2017年5月31日水曜日

『ポール・マッカートニー with リンゴ・スター&フレンズ Change Begins Withinコンサート2009』DVD/Blu-ray 2017年5月31日 日本先行発売

ポール・マッカートニーとリンゴ・スターがステージ上で共演した2009年4月4日のチャリティ・コンサート。その様子を収録したDVDやBlu-rayが日本で先行発売されました。
奇跡の共演!!「ポール・マッカートニー with リンゴ・スター&フレンズ Change Begins Within コンサート 2009」オフィシャルサイト
ビートルズも一時師事したマハリシ・ヨギが始めたとされる超越瞑想の普及を目的にデヴィッド・リンチ財団が主催したコンサートです。デヴィッド・リンチ財団とビートルズのメンバーは懇意にしていますが超越瞑想が縁なのかもしれません。ビートルズ時代に早々にインドから帰って来たリンゴとポールが未だに超越瞑想を支持しているのが面白いです。
コンサートでは他アーティストに続きリンゴのソロコーナー、 ポールのソロコーナーと展開していき、そこにリンゴが合流することでポールとリンゴの共演が実現しています。
目玉は「With a Little Help From My Friend」(今年ちょうど50周年)をリンゴが歌い、ポールがベースを弾く姿を見られることです。 これはビートルズ時代も無かったことです。
さらにはポールの「Cosmically Conscious 」(1993年発表)がこのときポール史上初めてライブで演奏され、リンゴもドラムで参加しています。この曲はビートルズのインド時代に作られたものとのことです。

最後は出演者勢ぞろいでI Saw Her Standing Thereを演奏して終わっています。

ポール2017年来日公演の余韻に浸りつつ、アルバム『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』50周年を噛みしめ、ビートルズインド時代の集大成となるアルバム『The Beatles』が50周年を迎える来年に備えるためには良いアイテムだと思います。


2017年5月27日土曜日

『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』50周年記念リミックス ファーストインプレッション

2017年5月26日にビートルズのアルバム 「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」の50周年記念エディションが発売されました。当然(?)スーパー・デラックス・エディションを購入済みです。
まずは目玉のアルバムまるごとリミックスを聴いた第一印象を書きます。資料を調べたり過去の音源と聴き比べたりはしていないので間違っているところもあると思います。頭の中にある基準の音源は2009年リマスターのステレオ版です。

今回はWindowsパソコンでCDからFLACファイルを作成し、RolandのオーディオインターフェイスQUAD-CAPTUREにソニーのヘッドフォンMDR-ZX700(7000円台)をつないで、foobar2000で24bit/192kHzにアップコンバートして聴きました。

Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band

楽器の音が大きい。ベースをライン録音した 先駆けだったと思うがライン録音であることがよくわかるベースの音質になっている。コーラスが左右に広がっているがどうやって実現したのだろう。

With A Little Help From My Friends

前曲より格段に音質向上の効果が感じられる。ギターとピアノのバッキングがよく分離されており、曲の推進力が増している。 リンゴ・スターの歌とドラムの臨場感が増した。一番が終わったあとのドラムソロは大音量過ぎて笑った。ベースはもっと前面に出て良かったように思う。

Lucy In The Sky With Diamonds

イントロのキーボードのフレーズが各鍵盤から直接音が出ているかのような定位になっている。今作のリミックスを担当したジャイルズ・マーティンは時々このような冗談のようなアイデアをぶつけてくる印象。ジョン・レノンの声のエフェクトはより彼の声の魅力を際立たせている。過去のステレオ版よりテンポが遅くなったように感じる。そのためサビが重厚になった。サビ前のタムの音が大きすぎ。

Getting Better

これまでのところ最も音質向上を感じる。50周年記念エディションのトレーラーにこの曲が使用されていたのはそのせいかもしれない。歌の鮮度とエフェクトが合わさってとても50年前の音とは思えない。ベースのフレーズが思っていたのと違う箇所がある。これは今後要研究。タンブーラの音が大きすぎ。

Fixing A Hole

イントロを聴いて初めてハプシコードが2回録音されたと知った(左右に分かれている)。前曲もこの曲もベースの音が今一つ不明瞭で現代の技術を使っても磨けなかったということか。ベースのフレーズが思っていたのと違う箇所がある。これは今後要研究。マラカスかと思っていた音はブラシを使ったドラム?

She's Leaving Home

ステレオ版を聴いて育ったのでモノラル版基準の今作は旧来のステレオ版よりスピードが速くそれに比例して音も高くなっているので違和感がある。ストリングスの音が明瞭になったことと合わさって躍動感が出ているのは良いが、声の音色がところどころ不自然。最初からこのテンポとキーで歌って録音していたら良かったと思う。

Being For The Benefit Of Mr. Kite!

それが狙いなのだろうが、それにしてもうるさい。リミックスした証を残したいかのようにエフェクト音が左右に動いている。 ジョンの声は素晴らしい。イントロのドラムのロールが大きすぎ。

Within You Without You

ジャイルズ・マーティンの出世作は『Love』におけるこの曲とTomorrow Never Knowsのマッシュアップだったので否が応でも期待が高まる。果たして素晴らし出来。タブラの音色とジョージ・ハリスンの歌い出しには鳥肌が立った。 最後の笑い声大きすぎ。

When I'm Sixty-four

雰囲気が大人になった印象。よりいっそうこの曲の切なさが際立つ。ここまで聴いた感じ最新技術によってドラムの高音部分の解像度が上がった印象で、とくにこの曲はシンバルやブラシを多用しているので表情が豊かに聴こえる。クラリネットの音も良い。ジャイルズ・マーティンは生楽器の音をよく聴かせるのが得意なのかもしれない。ポールの歌のニュアンスがはっきり聴き取れ、最後に笑いながら歌っていることが良くわかった。

Lovely Rita

イントロのアコースティックギターが生々しい(これもやはり生楽器)。 後は順当な進化といった感じ。ドラムとベースの粒立ちが良くなって、実はスタッカートを効かせた演奏だったことがわかる。最後の最後のベースのグリッサンドはこれまで気づかなかった。コルクを抜く音がエフェクトをかけ過ぎてそれっぽく無い。

Good Morning Good Morning

大胆にドラムに手を加えて来た。ブラスの音色も相まって狂気さが増したと感じる。ビートルズが当時意図したものと違う仕上がりのような気がするが、これはこれで楽曲の魅力を引き出していると思う。

Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)

モノラル版を基準にしているせいということなのか、聴いたことが無い音が多い。歌はジョンの声が最も存在感があり、ポール主導の同アルバムのコンセプト曲の中央に鎮座していることに胸が熱くなる。

A Day In The Life

ジョンの歌は50年前当時のあの音源のために歌われ録音されたように感じる。今回のリミックスではどうも浮いている。鮮度の良い音源までさかのぼることができなかったのかもしれない。だったら逆にもっとローファイに加工する手はあったと思う。エフェクト音で大胆に遊んできたジャイルズ・マーティンなのでこの曲のオーケストラ上昇フレーズの変貌に期待したがあまり印象は変わらなかった。


同アルバムに対するこれまでの印象は、ドラッグの影響下によって制作されたという事前情報も相まって近寄りがたいような飲み込まれそうな圧迫感があったのですが、今回のリミックスでは50年前の「サイケデリック」という概念をデフォルメ化してファッショナブルにアレンジしたように感じます。随分と聴きやすくなりました。
今回の企画に対してはダビングを繰り返してくすんだ音になっていたものを現代技術できらびやかにすることが最も期待されていたことですので、となれば明るい雰囲気に展開させるのは必然だと思います。現代にはこれくらい華やかでかわいらしい世界観の方が受け入れられやすいのではないでしょうか。
音については生楽器(声含む)にマイクを近づけて録った音については格段に表現力が増したように感じます。ダビングを繰り返すとそういった成分から先に劣化していくのかもしれません。そんな事情で混然一体となった音のかたまりをこれまでビートルズからのメッセージとして受け入れて来たわけですので、今回のリミックスには賛否両論あってもおかしくありません。

引き続きスーパー・デラックス・エディションの2枚目以降を聴いて、最後にまたこのリミックスに戻って深く考察したいと思います。

甲虫楽団からのお知らせ

我々甲虫楽団は「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」リリース50周年を記念してアルバム全曲通しライブを開催します。103名を動員して好評を博した7月のライブの再演です。
 甲虫楽団Presents【祝Sgt.Pepper'sリリース50周年 完全再現ライブ(Reprise)】
日付:2017年9月17日(日)
開場:17:30
開演:18:30 ※アルバム全曲/その他の曲の2ステージ構成。間に休憩を挟みます
終演:21:00予定 ※その後BarTimeでメンバーとお客様で歓談~22:30
場所:湯島「ファビュラスギターズ」 東京メトロ千代田線「湯島駅」4番出口より徒歩2分
料金:2500円(1ドリンク込)

ファビュラスギターズさんにて予約受付中です。→http://fabulous-guitars.com/archives/4068
ご来場お待ちしております。
詳細は甲虫楽団公式サイトの→お知らせをご覧ください。
ご来場お待ちしております。
 

2017年5月26日金曜日

「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」50周年記念盤発売 高木ブーさん「こりゃすげぇ。ビートルズがこれをやりたいと思った気持ちもよくわかる。」

 ビートルズのアルバム「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」発売50周年を記念したリミックス音源やアウトテイク集が2017年5月26日に発売されました。午前0時からタワーレコード渋谷店で世界最速販売されています。同店で前日の14時、ドリフターズの高木ブーさんを招いて発売記念イベントが開催されました。同イベントは一般公開され、インターネットでも生中継されました。
 ザ・ビートルズ『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』50周年記念エディション 発売記念イベント(タワレコTV)

30分以上にわたって、今年84歳の経験と知識を惜しげもなく披露してビートルズについて語りました。非常に音楽的な深い話でした。以下に趣旨をまとめます。

ビートルズ日本公演での前座

  • なぜドリフターズが前座に選ばれたか未だに疑問。当時「他のグループが忙しかったんだよ」と笑いあっていた。事情はいかりや長介しか知らなかったと思う。
  • ビートルズには会えなかった。バックステージでは姿も見られなかった。自分たちも楽屋から出ることも制限されていた。ドリフターズのマネージャーがビートルズの大ファンでドリフターズとビートルズを会わせようとしたが却下された。どうして会えなかったのかわからない。前座の自分たちですら会えなかったので、あのとき日本人でビートルズと会えたのは誰なんだろう。聞いていない(編注:ホテルで加山雄三さんは会っている)。
  • ステージを見たいといったら主催者側から許可が下りず、アリーナのドアを勝手に開けて壁に寄りかかりながら正面から見た。うれしかった。
  • 当時ドリフターズは自分(高木ブー)がA Hard Day's Nightを歌っていた程度でとくにビートルズの曲は演奏していなかった。でもA Hard Day's Nightじゃだめだろう、ドリフターズはギャグになっていなきゃダメだろうということでLong Tall Sallyを演奏した。仲本(工事)が歌っていた。恥ずかしいことに完璧じゃなかった。ドラムを貸してくれないのでステージの端っこで加藤(茶)がちょこんとやっていたし、荒井注はシンセをやっていたがそれも無いからギターを弾いていた。ドリフターズもビートルズもメンバーが死んじゃってもう絶対共演できないから、ドリフターズというグループとしてあれはすごかったと思う。自慢できる。
  •  ビートルズの前座で演奏した際のギターはギブソン。当時は高嶺の花でドリフターズに入ってやっと買えた。その後さらにグレードが上のギターを手に入れるために一度売却したが、そのギターが高木ブーの元にあることを重要視する人が買い戻してくれ実質タダで再び手にした。
  • もうギターは弾けない。ウクレレと違って6弦だしスチール弦だし。このギターは家に飾って、あの時のビートルズの空気を吸っていたかなと思うくらい。
ビートルズ日本公演前座で弾いたギター

※当時高木ブーさんは6歳年齢をサバ読んでいた

 「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」について

  • ビートルズ来日の翌年にアルバム「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」が出た当時のことは覚えていない。
  • ニセモノのビートルズが来日したときに招待されて武道館に行った。アリーナに人は入れず、当時と同じくおまわりさんが300人いた。当然エキストラだが警察官の制服は現代的だった。二部構成で一部はビートルズ公演の再現。二部のステージでSgt.Pepper'sの衣装を着ていたのを覚えている(編注:1995年4月1日のBootleg Beatles来日公演か?)。音源は今回の50周年記念盤が出るまで聴いたことが無かった。
  • 今回「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」を初めて聴いた感想は「こりゃすげぇ」。昔のビートルズの形を期待したらダメ。全く違う。子供とオヤジぐらい違う。ちっちゃなスケールで4人でライブをやっていたのとはまったく違う。もっと大きなスケールで見てほしかったのだろう。ビートルズがこれをやりたいと思った気持ちもよくわかる。音の幅がいい。もはやオーケストラだと思う。強引に誰かに聴かせられても自分で買って聴いてもいいけどぜひ聴いてほしい。昔のビートルズがよかったという人もいるかもしれないが、このアルバム全13曲の中には昔のビートルズ風の曲もある。全部初めから終わりまで聴くとビートルズがこうなったのは当たり前かな、しょうがないのかなと思えるはず。僕はいいと思う。僕らが当時ビートルズと初めて出会って「すげぇなあ」と思ったのと同じくらい。ぜひとも聴いてほしい。聴いていいと思う。聴いてからいろいろ考えればよい。


ビートルズ考

  • 昨日も昔のビートルズの映像を見ていたけど無駄がない。メンバーそれぞれ違う受け持ちをそれぞれちゃんとやっている。ビートルズがあんなに良くなったのは曲の良さもあったけど演出の勝利だと思う。
  • リンゴ(・スター)が隠れないよう一段高い場所で演奏している。ポール・マッカートニーが左利きだったというのもいい。ジョージ・ハリスンとマイクに向かい合ってもネックが重ならずにバランスが良い。TVを考慮した演出だと思う。
  • ビートルズはロックグループであるけどコーラスグループだと思っている。ビートルズは常に誰かが歌ってハーモニーを加えている。ポールの高いパートは魅力。ソロシンガー+バックバンドではなく4人に無駄がない。
  • 今のバンドはみんな衣装がバラバラ。当時はビートルズもドリフターズもユニフォーム着て四人が公平に引き立っていた。これは僕らの時代の感覚なのかな。もう今の感覚とは合わないかもしれないが。
  • ジョン・レノンのギターとリンゴ・スターのドラムのコンビネーションが良い。ビートルズの中で誰がスターか?についてドリフターズ内で議論したことがある。僕(高木ブー)は当初リンゴ・スターだと言った。いたずらにオカズを叩かずにリズムを取る。その後自分の結論としてはジョージ・ハリスンとなった。歌の間にジョージのギターが入る。これがビートルズサウンドだ。
  • ポール・マッカートニーは歌手だ。ベース弾きではない。主旋律に対するハーモニーがベースのフレーズに入っているので彼のベースは普通と違う。これにより3人の歌声にさらに幅が出る。この無駄の無さは他のグループには無かったのではないか。
今日の衣装はインド時代のビートルズを意識?(たぶん違う)

ビートルズとの関わり

  • 米軍キャンプを回っていたころにビートルズを知った。当時コーラスグループをやっていてハーモニーが好きだからみなさんよりは先にビートルズに注目していたかもしれない。おもしろい曲だなと思っていたがそんなににすごくなるとは思っていなかった。ドイツでやっていたころの音源を聴くとくだらない。ちっとも良くない。イギリスに帰ってきてからの方がハーモニーの良さが出ている。
  • ビートルズの曲ベスト3はMichelle、Yesterday、Ob-La-Di,Ob-La-Da。こぶ茶バンド(仲本工事、高木ブー、加藤茶)ではライブの一曲目でOb-La-Di,Ob-La-Daを演奏する。
  • ドリフターズはロックンロール。時代でいうと(エルヴィス・)プレスリー。ブルースコードを基にしている。ビートルズが出てからコード進行から何から全部壊しちゃった。オーギュメントとかディミニッシュなど。ドリフターズは「これは手に負えない」と思った。その後アース・ウィンド&ファイアーぐらいまではなんとかついて行けた。ビートルズの登場はドリフターズにとって良いことではなかったのかもしれない。そのぐらいすごい影響があった。ビートルズあたりから音楽が変わった。
  • ドリフターズの中で最もビートルズファンは自分(高木ブー)かもしれない(編注:志村けんさんだと思います)。仲本(工事)はロックンロールだし。ビートルズのカバーアルバム「Let It Boo」を強引に作らされたがやって良かった。感情の入れ方が難しくて苦労した。本当に聴いてほしい。
Michelleを演奏
高木ブーさんが2000年に発売したビートルズのカバーアルバム「LET IT BOO」は廃盤になっていますが、現在復刻版の予約を受け付けています。予約が一定数に達すると発売されるそうです。(追記:発売決定しました!)
高木 ブー/ LET IT BOO |Sony Music Shop

甲虫楽団からのお知らせ

我々甲虫楽団は「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」リリース50周年を記念してアルバム全曲通しライブを開催します。103名を動員して好評を博した7月のライブの再演です。
 甲虫楽団Presents【祝Sgt.Pepper'sリリース50周年 完全再現ライブ(Reprise)】
日付:2017年9月17日(日)
開場:17:30
開演:18:30 ※アルバム全曲/その他の曲の2ステージ構成。間に休憩を挟みます
終演:21:00予定 ※その後BarTimeでメンバーとお客様で歓談~22:30
場所:湯島「ファビュラスギターズ」 東京メトロ千代田線「湯島駅」4番出口より徒歩2分
料金:2500円(1ドリンク込)

ファビュラスギターズさんにて予約受付中です。→http://fabulous-guitars.com/archives/4068
ご来場お待ちしております。

2017年5月25日木曜日

書籍「ザ・ビートルズ『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』完全ガイド」2017年5月22日発売

発売から50周年の節目を迎える『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』の成り立ちを追体験する書籍「ザ・ビートルズ『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』完全ガイド<シンコー・ミュージック・ムック>」が2017年5月22日に発売されました。少々値が張りますがワクワクする本です。
 ザ・ビートルズ『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』完全ガイド<シンコー・ミュージック・ムック>

ビートルズがツアー活動を止めてから同アルバムが完成するまでを時系列で解説しています。その要所要所(ツアー後のレコーディング再開、ツアー活動終了宣言、アルバム完成直後、アルバム発売後)に当時のインタビューを掲載しているので臨場感があります。ポール・マッカートニーの奮闘ぶりが伝わってきます。当時の雑誌の記事も掲載されておりさらにタイムスリップ感が増しますが、数はそれほど無いのでこの路線をもっと突き詰めれば良かったと思います。
一人の著者が執筆しているようで冷静で芯の通った本になっています。レコーディングの過程に興味がある方にはお勧めですが、それにしても少々高値のように思います。

甲虫楽団からのお知らせ

我々甲虫楽団は「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」リリース50周年を記念してアルバム全曲通しライブを開催します。103名を動員して好評を博した7月のライブの再演です。
 甲虫楽団Presents【祝Sgt.Pepper'sリリース50周年 完全再現ライブ(Reprise)】
日付:2017年9月17日(日)
開場:17:30
開演:18:30 ※アルバム全曲/その他の曲の2ステージ構成。間に休憩を挟みます
終演:21:00予定 ※その後BarTimeでメンバーとお客様で歓談~22:30
場所:湯島「ファビュラスギターズ」 東京メトロ千代田線「湯島駅」4番出口より徒歩2分
料金:2500円(1ドリンク込)

ファビュラスギターズさんにて予約受付中です。→http://fabulous-guitars.com/archives/4068
ご来場お待ちしております。

2017年5月23日火曜日

ベース・マガジン 2017年6月号特集「ポール・マッカートニー流 フレーズ構築術」

2017年5月19日に発売されたリットーミュージックの月刊誌Bass magazine(ベース・マガジン) に「4つの要素が名演を作る! ポール・マッカートニー流 フレーズ構築術」が掲載されています。

http://www.rittor-music.co.jp/magazine/bm/

8ページの記事です。ポールが演奏する際のフォーム(全体/左手/右手)を写真で解説した後、ビートルズの曲からベースが特徴的な曲12曲を選び4小節ずつタブ譜を掲載して解説しています。テーマによっては練習用の譜面もいくつか添えられています。コード理論やスケールなど随分と理論的に解説している印象です。
ポールがハイフレット(だいたい9フレット以降) を好むというのは多くの人が指摘していることです。多くの場合「その辺のフレットの音が良いから」が根拠ですが、今回の筆者はそれに加えヘフナーがショートスケールであることも理由に挙げています。
ピックを多用するポールだけあって、アップ/ダウンどちらでピッキングするべきかも詳しく解説しています。例として使用されているベースの写真がグレコのバイオリンベースなのは謎です。

2017年5月22日月曜日

The Fab Four ビートルズのアルバム『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』全曲演奏

現状おそらく世界一のビートルズトリビュートバンドThe Fab FourがアメリカAXS TVによるトリビュートバンドが出演するシリーズ番組"The World’s Greatest Tribute Bands"のトリとして2017年5月10日放送分に出演しました。The Fab Fourは今年発売50周年を迎えるビートルズのアルバム「Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band」全曲を演奏しました。ちなみにThe Fab Four2013年来日公演の際、我々甲虫楽団は前座を務めました。(当時の様子は→こちら
THE FAB FOUR PAYS TRIBUTE TO SGT. PEPPER’S LONELY HEARTS CLUB BANDS | MAY 10TH



以下で全曲視聴できます。


<感想>
  • リンゴ・スター役が2013年も来日したErick Fidelではなく、Joe Bologna(おそらく)。The Fab Four公式サイトでは相変わらずErickの写真ばかりなので序列が交代したというわけではないかも?。テレビ用にルックス(リンゴ度)を重視した?
  • 衣装は流石の再現度だがアナログ盤A面相当終了後に着替えて、最後の曲終了後に上着だけ再び羽織った。暑かった?
  • テレビ番組ということで声のエフェクトをしっかり曲ごとに作りこんでいて聴きごたえがある。
  • Within You Without Youで本物のインド楽器とインド人ミュージシャン(に見える)を連れて来たのは贅沢。なかなかアマチュアには真似できない。
  • ポール・マッカートニー役のArdy Sarrafのベースが4001S仕様ではなく、通常の4001仕様(=ポール使用器と異なる)。4001S仕様のサイケデリックペイントのベースも持っているはずだが・・・。
  • Ardy Sarrafは明らかに世界一のポール役だが歌とパフォーマンスに気を取られてベースの演奏がおろそかになることがある。Being for the Benefit of Mr. Kite!はベースに専念できるはずだがコピー度が低く残念(ポール本人が気に入っているフレーズなのに)。Lovely Ritaは弾きながらなのに中々のコピー度。ムラがある?
  • ジョージ・ハリスン役のGavin Pringはこのアルバムのギターソロを苦手にしているように見える。実際ポールが弾いている曲も多いので手についていない?とはいえ見た目だけ100点満点。サージェント・ペパーズの衣装を着た時が最もジョージに似ていると思う。
  • ジョン・レノン役のRon McNeilの声はエフェクトをかけるととてもジョンの雰囲気が出る。キーボードにギターに縦横無尽に楽器を扱う彼にとって今回の番組は最も活躍できる機会だろう。
  • Ron McNeilは自身の鍵盤演奏技術を超えたフレーズに果敢に挑戦するのが好印象。いつもより成功率が高かったように感じた。サンプリング音が流れている間、テンポと盛り上がりに合わせて演奏しているかのようにキーボード上空で激しく手を振るエアキーボードは彼の発明だと思う。
The Fab Fourは見た目のわかりやすさに加えてマニアらしいこだわりも垣間見え、全体としてビートルズへの敬意が感じられて好きです。様々な企画に果敢に取り組んでおり、引き続き今後も世界を驚かせてほしいです。

2017年5月16日火曜日

レコード・コレクターズ 2017年6月号 「ザ・ビートルズ『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』」

2017年5月15日発売のレコード・コレクターズ 2017年6月号の特集は「ザ・ビートルズ『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』」です。
http://musicmagazine.jp/rc/

約80ページの大ボリュームです。同誌らしくカラーページではレコードの各国盤のジャケットやレーベル写真が豊富です。
さんざん語りつくされてきた同作だけあって、どの記事も含蓄があり、現代における同作の位置づけを冷静かつ情熱的に分析しています。対談記事やレコスケくんのマンガの端々には同意したくなる発言がちりばめられています。
50周年記念盤発売前のこの時期においてはジャイルズ・マーティンが登壇したアビーロードスタジオでの試聴会のレポートや、実際に試聴した結果を踏まえた50周年記念盤の解説が貴重です。

印象的な内容を以下に列挙します。

<ジャイルズ・マーティンの発言>
  • 50周年記念盤はモノラルをステレオ化する作業(もしも当時、モノラルと同じくらい熱心にステレオ盤を作っていたらどうなっていたかを追体験)
  • Strawberry Fields Forever / Penny Lane をアルバムの中に加えることを検討したがやらなかった
  • Only a Northern Songや Carnival of Light(未発表曲)をボーナストラックに加えることを検討したがやらなかった
  • 5.1チャンネルのミックスは頑張った(2015年にリリースした5.1チャンネル音源より良い)
<50周年記念盤の解説>
  • モノラル音源は2009年版とは異なる(新たにリマスターされている)
  • Penny Laneのプロモーションビデオの色合いは2015年の「1+」とは異なる(もっと鮮やか)
50周年記念盤のリミックスは本誌において一貫して評価が高く、来週の発売に期待は高まるばかりです。

甲虫楽団からのお知らせ

我々甲虫楽団は「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」リリース50周年を記念してアルバム全曲通しライブを開催します。103名を動員して好評を博した7月のライブの再演です。
 甲虫楽団Presents【祝Sgt.Pepper'sリリース50周年 完全再現ライブ(Reprise)】
日付:2017年9月17日(日)
開場:17:30
開演:18:30 ※アルバム全曲/その他の曲の2ステージ構成。間に休憩を挟みます
終演:21:00予定 ※その後BarTimeでメンバーとお客様で歓談~22:30
場所:湯島「ファビュラスギターズ」 東京メトロ千代田線「湯島駅」4番出口より徒歩2分
料金:2500円(1ドリンク込)

ファビュラスギターズさんにて予約受付中です。→http://fabulous-guitars.com/archives/4068
ご来場お待ちしております。

2017年5月12日金曜日

Rickenbackerのベース Limited Model 4001S Special Satin Mapleglo発売

ポール・マッカートニーが使用したリッケンバッカーのベースを意識した新製品「Limited Model 4001S Special Satin Mapleglo」の発売が2017年5月8日に発表されました。市場価格は税込428,000円です。同種のベースが発売されるのは2014年以来です。2014年版の当時の市場価格は税込399,900円でしたので3万円弱値上げしたイメージです。
Limited 4001S SPL Satin Mapleglo!! - News:リッケンバッカー日本版ウェブサイト:rickenbacker-jp.co
リッケンバッカーから、人気の4001Sが国内限定モデル「RICKENBACKER Limited Model 4001S Special Satin Mapleglo」として登場(GAKKIソムリエ)

ナチュラルカラー(明確な色を付けていない)をリッケンバッカーではメイプルグローと呼びますが、今回はさらにサテンの風合いということでサテンメイプルグロー略してSMGとしています。

2014年版は24本国内入荷ですが、今回は35本とのことです。2014年版との違いはリアピックアップが現行の4003モデルでも採用されているローカットコンデンサをオンオフ可能なVTC(ビンテージ・トーン・サーキット)、 ネックのヒール(ボディと合体している箇所の裏側の部分)の形状が四角い「スクエア・ネックヒール」(または単に「スクエアヒール」)の2点のようです。前者は最新技術の搭載、後者はビンテージの仕様により近づけた、という状況です。

2ピースネックだったり(本来は1ピース)、ヘッドの形状がこじんまりしているなどのポール使用器との仕様のズレがありますが、現行品では4001Sタイプの商品は存在しませんので選択肢に入ってきます。

2014年版の記事もご参照ください。
Rickenbacker ビートルズ使用器を意識したギター/ベースを24本ずつ限定発売


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]
Rickenbacker LTD 4001S SPECIAL (Satin Mapleglo)
価格:428000円(税込、送料無料) (2017/5/12時点)



2017年5月9日火曜日

雑誌『サウンド・デザイナー』2017年6月号 サージェント・ペパーズ 特集

「ギタリストのためのレコーディングマガジン」『SOUND DESIGNER』2017年6月号(5月9日発売)にはカラー12ページの特集記事「『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』レコーディング法を解剖」が掲載されています。
 http://www.sounddesigner.jp/

レコーディング雑誌と同アルバムの組み合わせは相性抜群でいくらでもネタがありそうですが、記事の半分は藤本国彦さんのインタビューと楽曲解説という、レコーディングとの関連性が薄い記事だったのは少し残念でした(楽曲解説の書き味は面白かったです)。
 残り半分は当時のレコーディングのアイデアやエピソードの説明と、現在のレコーディング環境(DAW)でそれをどうやって再現するかを解説していました。この時期のビートルズのボーカル処理で定番のADT(人工ダブルトラッキング)の再現方法も載っています。この切り口で突き進めるともっと面白い内容になりそうなのですが・・・。


2017年5月2日火曜日

レポート:ポール・マッカートニー 千秋楽 東京ドーム公演 2017年4月30日

ポール・マッカートニー「ワン・オン・ワン ジャパン・ツアー2017」千秋楽となる2017年4月30日東京ドーム公演に行ってきました。僕は前日の4月29日公演には行っていないので本ツアー3回目の参加です。

無事最終日を迎える安堵感とこれから数時間後にはすべてが終わってしまうという寂しさが入り混じった会場は開演前から盛り上がりを見せていました。昨日に続きステージ脇の「参加席」が発売されたので「超満員」と形容しても良いでしょう。参加予定が無かった人も前日までの評判を聞きつけたり、1度だけでは飽き足らなくなって駆け付けたりしていたようです。

今日のポールは初日と同じ衣装でした。前日のカジュアルな衣装がなおさら特異に感じます。前日はホテルを出る時の上着、また本番のジャケットにも黄色い花が添えられていました。ちょどその日の朝に北朝鮮が弾道ミサイルの発射に失敗しており、この装いはポールの平和に対する意思表明なのではないかと考える人もいました。一方、今回の日本公演のイメージを決定づける今日のジャケットの二の腕にはミリタリーとおぼしきエンブレム(軍曹=サージェントペパーズ?)をつけているわけで、おそらくポールは当初意識していなかったでしょうが戦争と平和の対比となっています。
 ついに始まった1曲目はOne On Oneの代名詞「A Hard Day's Night」。会場は手拍子と合唱につつまれました。つづく2曲目は「Junior's Farm」。ウイングスのシングルの中では知名度が比較的低いと思うのですが、それを2曲目にするのがアグレッシブです。楽曲自体の良さと終盤のシャウトでビートルズしか知らない人もひきつけます。
「コンバンワ トウキョウドーム。コンヤタノシモウヨ!」で始まった曲は「Can' Buy Me Love」。前曲を知らず面喰った人も安心させる小気味良い選曲です。
続く曲はこれまでの法則では東京ドーム初日と同じ「Letting Go」が予想されましたが前日と同じ「Jet」でした。東京ドーム初日が特別だったということになります。声の疲労がピークになる最終日の公演であえてキーの高いこの曲を選んだのは何故でしょうか。前日までの3公演でJetの方が反応が良いことを感じたのかもしれません。
 「ボクハ ポール・マッカートニー デス オス!」 日に日に日本語が増えてきます。外来語を日本語っぽく発音することに凝っているようです(他には「ビートルズ」や「ゴールデンウィーク」など)。次は「エレクトロニック」という紹介で「Temporary Secretary」。個人的にはこの曲は日本公演ではやらないと思っていました。反応に困っている観客もいそうでしたが、若い人には評判が良いのではないでしょうか。打ち込みのフレーズに乗せたブライアン・レイのアコースティックギターのカッティングが効果的でした。
ここで一息ついて、当然「Let Me Roll It」。正直この曲には飽きたなと思っていましたが今回のツアーで認識を改めました。この曲までに会場が充分盛り上がっていればその落差でこの曲の魅力が増すのです。ポールはこの曲で左袖のボタン、右袖のボタン、胸のボタンを順番に外していきます。そのタイミングは毎公演同じであたかも横綱の土俵入りのような様式美です。会場はその所作を固唾を飲んで見守るべきなのだと思いました。

ここまで来れば後は半ば自動的に進んでいきますが、序盤の難所「Maybe I'm Amazed」が待ち構えています。この曲の出来がライブ全体の出来を決めると言っても過言ではありません。今日の結果は・・・惨憺たるものでした。3日前の東京ドーム公演初日は近年稀に見る出来栄えでしたが、今日はもう声が限界と感じました。演奏を終えたポールもいら立っているかのような、テンションが下がっているかのような様子に見えました。今回の4公演では同曲の前に亡妻リンダの名前を口にすることはありませんでした。ポールの中で心境の変化が起きているのかもしれません。この曲がライブで聴けなくなる日も近いのではないか?と思いました。
 もし本当にテンションが下がっていたとしても、今日はその後のアコースティックコーナーで会場の温かい反応によって癒されていたように思います。「In Spite of All the Danger」のコーラスや「Love Me Do」の手拍子はポールも大満足だったのではないでしょうか。このコーナーではキーボードのウィックスもドラムのエイブも前に出て来て比較的小さな音で演奏します。非常にアットホームな雰囲気でポールの負担も少ないでしょうから、もし今後来日公演があるならもっとこのコーナーを増やしても良いと思います。
つづく「Blackbird」「Here Today」までにはすっかり調子を取り戻したように見えました。今回のツアーでは「Here Today」の前に「ジョンが亡くなったときに作った」とジョンの死に直接言及しています。これは「ジョンのため」とだけ説明していた前ツアーまでとは異なります。
この後はマジック・ピアノ改(前面がディスプレイになっている)の曲が続きます「The Fool on the Hill」が今回追加されていますが、今のポールにとってもっとも歌いこなしにくいタイプの曲だと感じました(中途半端に高い音が続くがかといってシャウトするわけにもいかない)。
 その後は最新曲「FourFiveSeconds」も披露しました。非常に現代的な曲ですが、ポールが歌うとポールっぽくもあります。実際ポールがどの程度関与して作ったのでしょうか。 終わり方が気に入りました。
「ニホンハツコウカイ」→「トウキョウドームハツコウカイ」→「コンカイハツコウカイ」と日に日にレアリティが下がっていく「I Wanna Be Your Man」の後はアルバム『Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band』発売50周年枠で「Being for the Benefit of Mr. Kite!」・・・といっても2013年/2015年日本公演でも演奏しています。ポール自身同曲のベースラインを気に入っているそうで、光の演出も今ツアーで強化されましたのでしばらくはセットリストから外れなさそうです。
ポール本人がSgt.Pepper's~の50周年に言及しているのは感慨深いです。「50年だなんて信じられない」と言っていました。「俺だってまだ52歳なのに」とオチをつけることも忘れていません。ポール52歳説はしばらく流行りそうです。
この後の「Band on the Run」から終盤にかけての充実度合いが今回の日本公演の特徴です。「Live And Let Die」では特殊効果が大幅に追加されています。例えば以前は花火的な火花の演出は無かったと思います。

本編最後の「Hey Jude」では各観客席に備え付けられた青いサイリウムがいっせいに輝きだしました。これは主催者が仕込んだポールへのサプライズで2013年以降最終日に観客参加型の光の演出を組み込むのが定番になっています。その光景に気づいたポールは目を見開いて驚いたり、すごすぎて思わず笑ったり、「ファンタスティック」という言葉を連発したりしていました。

演奏にも次第に熱がこもり、会場一体となったうねりが曲を高みへと押し上げていきました。ポールもそのエネルギー(いわゆる元気玉?)を受け取ってさらにさらに大きく見えます。演奏後もしばらくポールは余韻を楽しんでいるように見えました。そういえば、観客に歌わせるときの呼びかけが2013年「ダンセイ/ジョセイ」→2015年「ジョシ/ダンシ」と変わっていたのが今年は「ダンセイ/ジョセイ」に戻っていました。てっきり2015年はLGBTに配慮したのかと思っていました。ちなみに、今回アンコールで振っている旗は祖国イギリスの国旗、公演地日本の国旗、LGBTの社会運動を象徴するレインボーフラッグです。
 アンコールでのYesterdayは名演でした。観客全員の想いがサイリウムの光を媒介にしてポールの声帯に乗り移ったかのようでした。
次の曲は今ツアー初演奏となる「Get Back」でしたが、演奏者の誰かが段取りを間違えたらしく、最初のコードは「Hi, Hi, Hi」のものでした。その後何事も無かったかのように「Get Back」の演奏が続きました。演奏を終えた後ポールが次の段取りを見失っているようでした。(追記:セットリストは予定通りだったようです。なまじっか変更したばっかりにメンバーが混乱したのは事実でしょう。「Get Back」の出だしで間違えたのはコード弾き担当のラスティかもしれません。)
次の曲の「Hi, Hi, Hi」の後もしばらくベースを持ってたたずみ、ピアノに移動するのが遅くなりました。おそらく前日までと同様、「Hi, Hi, Hi」の前にファンをステージに上げて(4月29日は不実施)その後にもう1曲演奏してエンディングのはずが、1曲飛ばしてしまったのでしょう。
「Golden Slumbers」の前では今回の日本公演で定番となったフレーズ「モウソロソロ」で空気を読むことを強要され、会場はしかたなくエンディングを受け入れました。
「Hey Jude」以降はポールから見て正面の天井にポールへのメッセージが投影されました。サイリウムだけでは2013年と同じになってしまうので考えた結果でしょう。 ポールは気付いたでしょうか?
「The End」でのギターソロ合戦がいつまでも続くように祈りますが終わりはやってきます。ポールからのメッセージ「And, in the end, the love you take/ Is equal to the love you make.」とともにポールの2017年日本公演は終了しました。
「Hey Jude」以降の会場の一体感とポールとの相乗効果は印象に残るものとなりました。後日改めて今回の日本公演全体の感想を投稿します。



甲虫楽団Presents【祝Sgt.Pepper'sリリース50周年 完全再現ライブ】
日付:2017年7月15日(土)
開場:18:15
開演:19:00 ※アルバム全曲/その他の曲の2ステージ構成。間に休憩を挟みます
終演:21:30予定
場所:赤坂「GRAFFITI(グラフィティ)」 東京メトロ 赤坂見附駅 徒歩1分
料金:当日2500円(+1ドリンク別) 前売2200円(+1ドリンク別)
詳細は→こちら