※ポール・マッカートニー2014年5月来日公演についてはこちらにまとめていきます。
http://blog.kouchu.info/search/label/Paul2014


※日本公演初日サウンドチェックのレポートはこちらをご覧ください。
※日本公演初日コンサート本編のレポートはこちらをご覧ください。
※東京公演初日コンサート本編のレポートはこちらをご覧ください。

2013年11月21日ポール・マッカートニー アウト・ゼアー ジャパン・ツアーが東京ドーム公演でファイナルを迎えました。日本ツアー初日(大阪)、東京公演初日に続いてこの東京公演最終日(3日目)に参加してきました。

本日のセットリスト(演奏曲順)は基本形のままでサプライズ曲目はありませんでした。結局今回の日本ツアーのセットリストは以下となりました。

Eight Days a Week
Save Us
All My Loving
Listen to What the Man Said ※東京公演2日目はJetに変更
Let Me Roll It
Paperback Writer
My Valentine
Nineteen Hundred and Eighty-Five
The Long and Winding Road
Maybe I'm Amazed
I've Just Seen a Face ※東京公演2日目はThings We Said Todayに変更
We Can Work It Out
Another Day
And I Love Her
Blackbird
Here Today
New
Queenie Eye 
Lady Madonna
All Together Now
Lovely Rita
Everybody Out There
Eleanor Rigby
Being for the Benefit of Mr. Kite!
Something
Ob-La-Di, Ob-La-Da
Band on the Run
Back in the U.S.S.R.
Let It Be
Live and Let Die
Hey Jude

Day Tripper
Hi, Hi, Hi
Get Back ※福岡公演、東京公演2日目はI Saw Her Standing Thereに変更

Yesterday
Helter Skelter
Golden Slumbers / Carry That Weight / The End

登場時の衣装は日本ツアー初日と同様えんじ色(カーマイン)でした。特別な日に着るということでしょうか。
4曲目が終わってジャケットを脱ぐポール
裏地を見せるポール

好調を維持してきたポールですが、さすがに声の疲労は隠せないようでした。その一方、無事に日本ツアーを終えられることからくる安堵からかリラックスして歌をコントロールしているように感じました。Maybe I'm AmazedやThe Long and Winding Roadの出だしの数秒は今回見た3公演の中で一番良かったです。

この日は入場時に赤いサイリウムが配られポールへのサプライズとしてYesterdayのときにかかげるよう指示がありました。今日の様子は来春スカパーで放送されるそうなのでその演出効果を狙っている面もあると思います。
赤く染まる東京ドーム
それに対する返答では無いでしょうが、次の曲では今ツアーで初めてJubilee Violin Bass(エリザベス女王在位60年記念コンサートで登場したユニオンジャック柄ヘフナーベース)を弾くというサプライズがありました。
Jubilee Violin Bass

サイリウムを前後に振ってHelter Skelter
最後の曲を終えるとポールは「アリガトウ トウキョウ マタアイマショウ ゲンキデネ See you next time!マタネ」と言って去っていきました。
舞台袖に駆けて去っていくポール
その他気づいたことを列挙します。後日思い出したら追記します。
  • 日本語のバリエーションが増えていた「ツギノ ウタハ リンダノ タメニ カキマシタ カキマシタ!」「アイシテマス トウキョウ」「チョー サイコウ」「イクゼ トウキョウ」「スゴイネ キコエナイ」(Live and Let Dieの爆発後)
  • ファイナルを意識した発言があった「This is a last night here in Tokyo Dome.This is a last night in Japan. So we're gonna have a party!」※ヒヤリング間違えていたらすみません
  • Everybody Out Thereが終わったあとアコースティックギターをしっかり弾きながら観客にウォオオオを歌わせていた。その後に「Everybody Out There」と本気で叫んでさらに「Thank you. Good singing!」と言っていた。ようやく満足した?
  • Yesterday演奏前にポールが「You are something else.」 と言った。他の公演では聞いた覚えが無いので、これがサイリウムに対するリアクション?
  • 曲が終わったあとの拍手に対する応対が他の公演より長いと感じた。最後だから余韻を楽しんでいる?
  • 目をつぶって歌うことが他の公演より多いように感じた
  • ポールがマジックピアノを弾く曲を終えたとき、ハンドボール大の球状のぬいぐるみ(のように見えた)が客席からステージに投げ込まれた。ポールの頭上を越えていったようで、とくにそれについて反応することは無かった
  • ポールのギターやベースの音量が東京公演初日より大きく聞こえた
  • ラスティのLet It Beのギターソロは見た3公演の中でもっともドラマチックで良かった
  • 日本ツアーのパンフレットは後日インターネット通販で購入できるらしい
東京ドーム内に掲げられたプレート

曲の感想

Eight Days a Week 音が少ないのでポールのランニングベースが堪能できた
Listen to What the Man Said 好きな曲だったので聞けて嬉しかった
アルバム「NEW」の曲 新鮮な気持ちで楽しんで演奏しているように見えた。ライブ映えする曲ばかりで今回のステージで重要な役割を担っていた
My Valentine Newに取って代わられると思ったので演奏したのは意外だった
Nineteen Hundred and Eighty-Five 曲の素晴らしさを再認識した。現代にも充分通用する曲だと思った
Maybe I'm Amazed 最も感動した曲。メンバー全員思い入れが強いように見えた
Another Day ライブで再現するのは大変だったと思う
Here Today 「NEW」収録のEarly Daysに差し替わると予想していた
Your Mother Should Know 演奏しなくて残念だった
Lady Madonna ここまで盛り上がる曲だとは思ってなかった
Lovely Rita ポールにはベースを弾いて欲しかった
Eleanor Rigby アコースティックギターは要らないと思った(何も楽器弾かないのは手持ち無沙汰なのだろうけど)
Being for the Benefit of Mr. Kite! ベースを原曲の雰囲気に忠実に弾いていた。レコーディング以来演奏していないと思われるがどうやって思い返したのか興味ある
Something ステージ後ろに映しだされるポールとジョージの珍しい写真に釘付けになった
Ob-La-Di, Ob-La-Da イントロのピアノのフレーズが原曲と違うのが気になった
Yesterday この曲だけポールが50歳若返ったように見えた
Golden Slumbers / Carry That Weight / The End この曲を作った当時、将来ライブで演奏することを想定していたのだろうか。それぐらいライブのエンディング向きの展開

当日を迎えるまで

ポール来日が決まってからにわかにインターネットでのポールに関する発言が目立つようになりました。今までビートルズ/ポールのファンはどこに潜んでいたんだろうと思うくらいです。当ブログへのアクセスもそれ以前に比べ10倍以上になりました。SNSの浸透によりポールの情報やポールに対する様々な人の思いがリアルタイムで伝わってきて、現実に日本で起きていることとして今日まで臨場感を感じ続けることができました。
チケットの販売が様々な箇所で断続的に行われたので混乱を産みましたがSNSで情報交換してなんとか良い席を確保しようと祭りになったのは今となっては良い思い出です。インターネットはチケットに関する負の感情を増殖させる触媒にもなりましたが、関西国際空港での出迎えやライブ当日の入り待ち/出待ちが賑わったのはインターネットのおかげなわけで、それが今回のツアーの成功にもつながっていると思います。
ポールは日本を去りますがこれを機にビートルズ界隈が活気づくと良いなと思います。

総括

3公演参加した結果、ポールは今とても平穏なんだなと感じました。体調も心境も非常にすがすがしい状態なのではないでしょうか。ライブ、レコーディング、メディア対応、ファンサービスをさながら武道の達人のように力を抜いてほとんど無意識にこなしているように見えます。自分の知らないところで膨れ続ける世界中の人々の憧れや思い入れは本人にとって相当なプレッシャーだったと思いますが、今やそれを全て受け入れているようでもあり全て受け流しているようでもあります。その両者は突き詰めるとほとんど同じなのだと思います。
昔から良くも悪くも自分を客観視することが苦手なように見えるポール。ビートルズ時代はよき理解者であるジョン・レノンの視点によって良い具合に起動修正できていましたが、ビートルズ解散後の様々な混乱を切り抜け、ポール自身一個人でなく人類規模の視点で「ポール・マッカートニー」を俯瞰する境地に達したように思います。それが「今回のツアーがこれまでの日本ツアーの中で最も良い」という評価を多く目にする理由なのかなと思っています。

「タダイマ」で始まった日本ツアーは「マタアイマショウ」で終わりました。この連鎖が続くことを祈ります。
終演2時間後の東京ドーム ポール公演の痕跡が消えている