ビートルズのアルバム『Let It Be』スペシャル・エディション2021年10月15日世界同時発売

※発売されたスペシャルエディションの感想は→こちら

2017年以降恒例となっているビートルズのアルバム発売50周年リミックスの最後となる『LET IT BE』のスペシャル・エディションが2021年10月15日に発売されることが発表されました。新型コロナウイルスの影響か50周年ちょうどには間に合わず51年後の発売となりました。


 
箱がくりぬかれており四人の隙間が広くなっていて断絶を想起させる…

ザ・ビートルズ、最後のオリジナル・アルバム『レット・イット・ビー』がスペシャル・エディションで発売!(ユニバーサル ミュージックジャパン)

THE BEATLES GET BACK TO LET IT BE WITH SPECIAL EDITION RELEASES (The Beatles)

「レット・イット・ビー」(2021ステレオ・ミックス)、「ドント・レット・ミー・ダウン」(ファースト・ルーフトップ・パフォーマンス)、「フォー・ユー・ブルー」(『ゲット・バック』LPミックス)の3曲が配信で解禁されています。

その後「ゲット・バック」(テイク8)、「ワン・アフター・909」(テイク3)、「アイ・ミー・マイン」(1970グリン・ジョンズ・ミックス)、「アクロス・ザ・ユニバース」(2021ステレオ・ミックス)が追加されました。

今回はデジタル盤とアナログ盤それぞれ3種類ずつ、計6種類の商品が発売されます。

  1. スーパー・デラックス(5CD + 1ブルーレイ収録)
  2. 2CDデラックス
  3. 1CD
  4. LPスーパー・デラックス
  5. 1LP
  6. 1LPピクチャー・ディスク<THE BEATLES STORE JAPAN限定商品>

いつも通りのジャイルズ・マーティンによるリミックス(サラウンドも)やアウトテイク集に加え、グリン・ジョンズが手掛けたがお蔵入りになったアルバム『Get Back』(1969年版とされる)がついに公式に発売されます。

ゲット・バック・セッションをまとめたアルバムはグリン・ジョンズ版『Get Back』(1969年/1970年)、フィル・スペクター版『Let It Be』(1970年)、『Let It Be... Naked』(2003年)と大きく分けて3パターン制作されてきましたが、今回のリミックスはフィル・スペクター版を元にしています。

以下がスーパー・デラックスの収録曲です。

Disc One – New Mix of the original album

  1. Two Of Us
  2. Dig A Pony
  3. Across The Universe
  4. I Me Mine
  5. Dig It
  6. Let It Be
  7. Maggie Mae
  8. I’ve Got A Feeling
  9. One After 909
  10. The Long And Winding Road
  11. For You Blue
  12. Get Back


Disc Two – Get Back – Apple sessions

  1. Morning Camera (Speech) / Two Of Us (Take 4)
  2. Maggie Mae / Fancy My Chances With You *
  3. Can You Dig It?
  4. I Don’t Know Why I’m Moaning (Speech)*
  5. For You Blue (Take 4)
  6. Let It Be / Please Please Me / Let It Be (Take 10)
  7. I’ve Got A Feeling (Take 10)
  8. Dig A Pony (Take 14)
  9. Get Back (Take 19)
  10. Like Making An Album? (Speech)
  11. One After 909 (Take 3)
  12. Don’t Let Me Down (First Rooftop Performance)
  13. The Long And Winding Road (Take 19)
  14. Wake Up Little Susie / I Me Mine (Take 11)


Disc Three – Get Back – rehearsals and Apple jams

  1. On The Day Shift Now (Speech)*/All Things Must Pass (Rehearsals)
  2. Concentrate On The Sound *
  3. Gimme Some Truth (Rehearsal) *
  4. I Me Mine (Rehearsal) *
  5. She Came In Through The Bathroom Window (Rehearsal) *
  6. Polythene Pam (Rehearsal) *
  7. Octopus’s Garden (Rehearsal) *
  8. Oh! Darling (Jam)
  9. Get Back (Take 8)
  10. The Walk (Jam)
  11. Without A Song (Jam – Billy Preston With John And Ringo)
  12. Something (Rehearsal) *
  13. Let It Be (Take 28)


Disc Four – Get Back LP – 1969 Glyn Johns mix

  1. One After 909
  2. Medley: I’m Ready (Aka Rocker) / Save The Last Dance For Me / Don’t Let Me Down
  3. Don’t Let Me Down
  4. Dig A Pony
  5. I’ve Got A Feeling
  6. Get Back
  7. For You Blue
  8. Teddy Boy
  9. Two Of Us
  10. Maggie Mae
  11. Dig It
  12. Let It Be
  13. The Long And Winding Road
  14. Get Back (Reprise)


Disc Five – Let It Be EP

  1. Across The Universe (Unreleased Glyn Johns1970 Mix)
  2. I Me Mine (Unreleased Glyn Johns1970 Mix)
  3. Don’t Let Me Down (New Mix Of Original Single Version)
  4. Let It Be (New Mix Of Original Single Version)


Disc Six – Blu-ray

  1. Two Of Us
  2. Dig A Pony
  3. Across The Universe
  4. I Me Mine
  5. Dig It
  6. Let It Be
  7. Maggie Mae
  8. I’ve Got A Feeling
  9. One After 909
  10. The Long And Winding Road
  11. For You Blue
  12. Get Back


* = Mono

感想

  • セッションの音源が少ない。せっかくたくさん残っているのに
  • ルーフトップ・コンサートの音源が1曲しか入っていない。全編は映画『ゲット・バック』独占提供か?
  • 「EP」のディスク水増し感が強い。シングル版Get Backのリミックスは無い? 
  • Blu-rayと同等の音源をダウンロードできる権利が欲しい
  • 「Let It Be」アルバムバージョンリミックスはなるほどフィル・スペクター版準拠(ハイハットのディレイなど)。音の解像度が増し、低音と高音両方すっきりと広がって解き放たれた感じ。声や楽器の押し出しも強くなった。この結果エレキギターの音が取り残されて浮いたように感じる。間奏前やエンディングのエレピとオルガンのフレーズのみ音像がフィル・スペクター版から大きく変わった  
  • 「Across The Universe」アルバムバージョンリミックスは元々の音のこもりがかなり解消された(それが味だった気もするが)。アルバム制作当時オーバーダビングされたオーケストラの音質が格段に向上したが、それ以前にまとめられていたジョンの歌やギターはどうしようもなかったらしく、部屋鳴りのようなリバーブをかけて馴染ませているようである。女性コーラスがよく聴こえるようになった。
  • The Long And Winding Road (2021 Mix)は、オーケストラが右から左まで切れ目なく広がった 、ピアノとギターが大きくなった(ベースは小さくなった) 、ボーカルに部屋鳴りが加わった 、以上によりバンドでの一発録りに後からオーケストラをのっけた感が強くなっている
 
これで、ゲット・バック・セッション関連の商品が出そろいました。
  • 書籍(10月12日発売)
  • 音源(10月15日発売)
  • 映像(11月25日~配信)
 一連の話題については以下に記事をまとめているのでご覧ください。
そういえばこれを機に旧版の映画『Let It Be』も解禁されるはずですがどうなったのでしょう・・・。
 

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