちゃらですよ。
匿名改めbc'ダイと申します。
削除ピックアップの穴。
ご存知とは思いますが、
このようになっていますよね。
だから、
簡単に位置の変更が出来るのです。
コメントありがとうございます。いつか挑戦してみたいと思います。ポールのヘフナーを正面から捉えた写真がなかなか無いのでどのくらいずらせばよいか悩みそうです。
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