2022年3月に亡くなったフー・ファイターズのドラマー、テイラー・ホーキンスのトリビュート・コンサートが2022年9月3日にロンドンのウェンブリー・スタジアムで開催されました(9月27日にはアメリカで別途開催)。
ポールとクリッシー・ハインド |
終盤にポール・マッカートニーが登場し、ビートルズとして1969年にリリースした楽曲「Oh! Darling」を彼のキャリア史上初めてライブで演奏しました。ビートルズ現役時代彼自身苦労したサビの高音部はデュエットしたクリッシー・ハインド(プリテンダーズ)に任せて、1曲演奏し通しました。続いて「Helter Skelter」も演奏。
一応、ポールはサプライズゲスト扱いでしたが、彼とデイヴ・グロールやフー・ファイターズとの深い関係を知っていれば何の驚きも無いでしょう。6月にポールのライブにデイヴがサプライズ出演したばかりです。
ポール・マッカートニー80歳 グラストンベリーフェスティバル出演
去年はフー・ファイターズのロックの殿堂入り式典でポールが歌うなど、テイラー・ホーキンスとの共演も多いです。
デイヴとテイラーという二人の名ドラマーを差し置いてフー・ファイターズの曲でポールがドラムを担当したこともありました(テイラーがボーカル)。今回もポールはこのエピソードを語っています。
今回ポールが来ないことの方が不思議で、リハーサルの音漏れで「Helter Skelter」が聞こえていたことからそこまで隠すつもりも無かったようです。
Here’s a video clip to back it up pic.twitter.com/3Xd7gA1TB5
— Foo Fighters UK (@FooFightersUK) September 2, 2022
クリッシー・ハインドはポールの前妻リンダ存命時からマッカートニー家とは家族ぐるみの付き合いをしており、リンダ追悼コンサートでは主催者の一人として名を連ねています。
1999年"Concert for Linda"でのクリッシーとポール |
2014年にはポールのトリビュートアルバム『The Art of McCartney』に参加しています。
二人のデュエット曲として「Oh! Darling」が選ばれたのは女性にも歌いやすい音域だったからだと思いますが、クリッシー・ハインド側からのリクエストだとしたら感謝したいです。彼女からの提案ならポールも真剣に検討するでしょうし、このような機会でも無いと演奏することは無かったでしょう。
今回はサビをクリッシーに任せていましたが、裏声でポールが歌ったとしても成立しそうだと思いました。是非自身のコンサートでも演奏してほしいです。
2 コメント
正直、今のポールの「Oh darling」はキツかったですね。
返信削除その一方で、この曲のレコーディング当時の彼の「ボーカル力」のすさまじさを再認識させられました。あんなにすごいのに、「若いころはもっと楽に高音域が出せたのになあ」(当時の彼のコメント)ですからねえ。「ルーフトップ」での「I've got ~」でもそうですが、「Yestreday」や「Here there~」「I will」を歌っている人と同じ人なのですから、驚くばかりです。
コメントありがとうございます。
削除ポールのように曲によってボーカルのスタイルをコロコロ変える人を他に知りません。
本人は原曲のイメージを大事にしたいようですが、今回のように振り切って別の切り口で演奏してくれてもいいのになあ、と思う事があります。